A   B   C   D   E   F   G   H   I   J   K   L   M   N   O   P   R   S   T   U   V   W   X   Y   Z  

Watanabe, K.

Paper Title Page
TOBDC02 J-PARC RCS/MRにおけるトモグラフィーを用いた縦方向位相空間2次元ビームプロファイルの再構成 737
 
  • M. Yoshimoto, H. Tamura, M. Yamamoto, N. Hayashi, M. Kawase
    日本原子力研究開発機構 J-PARCセンター
  • M. Yoshii, C. Ohmori
    高エネルギー加速器研究機構 J-PARCセンター
  • K. Watanabe, M. Yoshikawa
    三菱電機システムサービス
 
 

コンピュータートモグラフィーのアルゴリズムを用いた2次元分布の画像再構成は、加速器分野においても縦方向位相空間の2次元ビームプロファイルを得るための有効な測定ツールとして用いられている。J-PARC RCS/MRでは重畳積分逆投影法を用いた非常にシンプルな2次元プロファイル再構成ツールを開発した。シンクロトロン振動1周期の間に生じるビームプロファイルの変化が小さいとすると、1次元のビームバンチ分布の測定データから位相空間の2次元プロファイルを容易に再構成することが出来る。 まず粒子シミュレーションで2次元粒子分布を求め、本ツールによるプロファイル再構成を行なうことで、本ツールの有効性を確認した。次に実際にRCS及びMRでの測定データから2次元プロファイルの再構成を行なった。本発表では再構成ツールの概要と、計算及び実験の結果について報告する。また現状の課題や今後の応用についても議論する。

 
WOACB04 ERL入射器用超伝導空洞システムの開発 405
 
  • K. Watanabe, S. Noguchi, E. Kako, T. Shishido, K. Umemori, Y. Yamamoto, M. Sato
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

ERL入射器用の超伝導加速空洞システムは、電子銃で生成した100mAの大電流ビームを10MeV程度まで加速するために用いられる。主加速器とは異なりエネルギー回収が行われないので、ビーム加速に必要とされる約1MWの高周波電力は全て外部の高周波源から供給しなければならず、CW運転で1本あたり200kW程度の高周波電力を投入することができる大電力入力カップラーと100mAのCW大電流ビームによって空洞内に誘起された有害な高調波モードを効率よく外部へ取り出し、かつCWの加速モードの負荷に耐えうるHOMカップラー開発が重要な開発要素となる。cERL入射器用超伝導空洞システムとして、加速電界15MV/mで運転するHOMカップラー4個を装着した2セル空洞1号機の低電力試験、表面処理および縦測定を行った。また、昨年度製作した大電力入力カップラー2本の大電力試験を今年度行う予定である。

 
WOACB05 超伝導加速管の縦測定における超多点温度マップ 409
 
  • H. Tongu, Y. Iwashita, H. Fujisawa
    京都大学
  • H. Sato
    理化学研究所
  • H. Hayano, K. Watanabe, Y. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

超伝導加速管に冷却した状態で高周波電力を注入して行うテストとして最初に空胴を立てた状態で行ういわゆる縦測定がある。この時、空胴表面に多数の温度センサーを取り付けて投入高周波電力を上げながらその温度変化を測っておけば、空胴内表面の欠陥などによる発熱が測定できる。充分な密度でセンサーが配置できれば発熱場所の特定が容易になる。センサー密度を1平方センチ当たり一個と想定すると、約五千個のオーダーのセンサーが必要になり、それぞれクライオスタットから常温まで2本ずつ線を引き出すと一万本のケーブリングが必要になり、実装上の困難を引き起こす。このため、低温側でCMOSのアナログSWを用いて信号を時分割多重化を行い、伝送することを考えている。CMOS—ICの低温での動作は確認されている。このテストの結果について報告する。

 
TOACC02 ILCに向けた高電界空洞性能試験のKEK-STFにおける最新結果 769
 
  • Y. Yamamoto, H. Hayano, E. Kako, S. Noguchi, H. Sakai, M. Sato, T. Shishido, K. Umemori, K. Watanabe
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

本機構内において、将来計画に位置付けられるILC(International Linear Collider)及びERL(Energy Recovery Linac)計画で採用が決定されている1.3GHzの9セル空洞の開発・試験設備STF(Superconducting rf Test Facility)が完成した。昨年の終わり頃から国産の超伝導空洞の性能試験がほぼ定期的に行われており、ILCスペックである35MV/mを目指しつつ、かつ最大到達加速勾配に制限を与える原因調査とその対策が試みられている。性能試験時に空洞のどの場所が発熱するのかを調べるために温度マッピングシステムが開発・導入され、多くの有意義なデータが得られた。また、性能試験前に行われた空洞の内面検査で多くのピットが見つかったが、それらは発熱とは無関係であったことも判明した。今後は試験設備の改良も行っていく予定である。

 
FPACA09 空洞内面検査カメラの自動画像取得と欠陥検出 928
 
  • Y. Kikuchi, Y. Hoshi
    東北学院大学
  • K. Watanabe, H. Hayano
    高エネルギー加速器研究機構
  • Y. Iwashita
    京都大学
 
 

ILCの超伝導加速空洞内面に傷やピットなどの欠陥があると電界や磁界を強調しフィールドエミッション、クエンチの原因となる。それらの欠陥を見つけるために内面検査カメラが用いられてきたが、手動の操作では時間が掛り間違いも多い。本研究はそれらの点を撮影、空洞の駆動の自動化、及び自動欠陥検出を導入することを目標とする。内面検査カメラの自動化はPCからシリアル通信を行いモータ、ローラを制御し空洞の回転、移動、撮影を自動で行えるようにした。自動欠陥検出にはいままで検出した欠陥画像を用いた付着物検出ソフトおよびOpenCVライブラリを用いたパターンマッチングを使用した。その結果、9セル空洞の電子ビーム溶接部の撮影時間は約8時間から約2時間に縮まったが、欠陥検出はまだ開発途上である。欠陥検出の問題点は主に背景が複雑であることが原因として考えられる。2値化で背景を消去し、パターンマッチングを行う方式を試みる。

 
FPACA10 TTF-V入力結合器の大電力試験 931
 
  • M. Sato, E. Kako, Y. Yamamoto, K. Watanabe, S. Noguchi
    高エネルギー加速器研究機構
  • H. Jenhani
    CEA-Saclay
 
 

ILC・Lバンド超伝導空洞の大電力用入力結合器がLALにおいて設計され、2009年2月から5月にかけてKEKと共同でエージング試験を行った。2月の試験ではパルス幅20μs、繰り返し周波数1Hzと5Hzの低電力運転を重点的に行い、順次電力を上げて行き、最終的にパルス幅1.5ms、繰り返し周波数5Hzの状態で1MWまで到達することができた。試験運転時は真空度と光学式アークセンサーをRFソースインターロック系に取り入れ、入力結合器の異常を検出し損傷を防いでおり、真空度の悪化によりエージング時間がかかった。超伝導空洞に使用される多くの入力結合器はセラミック窓によりコールド側とウォーム側に真空的に切り離されており、このセラミック窓付近の真空悪化、電子放出、温度上昇により、大電力時の長時間運転には問題があった。本件では一連の試験運転について報告する。

 
FPACA11 KEK-STFにおける超伝導加速空洞の空洞内面検査 934
 
  • K. Watanabe, H. Hayano, S. Noguchi, E. Kako, T. Shishido, Y. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • Y. Iwashita
    京都大学化学研究所
  • Y. Kikuchi
    東北学院大学
 
 

KEK-STFでは、超伝導加速空洞における空洞性能の歩留まり向上のために、高分解能カメラ(京都カメラシステム)を用いた空洞内面検査を行っている。縦測定で観測される発熱位置およびそのときの加速電界と空洞内面に見られる欠陥(溶接シームの状態や欠陥など)との相関を調査するために、STF Baseline空洞(MHI-05、MHI-06およびMHI-07、MHI-08、 MHI-09)を用いて各処理工程における空洞内面の様子を調べ、縦測定前に欠陥と思われる箇所を事前に調査して縦測定を行った。空洞内面の主な検査箇所はセル赤道部およびアイリス部の電子ビーム溶接の溶接シームおよびその近傍である。また、空洞製作直後からの各表面処理における表面状態の変化を追跡していくことで、工業化における空洞の品質基準の明確化を試みている。本報告では、空洞内面検査結果と縦測定で観測された発熱位置との関係について報告する。

 
FPACA14 ILC/STF用超伝導空洞の加速モード周波数変化 943
 
  • T. Shishido, E. Kako, S. Noguchi, H. Hayano, Y. Yamamoto, K. Watanabe
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

ILC/STF用として開発されている9セルBaseline空洞の運転周波数は1300MHzである。運転時には600kHz分の負荷をかけるので運転開始時の周波数として1299.4MHzに調整する必要がある。空洞の周波数変化の要因としては各種表面処理、300Kから2Kへの温度変化、大気圧から真空への圧力変化が上げられる。各行程における周波数変化量を把握して運転開始時に1299.4MHzになる様、加速モード周波数及び電場平坦度を調整するのがPre-Tuningである。新たに製造されたBaseline空洞MHI-05,06,07,08,09号機について、加速モード周波数及び電場平坦度の調整結果を報告する。

 
FPACA58 HIMACシンクロトロンにおけるT-clock加速 1101
 
  • T. Fujimoto
    加速器エンジニアリング株式会社
  • M. Kanazawa, T. Shirai, Y. Iwata, K. Noda
    放射線医学総合研究所
  • K. Watanabe
    東芝メディカルシステムズ株式会社
  • K. Maeda
    株式会社東芝
  • K. Hayashi, T. Nakai
    三菱電機特機システム株式会社
 
 

重粒子線がん治療装置HIMACのシンクロトロンにはCo基アモルファスコアを使用した無同調RF空洞が小型化開発用に組み込まれている。これまでこの空洞を利用してT-clockによる加速試験が行われてきた。その良好な加速結果からこの空洞をHIMACシステムへ組み込む計画も進められている。この空洞は現行の同調型空洞の予備としてだけでなく次世代スポットスキャニング照射用の複雑な運転パターンでの利用が期待されている。HIMACシステムに組み込み次世代スポットスキャニング照射で利用するためには加速時の磁場とRF周波数のずれによるシンクロトロン振動の励起を極力抑える必要がある。そのために必要なRF周波数パターン作成法の確立、T-clock周波数の最適化を行った。ここではその試験結果について報告する。

 
WOOPF03 産総研電子加速器施設の現状と将来計画 54
 
  • R. Suzuki, K. Yamada, M. Koike, A. Kinomura, T. Ohdaira, H. Toyokawa, N. Sei, H. Ogawa, M. Tanaka, K. Watanabe, N. Ohshima, R. Kuroda
    産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門
 
 

産総研電子加速器施設では、400MeVのSバンド電子リニアックを高強度低速陽電子ビーム実験、放射光用電子蓄積リングTERASへの入射、自由電子レーザー用蓄積リングNIJI-IVへの入射に使用し、各種実験を行うとともに、各種小型電子リニアックの開発・応用研究を行っている。400MeVリニアックは、2005年度~2006年度に実施した省エネ化改修により、リニアック施設全体で約60%のエネルギー削減に成功し、改修前よりも稼動時間を増やすことが可能になった。施設報告では、この省エネ化対策と対策後の稼動状況を中心に報告する。また、将来計画では、電子加速器を用いたナノ計測に関する拠点形成のため、電子リニアック施設の大幅な改修を予定しており、その概要を報告する。