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TPCOA24 | KEK Linac におけるイベントタイミングシステム | 472 |
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KEK Linac では、2006年より4つのリングへの同時入射に向けたビームラインの改造、ビーム開発、各種ソフトウェアの試験・開発を進めている。2008年秋にはほとんどの機器を置き換え、また同時入射に向けた試験を行った。2009年4月からは、実際に高速ビーム切り換えによる3つのリング(KEKB e-/e+, PF-Ring)への同時入射を行うことに成功している。本稿では、高速ビーム切り換えに必要とされていたEvent Generator/Receiverを用いたイベントタイミングシステムの導入について詳細を報告する。 |
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TPCOA25 | 3リング同時入射用電子銃ビーム高速切替システム | 475 |
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KEK電子陽電子入射器は4つのリング(KEKBのLERとHER及びPFとPF-AR)に対してビームを供給している。このうち、KEKBリングとPFリングの3リングに対して最近連続入射を開始した。リング毎に異なったビームを随時入射するためには、ビーム毎に電子銃の異なるパラメータ(グリッドパルスの波高とタイミング、及びバイアス電圧)を高速で設定することが必要である。これを実現するために、50Hzの任意のタイミングで任意のビームを出せるように、20ミリ秒以内で電子銃のパラメータを設定する回路を構築した。このシステムについて報告する。 |
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TPCOA23 | KEK LinacにおけるEvent System用ユーザーインターフェイスの開発 | 478 |
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KEK電子陽電子入射器(以下、入射器)では、2006年より、3つの異なるリング(KEKB 8 GeV電子/3.5 GeV陽電子及びPF 2.5 GeV 電子)へTop-up入射を行う事を目的とした入射器アップグレードを進めてきた。本アップグレードでは、入射器の最大ビーム繰り返し50 Hz(20 ms間隔)毎に異なるタイミング信号を生成し、現場の制御機器へ供給することが不可欠となる。このため、Event Generator/Receiverを用いた新タイミングシステム(Event System)の開発・導入を行っており、2009年4月以降、日常ビーム運転での使用を開始した。これに伴い、運転に必要とされる様々なEvent System用ユーザーインターフェイスの開発も行ってきた。本稿では、これらEvent System用ユーザーインターフェイスの現状について詳述する。 |
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TPCOA22 | SAGA Light Sourceにおけるアンジュレータ誘起の閉軌道歪み補正システム | 481 |
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SAGA Light Sourceには現在、APPLE-IIおよび平面アンジュレータが各1台設置されている。放射光利用中におけるユーザー側からのアンジュレータ制御を可能とするため、フィードフォワード方式の軌道補正システムを開発した。APPLE-IIにおいては、ギャップだけでなく任意の偏光モードに対しても補正を可能とした。ステアリング電磁石電源の制御PCは、ギャップおよび位相をアンジュレータ制御PCよりイーサーネットを介して10Hzで読み取り、補正に必要な電源設定値を出力している。電源設定値のパターンは、閉軌道歪みが最小となるよう最小二乗法により決定した。このシステムにより、任意のギャップおよび位相の変化に対して、水平・垂直各24台のBPMにより観測される閉軌道歪みの基準軌道に対する変位は、標準偏差で20μm以下に抑制された。 |
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TPCOA21 | HIMAC 計測制御システムの更新 | 484 |
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計測制御システムは、放医研HIMAC治療照射系において、線量計測の制御と管理、並びに計測周辺機器の制御を司る。放射線治療において、線量計測は最も重要であり、かつ厳密に管理される必要がある。現行システムでは、その構築制限から保守や拡張が困難、また構成が複雑で専用機器が多い上に、老朽化による故障増加と予備品確保の難しさなどの理由からシステムの更新が望まれていた。システム更新に際し、出来る限り標準機器を用い、保守・拡張を容易にするために、汎用産業用PLCを使用し、状態表示や設定はタッチパネルを採用したシステム構成とした。本思想により構築されたベースシステムは、2006年度よりHIMAC生物照射実験室にて稼動を開始し、培った実績を元に治療照射系への展開のため、必要な機能拡充と更なる高度化を目指した。また、ビーム遮断後に漏れ出る線量も計測し、線量計測と管理の高信頼化を実現した。 |
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TPCOA20 | IFMIF/EVEDA加速器制御系人員保護システム(PPS)の設計方針 | 487 |
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国際核融合材料照射施設に関する工学実証及び工学設計活動(IFMIF/EVEDA)におけるプロトタイプ加速器は、入射器、RFQ、初段の超伝導リナックからなり、加速器の定常運転を実証するため、9MeV/125mAと大強度のCW D+ビームを生成することが要求されている。 D+を加速した場合、中性子発生による放射化が大きな課題であり、PPSの高い信頼性が求められる。IFMIF/EVEDAでのPPS開発は、これまでに運用実績のあるJ-PARCをベースとし、さらに中枢となるプログラマブル ロジック コントローラー(PLC)として欧州標準汎用品であるシーメンス社製SIMATICを採用して開発を行う。 本発表では、IFMIF/EVEDA加速器PPSの設計方針を中心に報告する。 |
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TPCOA19 | IFMIF/EVEDA加速器制御系の概要 | 490 |
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国際核融合材料照射施設(IFMIF)に関する工学実証及び工学設計活動(EVEDA)加速器は、9MeV/125mAのCW D+ビームを生成する。IFMIF/EVEDA加速器は、入射器、RFQ、初段の超伝導リナック等のサブシステムで構成され、本活動における日本の実施機関であるJAEAは、建屋、制御系、RFQカプラ等の設計、製作、試験を主体となり実施する。 IFMIF/EVEDA加速器は、125mAの大電流であり、かつ、加速粒子がD+であることから、ビームロスによる放射化が大きな課題である。この放射化を十分考慮したPPS、MPS、Timing System等の制御系サブシステムの構築が重要である。 本発表では、制御系全体の設計と制御系サブシステムの機能について報告する。 |
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TPCOA18 | SPring-8加速器制御系における小型組み込み機器のRS-232C制御への適用 | 493 |
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SPring-8加速器制御系では、現在でもRS-232Cが広く使われている。これら制御用機器としてワークステーションやRS-232C-GPIB変換器などを利用していたが、老朽化による故障や信頼性等の問題を抱えており、早急な更新の必要があった。そこで我々はLinuxベースの小型組み込み機器、Armadillo-220を導入し、これら制御用機器の置き換えを行った。Armadillo-220は、小型・安価で、高い信頼性やPoE給電による高い設置自由度を享受できる。またLinuxベースであるためソフトウェアの柔軟性が高く、SPring-8 の制御フレームワークMADOCAを組み込んで使用することも、Ethernet-シリアル変換器として利用することも可能となる。本論文では、Linac modulator PLC制御や蓄積リングRF系の冷却水制御などへの適用例について報告する。 |
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TPCOA17 | SPring-8における、仮想化技術を用いた計算機の統合 | 496 |
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SPring-8では、計算機仮想化技術を応用して制御・情報系サーバーを統合し、計算機台数の抑制、または削減を積極的に進めている。 計算機統合化の目的は、広大な加速器施設の敷地内で、できる限り少人数で計算機のメンテナンスを行うことと、計算機に関わるコストを低減しながら信頼性を向上をはかるものである。本発表では、SPring-8における用途ごとに最適化した計算機仮想化統合の方法、仮想化を前提にした高信頼サーバーの構築、ストレージとネットワークの構築について報告する。 |
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TPCOA16 | ATF放射線安全インターロックシステム | 499 |
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先端加速器試験施設(ATF)ではATF2ビームラインを建設し運転を開始した。ここでの放射線安全インターロックシステムの拡張ついて報告する。 既存のインターロックシステムは、約10年前に作成されたROM基盤で構成され拡張・改造することは困難である。また入退室に使用している磁気カードデータの更新にはシステムを停止しROM交換を行う不便さがあった。 そこで、現場に設置されているスイッチを再利用してCC-Link規格のユニットをハードワイヤーで接続することでPLCを中心としたインターロックシステムを再構築した。磁気カードデータは、インターロックシステムに干渉することなく更新することができる構成となっている。 |
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TPCOA15 | ATFにおけるデジタルCCDカメラを用いた画像解析ソフトウェア | 502 |
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ATFで使用しているXSRモニター、SRモニター、ストリークカメラ等のソフトについて報告する。 XSRモニターは電子ビームからのX線を用いて二次元のビームプロファイルを測定する装置で、 Linux計算機でCCDカメラとMoverの制御を行い画像の取得と解析を行っている。 CCDカメラは浜松ホトニクス社製のカメラでIEEE1394インタフェースを介して制御をしている。 MoverはX線の光軸を調整するの使用しており、ツジ電子製のコントローラーをRS232で制御し ている。 インターフェイス部分はGTK2で作成している。カメラとMoverの制御、画像とビームプロファイルの 表示を行う。 |
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TPCOA14 | CC/NETおよびPLCを用いたATF2ビームラインのEPICSによる制御 | 505 |
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先端加速器試験装置(ATF)ではATF2ビームラインを建設し、運転を開始した。 ここで使用されているストリップライン型のBPMのデータ取得ソフトおよび電磁石電源の制御システムについて報告する。 まずストリップライン型のBPMのデータ取得ソフトについてはネットワーク型CAMACコントローラー(CC/NET)3台とサーバーとなるLinuxマシン1台で構成されたシステムで、各ハード間におけるデータ通信にEPICSを使用してデータの更新を行っている。 また電磁石電源の制御システムにおいてはLinux対応CPUモジュールを中心に構成されたPLCで、CPUモジュール内に組み込んだEPICSによって電磁石電源を制御するものである。 |
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TPCOA13 | Pythonプログラムにおける機器データベースの利用 | 508 |
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KEKB加速器の制御システムでは電磁石、電源等の機器の情報をリレーショナルデータベースで管理している。特に配線情報、インターフェースアドレス、仕様や特性の各種定数など、制御に必要なパラメータを管理している。これらの情報は主にEPICSの実行時データベースを生成する際に用いられるが、それだけでなく上位計算機のアプリケーションプログラムからも参照されて利用される。これら上位のアプリケーションは主にSAD、Pythonといったスクリプト言語で作成される。特にリレーショナルデータベースの情報を読んで加工するのにPythonを用いる事が多い。そこでリレーショナルデータベースに特有な表形式のデータを扱うのに適したPythonライブラリを開発した。ここではこのライブラリの概要とその応用について述べる。 |
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TPCOA12 | KEKB と PF の 3 リング同時トップアップ運転のための広域・高速制御機構とビーム運転 | 511 |
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KEKの8-GeV電子入射器はKEKBとPFの3つのリング加速器に特性の異なる電子や陽電子ビームを供給しており、それぞれ同時にトップアップ運転が可能となるように、入射器の改造を進めてきた。2008年秋にはほとんどの装置が整い、通常運転にそれぞれの装置を用いてビーム試験が進められた後に、2009年4月からは実際に同時トップアップ運転が行うことに成功した。この運転を実現するためには、広範囲に分散している数百の装置のうち百を越える装置の運転パラメータを20ミリ秒以内に確実に制御してビームモードを確立し、500を越える観測情報をビームモードを認識した上で収集する必要があった。この広域・高速制御機構を用いて、エネルギーで3倍以上、電荷で100倍以上異なるビームを扱う困難も克服した。このような新しいビーム制御機構はSuperKEKBを含めた今後の加速器においても有効に利用されると思われる。 |
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TPCOA11 | KEKBにおけるビームトランスポート用BPMの読み出し高速化 | 514 |
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KEKBのビームトランスポート(以下、BT) は、 e-/e+の2本のビームラインからなっており、数十秒間隔でそれぞれのビームラインを使って交互にKEK LinacからKEKBのHigh Energy Ring/Low Energy Ring(以下、HER/LER)の両リングにビームを入射していた。 KEKB を高いLuminosityで運転を続けるには、高く安定した蓄積電流が必要である。 このため e-/e+同時入射システムの実現が必要不可欠となる。 これは、e-とe+を最短20msの間隔で切り替えて、それぞれのリングに入射することができるシステムである。 これらの状況から安定した両リング同時入射を行うために、BTのBPMシステムの高速化が必要となった。 本原稿では BT BPMシステムの高速化について報告する。 |
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TPCOA10 | F3RP61によるビームマスク制御システムの開発 | 518 |
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KEKBリングには、正規のビーム軌道から外れた荷電粒子を取り除きディテクターへのバックグラウンドを減らす可動マスクという装置がある。この可動マスクはFA-M3 PLCを使用して動作しており、そのPLCはVME IOCによって制御されている。IOCとPLCはGP-IB接続により通信を行っているが、近年GP-IBの通信異常が起こるようになってきていた。この問題を解決する為に、Linuxが動作するPLCの新しいCPUモジュールを使用したIOCへと移行する事とした。今回の更新により、制御方式が従来のラダーCPUとラダープログラムからLinux CPUとEPICSシーケンサへと置き換わり、ソフトウェアの開発と保守の効率化を図る事ができた。新しいIOCは2008年9月からビーム運転で使用され順調に動作している。ここでは、可動マスクの新しい制御システムの移行作業の詳細を記す。 |
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TPCOA09 | KEKBにおける、VME計算機 Upgradeの現状 | 521 |
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KEKBでは加速器の主要機器を、VME計算機を利用した、Epics base の制御Systemを用いて制御している。 これまでは運転開始時から使用してきたEpics3.13、CPUはPPCの6750を主に使用し、開発や運用を行ってきた。 しかし、ネットワークの高速化やCPUの高速化が進み、現状では対応できない部分が徐々に問題となり、Epics, CPUのUpgradeの必要性が高まっていった。 2006年からEpicsを3.14、CPUをPPC-MVME5500へUpgradeする為の開発を始め、これまでにVXI, Trigger Reciver, PVME501, advme1522, Camacを搭載したCPU PPC-MVME5500によるVME制御を実現してきた。 ここでは、KEKBにおける、VME計算機Upgradeの現状について報告する。 |
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TPCOA08 | JCE(J-PARC Commissioning Environment)におけるオンライン加速器機器配置図の実装 | 524 |
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J-PARCのリニアックやRCS(Rapid Cycle Synchrotron)では、ビーム強度の増強に伴って軌道の変位やビームロスの発生源を突き止めるため、あるいは統合的な機器制御を行うため各種ビームモニタ等の機器情報をオンラインにて二次元機器配置上に視覚化することが重要である。制御グループが構築したhigh-level application統合環境であるJCE(J-PARC Commissioning Environment)は、コミッショニングデータベースから自動生成した機器配置情報やEPICSレコード情報を持つ設定ファイルを読み込むとともに、EPICSプロトコルを用いたビームモニタ等の読み出しや機器制御を行うことが可能である。上記の加速器配置図を使用したアプリケーションの作成を容易にするため、これらの機能をコマンドとして実装した。本発表ではこれらの機能と実装について述べる。 |
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TPCOA07 | J-PARC MRコミッショニングと機器アプリケーションの進化 | 527 |
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J-PARC MR加速器は2008年5月にビームコミッショニングを開始した。 加速器の初期ビームコミッショニングは特殊な時期であり、さまざまな想定外の問題が判明して機器本体や制御アプリケーションは急速に改修されていくものである。 本稿では、MRの入出射機器(Kicker、Septumなど)を例にとって、約1年のコミッショニングでアプリケーションがどのように進化したかを報告する。 |
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TPCOA06 | J-PARC MR加速器アーカイブデータ表示システムの構築 | 530 |
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J-PARC MR加速器は2008年5月にビームコミッショニングを開始した。ビームコミッショニングで必要となる種々の加速器運転情報/ビーム測定情報は、EPICS標準ツールキットであるChannelArchiverを用いて蓄積されている。 2009年6月現在、ChannelArchiverに登録されているレコード数は15141点に及ぶ。通常、アーカイブされたデータはWebブラウザ経由のグラフ表示などで確認できるが、interlockやON/OFFなどのbit情報にはこのグラフ表示は適さない。このようなbit情報をそれぞれの機器に対応した書式に加工して時系列にWebブラウザ上に表示させる仕組を作成し、J-PARC MRの運転監視に役立てている。 本発表では、J-PARC MR加速器でのアーカイブ環境整備とそのデータ活用の状況ついて報告する。 |
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TPCOA05 | EPICSを用いたNetwork Switch & UPS装置等の統合的監視システムの開発 | 533 |
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J-PARC加速器設備の完成と調整運転の本格化と設置機器の増加にともないJ-PARC制御グループが管理する・Network Switch・UPSなどの機器においてもネットワークトラフィック、使用電力量などの負荷状態を正確に把握・監視することの必要性が増している。これまでの監視方法ではEPICSとの連携がない、UPSでは同時多数のUPS監視ができない等の問題があった。そこで今回、各機器をSNMP(SimpleNetwork Management Protocol)を用いてEPICS上で監視するために、SNMPのデバイスサポートであるdevSnmpを用いた監視用のEPICS databaseを整備し、同時に監視アプリケーションソフトを開発した。この監視システムと、このシステムを用いてJ-PARC MRのNET/UPS負荷状態について報告する。 |
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TPCOA04 | 組み込みEPICSを利用したJ-PARC遅い取り出しラインの制御 | 536 |
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J-PARC遅い取り出しラインのセプタム電源制御、ステッピングモーター制御、インターロック情報監視は横河電機社製のLinux対応CPUモジュールであるF3RP61によって実装された。 F3RP61がLinuxに対応している事により、PLCバスを介して豊富なI/OモジュールにアクセスできるEPICSのInput/Output Controller (IOC)として利用することが可能である。 F3RP61をIOCとして利用することにより、PLC用のラダープログラムとIOC用のプログラムの2つを開発する必要があった従来の方法に比べてソフトウェアの開発・保守が容易になり、開発コストを抑えることも可能になった。 本報告では、F3RP61を利用した遅い取り出しラインの制御の概要と動作実績について述べる。 |
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TPCOA03 | 組み込みEPICSを使ったJ-PARCのMR部の加速器保護装置 | 539 |
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J-PARCのMRは、最初に想定されたビームパワーが750KWという高出力の加速器でる。当面の最終ビームエネルギーが30GeVと高いために、ビームが真空ダクトなどに当たると、故障や放射化の原因になる。そこで、ビームを真空ダクトなどに衝突させる量を可能な限り減少させるために加速器保護装置(MPS)が開発された。J-PARCの場合、機器構成とそれぞれの持つ時間特性の違いで、(LINAC/RCS/MLF)と(MR/HD/NU)の2種類のハードウェアが作られた。ただし、接続仕様を合わせることで、一体化して運用している。ここではMR系のMPS装置に関してFPGAやCPLDを使用した装置構成、LINUXの上で動いている組み込みEPICSのプログラム構成、運転に必要な機器が随時変わる加速器に対してこの装置でどのようなことができるか、運転で使用しての動作状況などについて述べる。 |
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TPCOA02 | J-PARC加速器制御システムからのJ-PARC加速器PPSシステム状態監視モニタの開発 | 542 |
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J-PARC PPS(Personnel Protection System)は安全性を確保するため、J-PARC加速器制御システムとは独立し単独で動作が可能なシステムとして構築されている。一方で加速器制御システムではPPSシステムの状態のモニタやPPSエベントの記録が求められている。今回、PPSシステムと制御システムをPPSの独立性を損なう事無く、制御システムからのモニタを可能とするように機器/ソフトウェアの整備を行った。このシステムと利用法について報告する。 |
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TPMGA20 | ニュースバル用多機能補正電磁石の設計 | 545 |
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電子蓄積リングニュースバル用に、多機能補正電磁石を設計した。現在設置しているvertical steering magnetを置き換える予定なので、設置スペースが強い制限となる。特に隣のquadrupole magnetとの磁場干渉は無視できない為、設計には3次元磁場計算ソフトOPERA3Dを用いた。磁極形状は8極で、vertical dipole, skew quadrupole, skew sextupoleに加え、normal octupoleを発生させる。新しく加える多極磁場発生機能によって、coupling correctionやresonance correctionによるトップアップ入射の改善や、高次のdispersionとmomentum compaction factorの制御が可能になる。 |
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TPMGA18 | 遅い取り出しのリップル除去用4極電磁石の効果(KEK 12GeV PSのデータより) | 548 |
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Slow Extraction(SX)で取り出されたビームを素粒子や原子核実験に使う場合、ビームの利用効率を上げるために取り出されたビームは揺らぎやスパイクを無くす必要がある。取り出しのスピル形状を制御するために共鳴を制御する4極電磁石(EQ)が使用される。KEKの12GeV PSではスピルの揺らぎを抑制するために周波数応答の良い4極電磁石(RQ)を併用していた。J-PARCでもインストールしようとしている。ただ、「本当にRQは必要なのか?」「有効に機能するのか?」などの疑問が提示されることがある。そこで、KEKの12GeV PS時代のデータを使い、「使い方しだいでは有効である」「システム構成しだいでは必要である」「RQを使ったほうが、フィードバックプログラムが容易になる」などを説明したいと思う。 |
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TPMGA17 | J-PARC 3GeV偏向電磁石電源のスイッチングリプルが 引き起こすCOD変動とその対策 | 551 |
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J-PARC 3GeVシンクロトロンでは,コミッショニング当初より,入射から数msの間に約3分の周期で全周に渡るCOD変動が観測されており,BPMの測定結果より,このCODは1kHzで振幅は一定であるが位相が周期的に変動していることが分かっている。本論文では,このCOD変動が偏向電磁石交流電源のスイッチングと加速器のタイミングシステムが非同期であるために生じる現象であることを明らかにし, その対策を検討する。 |
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TPMGA21 | HiSOR-II用 機能複合型電磁石の磁場干渉に関する研究 | 554 |
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HiSOR-IIで用いる機能複合型電磁石は偏向電磁石部の磁極断面形状から2、4極成分を、端部を曲面にすることで6極成分を発生することができる。また隣接する4極電磁石も磁極断面形状を変えることにより6極成分を発生することができる。これにより磁石の総数とそれに伴う磁石間の直線部を減らすことで、挿入光源のための直線部を確保することができる。さらにHiSOR-IIではアライメントエラーを抑えるために偏向電磁石と隣り合う4極電磁石とヨークを共有させる一体型電磁石を採用している。しかしヨーク一体型の電磁石を採用するにあたり、偏向電磁石と4極電磁石間の近接部で起こる磁場の干渉を考慮しなければならない。本研究では3次元計算コードRADIAを用いて直線型の電磁石を作成し、磁場の干渉について解析、考察を行った。 |
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TPMGA16 | J-PARC MRの主電磁石の磁場リプル測定 | 557 |
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大強度陽子加速器施設(J-PARC)のMain Ring(MR)の主電磁石の磁場リプル測定を行い、一つの電源の負荷をなす電磁石系統のリプル振幅分布が定在波となっていることを確認した。電磁石のインダクタンスおよび抵抗とケーブルの浮遊容量で計算される伝播定数で、その定在波分布を表すことができる。また、その分布の対称性より、ノイズは周波数ごとにノーマルモードとコモンモードに分けられる。ケーブルの配線を変更し、コモンモードが主成分磁場としては消えるようにした。さらに電磁石に並列に抵抗を付け、リプルを低減させている。その状態での磁場リプル分布はLTspice計算結果と一致している。 |
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TPMGA15 | J-PARCメインリングにおける遅い取り出しのための電磁石電源 | 560 |
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J-PARCメインリングからハドロン実験ホールへの遅い取り出しのためのバンプ電磁石電源、共鳴六極電磁石電源を新規に製作した。 これらの電源はいずれも、加速器の運転サイクル即ち、入射―加速-取り出しにおいて取り出し期間のみ磁石の励磁に供することが基本でありその他の期間においては出力ゼロであることが望ましい。そのため今回製作した電源では0.2秒という高速での立ち上がりと立下りをおこなうことを目標とし、これを実現するために出力部にIGTを用いた高周波インバータ方式とした。本発表では、設計の概要とJ-PARCにおける実負荷試験の結果を報告する。 |
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TPMGA14 | 偏光高速切り替え用バンプスイッチングシステムの現状 | 563 |
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KEK-PF BL-16では、放射光の偏光特性に依存する物性の検出を目的とし、偏 光の切り替えとロックイン技術を組み合わせた実験が検討されている。偏光切り 替えのために2 台のAPPLE-Ⅱ型アンジュレータと5台のバンプ電磁石が用意されて おり、アンジュレータを直列に並べて、各々のアンジュレータ内での電子軌道を 交互に傾けることにより、高速偏光切り替えを実現する。電磁石5台とアンジュ レータ1台は2008年3月にインストールされ、現在に至るまでマシンスタディが行 われている。バンプのスイッチングは70Hz程度まで達成できているが、スイッチ ング中の軌道の変動が大きく、その抑制が現在の課題である。今回の発表は最新 のマシンスタディを中心にバンプシステムの現状を報告する。 |
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TPMGA13 | J-PARCメインリングにおける遅い取り出しのためのセプタム磁石の開発 | 566 |
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J-PARCメインリングからハドロン実験ホールへの遅い取り出しのためのセプタム磁石の製造・試験をおこない、2008年12月にメインリングへインストールした。2009年1月から2月のビームタイムにおいて、遅い取り出しビームのハドロンホールへの供給に成功した。セプタム磁石は全5種類10台の磁極から成り、セプタム厚はもっとも薄い最上流で1.5mmである。典型的な運転電流は3000Aであり、30GeV陽子ビームに対する総キック角は77mradである。ビームロスによる放射化が懸念される低磁場・中磁場セプタムは、無機材料のみで構成されており、またロスを少なくするために、遠隔操作にてビームに対して直角に±5mm動かすことが出来る構造になっている。本発表では、セプタム磁石のデザインの詳細と、KEKつくばでの試験とビームタイムにおける運転の結果を報告する。 |
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TPMGA12 | Improvement of Electric Strength for High Voltage Connectors in J-PARC RCS Kicker System | 569 |
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J-PARC RCS キッカーシステムは、充電電圧60kV、繰返し25Hzのパルス電磁石システムである。これまで、3500時間程度の運転を行い、高電圧パルス伝送用同軸ケーブルの接続部(コネクタ)で、絶縁油が茶褐色に変色し、粘着性の固形物が析出するという現象が発生した。結果、電源の保守頻度が非常に増え問題となっていた。原因調査のため、変色した絶縁油について油中に含まれるガスの分析を実施した。結果、300℃以下でおこる油の劣化と放電による油の劣化が推測された。また、コネクタ形状のシミュレーションをおこなった。絶縁油上部の空気層や、受側コネクタのポリエチレン先端等で、電界の集中が起きやすことがわかった。電界が緩和される構造をシミュレーションにより決定し、改良されたコネクタを実際に通電し内部の状況を観察した。結果として外筒の内径を広くすることで、油の劣化が減少し絶縁耐圧を改善することができた。 |
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TPMGA08 | サイクロトロンの磁場迅速切換のための磁場計測システム開発 | 572 |
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原子力機構AVFサイクロトロンでは、マシンの利用効率を向上するために、高頻度で実施されるビーム変更の短時間化を目指している。そこで、サイクロトロンでは従来から時間を要している磁場変更時間を短縮するために、磁場迅速切換技術の開発を行っている。磁場切換時に磁場を高精度にモニタするために、サイクロトロン内部にNMRプローブを設置し、ビーム加速に必要な最大および最小磁場に対する磁場計測を実現した。本発表では、開発した磁場計測システムを中心に報告する。 |
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TPMGA07 | SRC He冷凍機の運転状況 | 575 |
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2007年から本格稼働を開始したRIBFの主加速器である超伝導リングサイクロトロン のヘリウム冷却系の運転状況について報告する。このヘリウム冷凍機は、超伝導磁石 の冷却励磁試験やビームコミッショニングのために2005年秋からの運転を行ってきた が、冷凍能力の低下のためその冷却運転を2カ月に1度停止して冷凍機を室温まで昇温 する必要があった。2008年の2月に冷凍機の系内に油が混入していることが発覚し て、その後の調査により系内の油の量がおびただしいものであり、これまで繰り返し 起きていた冷凍能力の低下の問題もこれに起因するものであることが判った。そのた め我々は徹底的に冷凍機内の油の除去し、圧縮機の油分離機の能力増強を実施した。 冷却運転は2008年9月から開始し、10月に磁石の超電導状態を保つ為の定常運転に達 し2009年5月末まで約250日間の長期運転に成功した。 |
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TPMGA23 | 小形中性子源用陽子線型加速器のLEBT | 579 |
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京都大学理学部物理教室では小形の中性子源としてp-Liもしくはp-Be反応を起こして中性子を発生させるシステムの構築が計画されている。陽子の加速エネルギーは3MeVを想定していて、ECRイオン源、LEBT、RFQ、後段加速管という構成の陽子線型加速器により加速を行う。加速ビームはピーク電流40mA、繰り返し25Hz、パルス幅1msである。ECRイオン源はフィラメントを持たないためメンテフリーが期待される。このうち、LEBTは大電流が扱えるようにソレノイドコイルを使う。加速管は効率的な加速を行うために750keVのRFQとその後ろの後段加速管に分けている。さて、LEBTソレノイドではその消費電力を低減させるように永久磁石とのハイブリッド電磁石の設計を試みている。このハイブリッド電磁石の設計と、その発生磁場でのビームシミュレーションを行ったビームマッチングについて発表する。 |
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TPOPA31 | 日本大学電子線利用研究施設における冷却系水温による加速ビームへの影響の解析 | 582 |
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日本大学電子線利用研究施設(LEBRA)では、文部科学省学術フロンティア支援事業や、KEKとの共同研究等の支援をうけ125MeV電子線形加速器を用いた自由電子レーザ(FEL)、パラメトリックX線(PXR)光源を開発し、2004年からユーザー共同利用を開始した。ユーザー共同利用実験開始以降、より精力的に電子ビーム及び光源の安定化に努めてきた。 125MeV電子線形加速器の不安定性の原因として、冷却系の水温の安定度不足が指摘され、2005年度から2007年度にかけて冷却系の更新を行い、粗温調でおよそ±1℃、精密温調でおよそ±0.2℃に制御されていた水温を、粗温調でおよそ±0.1℃、精密温調でおよそ±0.02℃程度の精密制御に成功した。 本報告は、更新後の冷却系水温にあえて擾乱を与え、水温よる電子ビーム及びFEL強度への影響を測定し解析した結果を報告する。 |
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TPMGA04 | XFELバンチコンプレッサー多極磁場が与えるエミッタンスへの影響 | 585 |
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XFELでは、低エミッタンスでピーク電流の高い電子ビームが要求される。このためLINACには、偏向電磁石4台を用いたバンチコンプレッサー部に、エネルギーチャープをかけた電子バンチを通し、バンチ長を圧縮する過程が必要となる。この時、ディスパージョンで電子ビームが水平方向に大きく広がるため、偏向電磁石の多極磁場による電子ビームエミッタンスの増大が大きいと予想される。本発表ではXFEL/SPring-8を例に、偏向電磁石の多極磁場成分が電子ビームエミッタンスに与える影響について評価し、磁場補正の必要性等を議論する。 |
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TPOPA30 | KEK小型電子加速器(LUCX)の将来計画 | 589 |
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我々はパルスレーザー共振器を用いた逆コンプトン散乱によるX線源の開発研究を高エネルギー加速器研究機構(KEK)にある小型電子加速器(LUCX)で行っている。X線はパルスレーザー共振器内に蓄積された赤外(1064nm)のレーザーパルスとマルチバンチ電子ビームとのコンプトン散乱により生成する。 今後、Gun用のKlystronを新たに追加し、Gun単独運転の5MeV運転と加速管も用いた50MeV運転の2つモードで運転できるようにし、その両方でX線生成を行うことを計画している。さらにRFgunを新しいタイプのものに交換する。まずはGun単独運転で5MeV, 1000 bunches/pulse, 0.5nC/bunchの運転を開始することを目指している。 本講演ではこの加速器のアップグレード計画について報告する。 |
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TPOPA29 | 早稲田大学RF電子銃加速器システムの現状と今後の展望 | 592 |
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早稲田大学ではRF電子銃をベースとした小型加速器システムを喜久井町キャンパス内に設置し、電子ビームの高品質化研究及びそれを用いた応用研究を行っている。 電子ビームの高品質化研究としては、RF電子銃の改良及びCs-Teカソードの採用によりマルチバンチ生成による電子ビームの大電流化・シングルバンチ運転におけるバンチの高輝度化が可能となり、現在開発を進行中である。 一方応用研究として行っている放射線反応解析ツールとしてのパルスラジオリシス実験や逆コンプトン散乱による軟X線生成実験においても上記RF電子銃の入れ替えによる一定の効果が得られており、更なるビームの高強度化によってより幅の広い応用研究が見込まれている。 本講演では、早稲田大学RF電子銃加速器の現状と今後の展望について報告する。 |
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TPOPA28 | Status of Superconducting RF Test Facility (STF) | 595 |
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The superconducting RF test facility (STF) in KEK is built with main focus for R&D of the ILC. The STF phase-1 R&D to have quick experience on the cryomodule technologies and build-up of infra-structure was almost completed. The next R&D is to build and to have experiment of S1Global cryomodule, and to start to build phase-2 cryomodule units. STF development coming 2009-2010 are described in here. |
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TPMGA05 | 超伝導リングサイクロトロンの磁場設定とその分析 | 598 |
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理研RIビームファクトリーの終段加速器である、超伝導リングサイクロトロン(SRC)は、2006年12月にファーストビームが取り出されて以来、U86+など計7種類のイオンが加速された。エネルギーは核子あたり345 MeV、250 MeVの2種類であった。セクター磁石の中心磁場は最も高い345 MeV/uのU86+で、3.0 T ~ 3.7 T、最も低い250 MeV/uのN7+で、1.9 T ~ 2.2 Tであった。加速された7種類のイオンで、ほぼ設計の磁場領域が網羅されており、入射、加速、取り出しができたことで、SRCの設計性能が確認されたことになる。本発表では、メインコイルとトリムコイル電流値の初期設定と運転電流値の比較、等時性磁場の生成方法、入射、取り出し用磁気チャンネル、静電デフレクターの設定値と運転値の比較とその分析などについて述べる。 |
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TPOPA25 | 京大炉中性子発生装置(電子ライナック)の現状 | 601 |
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京大炉中性子発生装置は、定常的な中性子源である原子炉と相補的なパルス状中性子源として導入されたLバンド電子線型加速器である。利用開始から40年以上経過しているが、利用の多様化や装置の安定化などで、稼働時間が大幅に増加している。特に3年前よりビームON時間が年間2000時間を超え、昨年度も大きなトラブルに見舞われることなく、順調に運転が行われた。また、新たな利用形態として昨年発表した、10MeV近辺の低エネルギービーム利用も今年度より開始された。 近年は実験の多様化に対応するために、所内予算及びKEK支援事業などの競争的予算を投入して、マシンの高度化が行われている。本発表では、電子銃ロングパルサの低電流領域での波形改善とクライストロンヒーター電源直流化を中心に報告を行う。 |
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TPOPA23 | 九州大学FFAG加速器施設の整備状況 | 604 |
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九州大学では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)より移設した150 MeV FFAG加速器を主加速器とする加速器・ビーム応用科学センターFFAG加速器施設を伊都キャンパスに建設中である。平成20年7月に第1期建屋の引渡しを受け、電源の設置と電気配線・水配管の整備を行った後、同年11月に入射サイクロトロンのビームコミッションニングを行い、KEKでの使用時のパーフォーマンスを再現することを確認した。その後、FFAG加速器電磁石の点検補修等を実施し、現在、アラインメント作業を進めている。ほぼ計画通りの進捗状況であり、本年秋には本格的なビームコミッショニングを開始する予定である。また、加速器整備と平行し、加速器要素開発も進めている。本発表では、この1年の九州大学FFAG加速器施設の整備状況及び加速器要素開発について報告する。 |
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TPOPA22 | 理研リニアック(RILAC)新入射BT系建設状況 | 608 |
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理研RIBFでは、ウランビーム増強のため、28GHz-ECRイオン源(28G-ECRIS)を開発中である。そのテストのため、昨年末から理研重イオンリニアック(RILAC)の旧入射器を改造し、その高電圧ターミナル上に新入射器(RILAC-Ⅱ)用28G-ECRISを設置する工事を行った。それに伴い、28G-ECRISからRILACへ入射させるための新たなビームラインとして、新入射BT(MEBT)系ラインの建設を今春から行っている。ここでは、そのMEBT系ラインの建設状況をご報告する。 18GHzのECRイオン源からの既存ラインやRILACの配置をそのままにし、既存の電磁石、チェンバー類を再活用して、MEBT系ラインの設置を行った。特に、既存ラインとMEBT系ラインとの切替えがスムースにできるように、入替えを行う各電磁石の設置に注意した。 |
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TPMGA10 | SPring-8蓄積リングにおける短パルス放射光生成のためのキッカーマグネットの開発 | 611 |
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近年、物質構造科学のユーザーによる物質構造の精密測定のための短パルス光が強く求められており、SPring-8においては垂直パルスキッカーによる短パルス放射光生成のための小型大電流出力電源を含むキッカーマグネットシステムの開発を進めている。この手法は、クロマティシティー0でない条件下で垂直キックにより電子バンチのヘッドテール振動を励起し、傾いたバンチからの縦長の放射光をスリットにより切り出すことにより短パルス光を取り出す。開発されたキッカーマグネットは1Hzの繰り返しで2.7usのパルス幅で5.6mTの磁場出力を実現した。このキッカーマグネットを用い、電子バンチの傾きを可視光ストリークカメラで観測している。また、スリットによる切り出しを行い、FWMHで7psの短パルスX線の観測に成功している。本発表ではキッカーマグネットシステム及びビームプロファイルの観測システムと結果について報告を行う。 |
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TPOPA20 | 理研リングサイクロトロン(RRC, fRC, IRC, IRC)の運転状況 | 614 |
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1987年以来21年間にわたって運転されている理研リングサイクロトロン(RRC)、2006年にRIBFのブスターとして建設された3台のリングサイクロトロン(fRC,IRC,SRC)の現況について報告する。この一年間RIBFへは、核子当たり345MeVのウランビームとカルシウム48ビームと核子当たり250MeVの偏極重陽子ビームと窒素ビームを供給した。ビーム強度増強化とビーム供給安定化に取り組んでいる。 |
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TPMGA09 | 完全整合型キッカー電磁石システムの開発研究 | 619 |
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シンクロトロンを始めとする円形加速器にビームを入出射するためには、高速でパルス的に励磁されるキッカー電磁石が用いられる。このキッカー電磁石には、高速励磁応答特性に加えて、パルス電源との間で反射が起きないようにインピーダンス整合特性が要求される。このため、複雑な構造を持つ分布定数型が従来から適用されてきたが、その構造に由来する多くの問題があった。そこで本研究では、原理的に完全なインピーダンス整合が期待できるT架橋回路網に、集中定数型のキッカー電磁石を組み込んだ、新しい方式を提案している。本発表では、従来の方式と比較しながら本方式の特徴を挙げ、モデルシステムを構築して得られた試験結果について報告する。本方式は、単純な構造でありながら分布定数型と同程度の高速応答性を実現できる整合型励磁方式であり、円形加速器を小型化するためのブレークスルー技術のひとつに成り得ることが期待できる。 |
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TPOPA21 | 理研重イオンリニアックの現状報告 | 622 |
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理研重イオンリニアック(RILAC)は、1981年に運転開始され、現在、理研リングサイクロトロン(RRC)及び理研RIビームファクトリー(RIBF)の入射器としての運転を、またRILAC単独運転を行っている。昨年末から、RIBFにおけるウランビーム増強のため、RILACの旧入射器を改造し、その高電圧ターミナル上に新入射器(RILAC-Ⅱ)用28GHz-ECRISを設置した。この28GHz-ECRISの性能試験をここで行うため、そこからRILACへの入射ライン設置工事を行っている。またRILAC後段の荷電状態増幅装置用共振器(CSM)のうち1台をRILAC-Ⅱ用の加速器として使用するために、既設ラインから撤去し現在改造を行っている。RILAC用照射実験室では、超重元素探索実験装置の2号機を設置する工事も進行中である。 本発表では、RILACに関して、運転状況を含めた現状ついて報告する。 |
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TPOPA19 | 理研AVFサイクロトロン運転の現状報告 | 625 |
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AVFサイクロトロン(AVF)は1989年の稼働開始以来、主に理研リングサイクロトロン(RRC)の入射器として使われてきた。RRCは、1986年の稼働開始以来、核物理実験を中心に多くの分野の実験に多種のイオンビームを供給してきた。その一方、AVFは低エネルギーのビームの供給のために単独の加速器としても使われ、多くの分野の実験に使われてきた。2008年秋、ビーム強度向上を目的とした超伝導ECRイオン源の稼動を開始した。またRIBFへ偏極重陽子ビームを供給するため、偏極イオン源(PIS)を2009年4月に再稼動し、RIBFの入射器としての利用も開始された。 本学会では2008年7月から2009年6月までのRRCとAVFの現状を報告する。 |
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TPOPA24 | 理科大赤外自由電子レーザー研究センターの現状 | 628 |
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東京理科大学総合研究機構・赤外自由電子レーザー研究センターでは、赤外自由電子レーザー(IR-FEL)を用いた利用研究や自由電子レーザーの開発研究を行っている。光利用研究では、中赤外領域の広範囲で波長可変かつ強力な短パルスという特長と生かし、本学のみならず、他大学や企業の研究グループが、化学・物理分野、計測分析技術などの多岐にわたる実験に取り組んでいる。またFEL運転を行う一方で、レーザーの高性能化を目指して、RF電子銃など加速器の開発研究も並行して実施している。本発表では、理科大・赤外自由電子レーザーのこれらの現状について報告する。 |
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TPOPA16 | HIMAC加速器の現状 | 631 |
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放医研の重イオン加速器HIMACは順調な治療及び生物・物理実験ビーム供給を続けている。特に重粒子線がん治療は良好な治療成績を収め、現在までの登録患者数は4500名を超えている。患者数は年々増加しており、現在、年間700名近くの治療を行っている。 一方、装置は治療開始から16年目を迎え、装置の老朽化も無視できない状況にある。HIMACでは3台のイオン源や二重シンクロトロンリングを有するなどバックアップ体制も整っているが、唯一線形加速器部分だけは二重化されていない。そこで放医研が16年度より2ヶ年計画で重粒子線がん治療装置の小型化に関する研究として開発した高効率小型入射器をHIMACへ移設し、第2入射器として利用すべく整備を進めている。高効率小型入射器をHIMACへ組み込む事で装置の二重化が更に進み、より安定した治療ビーム供給が見込まれる。高効率小型入射器と現用装置の比較、現在までの移設の状 |
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TPMGA22 | 28GHzECRイオン源用超伝導磁石の完成と運転 | 635 |
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昨年の加速器学会で発表したように28GHzECRイオン源用超伝導磁石は、設計電流値の約85%の励磁レベルで6極コイルがクエンチを起こし、それ以上の励磁ができなかったが、6極コイル端部の支持構造の改造により100%の励磁を達成することができた。その後、Φ172mmの室温ボアをもつイオン源用クライオスタットに組み込み、昨年12月に理研リニアック上流のコッククロフトステージ(100kV)上に据え付けた。3月に超伝導磁石の冷却励磁を行ない、その後3台のGM冷凍機で液体ヘリウムを維持し、現在イオン源の立上げとビームラインの設置を行なっている。本発表ではこれらの状況と完成した超伝導磁石の冷却励磁システムについて述べる。 |
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TPOPA18 | 放医研サイクロトロン(NIRS-930, HM-18)の現状報告 | 638 |
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放射線医学総合研究所(放医研)のサイクロトロン施設には、2台のサイクロトロンがある。大型サイクロトロン(NIRS-930)は、放射性薬剤の開発研究を中心に、放射線検出器の開発、生物物理研究、放射線損傷試験、有料ビーム提供に使われている。また、小型サイクロトロン(HM-18)は放射性薬剤の製造及び開発専用に使われている。2008年度も施設の維持の為に改良を行なっている。NIRS-930では、バックアップイオン源のビームテスト、直線照射コースのビーム輸送系の改良を、HM-18では、導入以来15年経過した制御系及び電源の更新を行なったので報告する。また、これらと共にサイクロトロン施設の利用状況についても報告する。 |
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TPOPA27 | SCSS試験加速器におけるアンジュレータ部での軌道補正性能の改善 | 641 |
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昨年度の本学会において、SCSS試験加速器のレーザー増幅状態およびレーザー出射位置の安定化に向け、アンジュレータ部の軌道ドリフト自動補正システムを構築し、軌道ドリフトを抑制した結果について報告した。補正に用いるビームの位置情報は、データベースを介して最速0.5Hzの周期でしか読み出すことができず、この遅い読み出しスピードが補正周期(30秒に1回)を制限していた。この結果、比較的早いサブHz帯域のビーム軌道変動を抑制できず、レーザーの光軸を高い精度で維持することが困難であった。この問題を解決するため、同期データ収集システムを導入し、ショット毎の全データを利用し、S/Nを改善した上で補正の高速化を実現することに取り組んだ。本発表では、補正システム高速化に向けた取り組みと改善された補正性能について報告を行う。 |
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TPOPA15 | 中部シンクロトロン光利用施設(仮称)計画のための光源加速器の検討 | 644 |
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中部シンクロトロン光利用施設(仮称)は,愛知県が進めている「知の拠点」計画において,高度な計測・分析を担う地域の共同利用施設として期待されており,産・学・行政が連携して実現にむけた活動を行っている. 本施設の中心となる光源加速器は エネルギー 1.2 GeV の蓄積リング、フルエネルギー入射可能なブースターシンクロトロン、50 MeVの線形加速器から成る。蓄積リングとブースターの周長はそれぞれ 72 m と 48 m でありブースターを蓄積リングの内側に配置し、さらにブースターの内側に線形加速器を配置する。 当センターでは平成24年度の施設供用開始を目指し活動しており、今年度特に光源部門においては昨年度までの検討で得られた加速器設計の最終的な調整・確認作業を行っている。本発表では中部シンクロトロン光利用施設(仮称)に導入予定である光源加速器について最新の検討結果を報告する。 |
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TPMGA02 | XFEL/SPring-8電磁石電源の制御 | 647 |
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XFEL/SPring-8の線形加速器棟の電磁石用電源(QM, St、BM、ML用電源 175台)は現在9種の先行機を製作し試験を行っている。光源棟電磁石電源(各種 計194台)は最終設計を行っており、2010年7月には全ての電磁石と電源を接続する予定である。 これらの電源はKLYSTRON高圧電源の近くに設置されるためSPring-8で開発・利用されているVME用Field Busである光IO Module を電源組込型に改造したカードモジュール(i-DIO)を用いて制御を行う。 i-DIO1枚あたり64bit のDI/DOがあるので2電源1式として制御し、i-DIO内のFPGAを利用して電流監視やローカル操作機能なども持たせる。本発表ではXFEL線形加速器棟、光源棟の電磁石電源の概要とi-DIOカードの機能について報告する。 |
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TPOPA13 | 広島大学放射光科学研究センターの現状と将来計画 | 651 |
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広島大学放射光科学研究センターは、固体物理学をはじめとする物質科学研究を推進するために1996年に設立された。2008年度の蓄積リングの総運転時間は約1840時間で、そのうちユーザー利用時間は約1560時間となった。2007年度と比較して、マシンスタディ等の時間が減少しつつも、ユーザー利用時間はほぼ横ばいで同程度の時間を確保した。 本センターでは現在、稼働中の放射光源リングHiSORの後継機としてHiSOR-IIを計画中である。放射光のエネルギーは現在と同じ範囲としつつも、低エミッタンス化を図ることで1桁程度の輝度向上を目指している。MAX-IIIを参考にして設計を進めた結果、周長約40m、自然エミッタンス13.6 nmradのリングを設計することができ、現在ではシステム全体や詳細な検討がすすめられている。発表では加速器システム全体と蓄積リングを中心に設計の現状を紹介する。 |
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TPOPA12 | コヒーレント光源開発のためのUVSOR-II改造計画 | 655 |
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電子蓄積リングUVSOR-IIは、アンジュレータを備えた光共振器、RFと同期したレーザーシステム、赤外ビームラインを備えている。これらの装置を用いて自由電子レーザーやコヒーレント・シンクロトロン放射、コヒーレント高調波発生によるTHzから深紫外領域に渡るコヒーレント光源を開発し、自由電子レーザーではすでにいくつかのユーザー利用も進んでいる。しかし、これらの装置の大部分は光源開発専用ではなく、機能面・性能面で必ずしも最適なものではない。 UVSOR-IIにおけるコヒーレント光源開発は、量子ビーム基盤技術開発プログラム課題に選定され、2008年度からの5ヵ年計画で蓄積リングの一部を改造して創出する新しい直線部でさらに発展させていく予定である。リングの入射点の移動による直線部の創出、新規アンジュレータの導入、レーザーシステムの大強度化、専用ビームラインの構築に関する設計検討結果について報告する。 |
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TPOPA11 | UVSOR入射器の現状 | 658 |
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UVSOR入射器は、2006年のブースターシンクロトロン用電磁石電源の更新、2007年の輸送路偏向電磁石電源の更新により、フルエネルギー入射が可能となり、2007年より、トップアップ運転に向け、試験運転を行っている。試験運転の結果は概ね良好だが、調整無しで長時間運転すると、蓄積リングへの入射効率が低下し、蓄積電流が低下してしまう場合がある。少数の運転員での安定なトップアップ運転の実現を目指して、入射器の長時間安定性の調査を行っている。また、シングルバンチ運転時の平均ビーム電流・放射光光量増大のため、単バンチ・トップアップ運転を目指し、DC電子銃の短パルス運転に基づく、単バンチ入射の準備・試験を進めている。 |
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TPOPA10 | ニュースバル放射光施設における光軸安定化に向けた取り組み | 661 |
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ニュースバル放射光施設では蓄積電子ビーム位置および放射光の光軸・光量に周期的変動(20〜30分周期)および日変化ドリフトが以前から観測されていた。周期的変動の主な原因は遮蔽トンネル内の気温変動によるものであり、温調器PIDパラメーターの最適化を行った結果、気温変動幅を0.1℃以下に抑える事が出来、電子ビーム位置の周期的変動も無くなった。そのほか、光源安定化のための取り組みとして、(1)冷却水の精密温度調整、(2)実験ホールの温度安定化(搬入扉への断熱カーテンの設置)、(3)LabVIEWモニターシステムのSPring-8制御系への接続によるデータ活用、(5)利用運転中の連続COD補正の実現、等を行い、放射光の光軸・光量の変動を十分小さく抑える事に成功した。本発表ではニュースバル放射光施設において取り組んでいる放射光の安定化への取り組みとその成果について報告する。 |
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TPMGA19 | 偏光制御アンジュレータ用電磁石移相器プロトタイプの磁場測定試験 | 664 |
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東京大学ではSPring-8に最先端の物質科学研究を行うための高輝度軟X線ビームラインを2010年までに完成させる予定である。このビームラインの光源として30m長直線部に27mの偏光制御アンジュレータが建設される。この偏光制御アンジュレータは4台の水平偏光8の字と4台の垂直偏光8の字のアンジュレータセグメントが交互に配置され、その間に高速で偏光制御できる電磁石タイプの移相器が設置され、水平・垂直偏光の軟X線だけでなく高速極性切替できる円偏光軟X線も供給できる。このようなアンジュレータは世界的にも実用例がなく、偏光を制御する移相器には再現性や周波数特性などに高い性能が要求される。我々は既に移相器プロトタイプの設計・製作を済ませ、性能評価のための磁場測定試験を行ってきた。本発表では移相器プロトタイプの磁場測定試験の現状について報告する。 |
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TPOPA26 | IFMIF/EVEDA原型加速器の進展状況 | 668 |
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国際核融合材料照射施設(IFMIF)に関する工学実証及び工学設計活動(EVEDA)における原型加速器の進捗状況について報告する.IFMIFは加速器駆動型の中性子照射施設であり,2本の線形加速器で40MeV/250mAのCW D+ビームを生成することが要求されている.工学実証のための原型加速器は,入射器,RFQ,初段の超伝導リナック等のサブシステムで構成されており,9MeV/125mAのCW D+ビームを生成する.日・欧(フランス,スペイン,イタリア,ベルギー)の国際協力により2007年7月より開発が始められて,2012年秋より六ヶ所村の国際核融合エネルギー研究センター内IFMIF/EVEDA開発試験棟で入射器から段階的にビーム試験を行う予定である.本発表では,前回の年会以降の加速器システムの日欧の進展状況について報告する. |
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TPOPA14 | 放射光施設SAGA-LSの現状 | 671 |
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SAGA-LSの2008年~2009年の状況及び今後の計画について報告する。蓄積リングは10時間/日、4日/週の運転サイクルで定常的に放射光を提供している。この1年間で蓄積電流を段階的に150mAから300mAに引き上げた。放射光ビームラインとしてはBL6(九大)、BL10、11(佐賀県)が建設された。長直線部LS3にはBL10用可変偏光高輝度光源としてAPPLE2アンジュレータを設置した。現在、加速器性能向上のためリニアックの計算機制御化、アンジュレータスキュー補償システムの開発を進めている。またビームモニター、ガンマ線利用研究のためのレーザーコンプトン実験ラインBL1を建設中である。今後の計画としては超伝導ウィグラー(臨界エネルギー5keV)の設計を進めており、本年度中に設置予定である。 |
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TPOPA07 | Luminosity Tuning at KEKB -3 | 674 |
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KEKB-factory(KEKB)は1999年から衝突実験を開始し、2003年5月にデザインルミノシティ10/nb/sを達成した。第5回加速器学会(2008年8月)報告後、ピークルミノシティは着実に増え続け前回報告時の17.12/nb/sから2009年6月にはデザインルミノシティ2倍以上の21.08/nb/sを記録している。また1シフトあたりの最高積分ルミノシティは426/pbから520/pb、1日あたりでは1231/pbから1500/pbへと着実に進歩している。2007年2月からは、衝突ビームを22mradの交差角付き衝突から正面衝突と同等の状態にするクラブ空洞を世界で初めて導入している。また2009年4月からは入射方法の改善やスキュー六極電磁石の導入によりルミノシティは飛躍的に向上している。今回は第5回加速器学会(2008年8月)報告後に変わった点を中心に報告する。 |
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TPOPA09 | SPring8線型加速器モジュレータの改良 | 677 |
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SPring8線型加速器では、電子銃故障に早急なtop-up運転再会を行うため、既存の-180kVの電子銃に対して90度水平方向からバックアップ用の-180kVの電子銃から入射できるTWIN GUN SYSTEMを製作している。この電子銃などの機器はすべて設置が終わって、一度システムの健全性の確認のため、既存電子銃モジュレータ電源で第2電子銃を稼動して発生したエミッション電流を加速試験を行い、問題のない事が確認できた。電子銃システムの完全な2重化のため、第1電子銃電源と同等のモジュレータ電源を製作し、ほぼ完成した。これらのシステム及び性能等について報告する。またクライストロンモジュレータ関係ではHV fanout回路改造後のPFN電圧の安定度改善結果と、PFN回路・PFNモニタ回路等の問題点等について報告する。 |
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TPOPA06 | PFおよびPF-AR加速器の現状 | 681 |
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(1)PFリングの運転状況 PFリングは、入射器の3リング同時入射の成功に伴い、今秋から予定されていたTop-Up多バンチ・ユーザ運転を前倒しで行っている。通常ユーザ運転時の蓄積電流値は、繰り返し0.5Hzの入射で450mA±0.05mAに維持されている。1日2回のPF-AR入射時は、およそ15分程度の中断となるものの、多バンチ運転時は2~3mA程度の電流減少ですみ、PF-AR入射終了後は繰り返し0.5Hzのままで450mAまで回復させている。 (2)PF-ARの運転状況 PF-ARは、概ね順調に運転されている。SIP(Sputter Ion Pump)の増設により、平均真空度が増強前に比べて10%ほど良くなったことに伴い、ビーム寿命が10%ほど改善された。その結果、現在では蓄積電流値とビーム寿命の積が約80 A・ minになるとともに、寿命急落現象の頻度が減ってきている。 |
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TPCOA01 | J-PARC主リングのビーム・ロス・モニタのデータ収集システムの改良 | 684 |
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大強度の陽子加速器であるJ-PARC主リングのオペレーションにとって、ビーム・ロス・モニタの果たす役割は大きい。主リングには総計316台のガス・チェンバー型のビーム・ロス・モニタが設置され、主リング全体にわたるビーム・ロスの空間分布とともに、各測定点での加速サイクル内での時間構造がモニタされる。 このためのデータ収集システムとして、これまでProgrammable Logic Controller (PLC)をベースにしたシステムが用いられてきたが、今回、制御ソフトウェアの保守性と性能の向上のため、PLCのCPUを通常のシーケンスCPUからLinuxをOSとして搭載したCPU(F3RP61)への置き換えを行った。 本稿では、F3RP61を使ったときの実装について報告する。 |
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TPOPA05 | 原子力機構 AVF サイクロトロンの現状 | 687 |
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原子力研究開発機構のAVFサイクロトロンは、材料・バイオ研究利用分野にH+からAu31+までの様々なイオンビームを提供している。技術開発においては、イオン種の頻繁な変更に対処するサイクロトロン磁場迅速切換のための広帯域NMRによる磁場計測システムの開発、エネルギー幅を狭めるなどのビームの高品位化を図るためのビーム位相計測技術やアクセプタンスモニターの開発を中心に進めている。一方、保守においては、頻繁な開閉に対応した共振器ショート板のコンタクトフィンガーとその駆動用ベローズの全数交換、劣化の進んだ電磁石電源のコンデンサーの交換、クライオポンプの定期的な点検などを計画的に行い、昨年度は予定されたビーム利用実験の100%実施を達成した。本発表では上記及び他の技術開発、保守、サイクロトロンの運転状況の概要を報告する。 |
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TPOPA04 | J-PARC DTL・SDTL空洞トラブル報告 | 690 |
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J-PARCリニアック部を構成しているDTL及びSDTLは、加速器トンネル内へのインストール後2006年10月から運転を開始し、2009年6月まで3年弱運転を行ってきた。現在DTL及びSDTLはほぼ安定に稼働しビーム加速を行っているが、これまでトラブルが皆無だったわけではない。メンテナンス期間中に判明し対策を行ったトラブルもあるが、ビーム加速中に発生したトラブルもある。後者の場合ビーム加速を停止してしまうため、ユーザーへのビーム供給時間を奪い多大な迷惑をかけることになる。 本稿では、これまでに起こったトラブルの中から主にDTL・SDTL空洞本体、及びその付属機器に起因して発生したトラブルについて報告を行う。 |
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TPOPA03 | J-PARC-RFQの現状 | 693 |
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J-PARCリニアックのRFQは、イオン源からの50keV水素負イオンビームを3MeVまで加速しDTLへ入射する。リニアックは2006年11月にビーム試験を開始し、2007年9 月には後段の加速器である3GeVシンクロトロンにビーム供給を開始するなど、コミッショニングを予定通り進めてきたが、2008年秋の運転からRFQでのトリップ回数が増加し安定性が低下した。これを受けて、RFQ周辺のRF制御や真空系などの改善を図るとともに、コンディショニングによる状態の回復で、ビーム運転が可能なまでに回復した。本稿では、こうしたJ-PARC-RFQの状況と改善点について報告する。 |
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TPOPA02 | J-PARC遅い取り出しビームにおけるスピル制御システムの開発(2) | 696 |
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J-PARCのハドロン実験施設ではMRリングからの遅い取り出しビームを利用し原子核物理や素粒子物理の実験が行われる。遅い取り出しビームのスピルを平滑化するために、スピル制御用四極電磁石とフィードバック制御装置で構成するスピル制御システムを開発している。 スピル制御用電磁石はEQとRQからなり、EQにてスピルのマクロ成分の成形、RQにてリップル成分やスパイク構造の打ち消しによりビームの平坦化を行う。フィードバック制御装置はDSPをベースとした専用ボードを開発した。 2009年1,2月のビームタイムにおいてハドロン実験施設への遅い取り出しビーム供給に成功した。今夏にスピル制御システムのインストールを行い、秋以降の遅い取り出しビームタイムにおいてスピルの平滑化を実施する。本発表では、スピル制御用四極電磁石およびフィードバック制御装置の開発と試験の結果を報告する。 |
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TPOPA01 | J-PARCハドロンビームダンプの設計・開発(3) | 699 |
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J-PARC 素粒子原子核実験施設(ハドロンホール)は2008年12月に陽子ビーム受け入れ可能状態になり、今年2月に実験が開始され、K中間子の生成が確認された。このビームラインの最下流に設置されるビームダンプはフルビーム(50GeV、15μA)を吸収できるように設計され、無酸素銅、それを取り囲むようにして鉄・コンクリートで構成されている。陽子ビームは無酸素銅部分でほとんど吸収され、この外周には水冷却用配管加工が施されている。ビームダンプの設計・開発は2008年3月で終了し、設置は5月から10月末にかけて行われ、今年2月にビームの吸収に成功した。その設計・開発および設置方法について報告する。また設置後のメンテナンス方法、銅表面温度モニター、インターロックシステムについても発表する。 |
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TPMGA01 | 高ビットADC・DACによる高安定化電磁石電源 | 702 |
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ERLのような次世代のリング型加速器のアーク部の電磁石の励磁用電源は、より高い電流安定度が求められる。近年、ΔΣ型ADCが発展してきた。LHSの電磁石電源は、このΔΣ型ADCで励磁電流を、高精度DCCTと用いて精度よく読み、DACに修正をかける電流安定化ループを持っている。本発表では、24ビットADCで電流を読み、16ビットDACで修正をする制御ループを持った小型のR&D電源を製作し、その電流安定度を、電磁石に挿入したNMRで測定し、安定化ができた事を報告する。 |
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TPOPA17 | 群馬大学重粒子線治療施設整備の現状(III) | 705 |
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群馬大学では 2010年3月治療開始を目指し、重粒子線治療施設の整備を行っているところである。本施設は炭素線治療施設の普及を目的に放射線医学総合研究所で開発された成果を基にしている。群馬大学は普及型施設の初号機であり実証機としての位置づけである。本発表ではその状況を概説する。 |
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TPOPA33 | 小型X-band Linacのためのマルチビームクライストロンの設計検討 | 708 |
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現在東京大学大学院工学系研究科原子力専攻において 試験を行っている非破壊検査用9.4 GHz X-band Linacに 使用している高周波源はマグネトロンである。このマグネトロンは レーダー用に用いられるものであり、出力も小さく小型であるため、 装置全体を可搬型にできるメリットがある。 しかし、自励発振器であるマグネトロンは発振状態が不安定になることがあり、 X線強度が不安定になる可能性がある。 そこで、安定かつ小型な高周波源としてマルチビームクライストロンの採用を検討している。 マルチビームクライストロンは複数の電子銃を使うため、高出力であっても低電圧の陰極で 高周波を誘起できる。 我々は、将来的な産業・医療用小型加速器のために2 MWクラスのマルチビームクライストロンの 設計を開始した。本発表では、設計現状の報告を行う。 |
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TPOPA34 | ATF2ビームラインのコミッショニングの現状 | 711 |
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ATF(先端加速器試験装置)では、本年2月よりATF2と呼ばれるビームラインを使い、ILCの最終収束系の開発研究を開始した。ATF2ビームラインは、個々の電磁石の役割がILCの最終収束系と同じ構成なので、ILCの最終収束系のビーム調整技術の発展に適したビームラインである。また、ILCの要求と同等の精度でビームライン及びビームを安定化させられれば、ダンピングリングで生成される低エミッタンスビームの利用により、垂直方向に約35nmまでビームサイズを絞れると推定されている。ATF2ビームラインは、本年3月まではデバイス調整を中心に運転をおこない、本年4月、5月に、High Beta Optics と呼ぶビーム光学系を使って、各種ビーム光学系の調整及び診断をおこなった。本発表ではHigh Beta Optics を使ったATF2ビームラインの調整の現状について報告する。 |
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TPCOA26 | WindowsオシロスコープベースEPICS IOCを用いた高速BPMデータ収集システムの開発 | 714 |
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KEK電子陽電子入射器(以下、入射器)では、4つのリング(KEKB電子/陽電子、PF, PF-AR)へ異なる品質のビームを供給している。今年度より、下流リングに於ける実験効率向上のため、KEKB電子/陽電子及びPFの3リングへ、同時にTop-up入射を実現している。本運転方式では、入射器の最大ビーム繰り返しである50 Hz(20 ms間隔)毎に異なるリングへのビーム入射をおこなっている。このため、長期間安定なビーム運転をおこなうためには、50 Hzすべてのビーム位置計測が不可欠となる。これらの要請から、Windows搭載型デジタルオシロスコープを用いた高速なビーム位置モニタ用データ収集系(以下、BPM-DAQ)を構築し、運用を開始している。本学会では、高速BPM-DAQシステムの構成及び性能評価の結果について報告する。 |
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TPMGA24 | ニュースバル放射光施設における入射バンプ波形の安定性評価 | 717 |
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現在ニュースバルでは利用運転の際にTop-Up運転が行われている。安定なTop-Up運転の実現に要求される事の一つに入射バンプ波形の安定性がある。ニュースバルでもこれまでに何度か入射不能や入射効率の低下に繋がるような「入射バンプ波形の異常」が発生している。今回、我々はこの異常を即座に検知する為に、バンプ波形モニターを開発した。本モニターシステムではオシロスコープで取り込んだ入射バンプ波形を制御室内のPCに保存し、PC上でリアルタイムに波形監視を行い異常の有無を判断する。また保存したデータから波形データを読み出して、より詳細な波形解析(立ち上がり時間、ピーク値、ピーク位置等の演算)を行い、統計的処理を行うことが出来る。本発表では入射バンプ波形モニターシステムの詳細、波形のバラつきの統計的評価と入射効率との相関について報告する。 |