A   B   C   D   E   F   G   H   I   J   K   L   M   N   O   P   R   S   T   U   V   W   X   Y   Z  

Nakanishi, T.

Paper Title Page
ERL放射光源用電子銃のためのフォトカソード開発  
 
  • M. Kuwahara, X. Jin, Y. Maeda, T. Ujihara, Y. Takeda, T. Nakanishi, S. Okumi
    名古屋大学
  • M. Yamamoto, Y. Honda, H. Kawata
    高エネルギー加速器研究機構
  • H. Iijima, N. Nishimori, R. Nagai, R. Hajima
    日本原子力研究開発機構
  • M. Kuriki
    広島大学先端物質科学研究科
 
 

次世代放射光源であるERL計画が進められている。このERL放射光源の実現には、超低エミッタンスかつ大電流の高輝度電子源が必要不可欠である。これを満たす電子源カソード材料として現在、NEA(負の電子親和性: Negative Electron Affinity)表面を持つ半導体光陰極(フォトカソード)が有望とされている。また、この高輝度電子源の実現には、フォトカソード開発と電子銃開発が車の両輪となって最大限に機能しなければならない。特に初期エミッタンスや大電流を発生させるのに重要な役割を果たすのがフォトカソード研究であり、大電流化に対して量子効率が高いものが必要となる。本発表では、超低エミッタンスかつ高量子効率を有するフォトカソードの開発に焦点を絞って報告する。

 
FPPSA09 ERL放射光源用500kV-DC電子銃の高電圧印加試験 863
 
  • R. Nagai, R. Hajima, N. Nishimori, H. Iijima
    日本原子力研究開発機構
  • T. Muto, Y. Honda, T. Miyajima, M. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • M. Kuriki
    広島大学
  • M. Kuwahara, S. Okumi, T. Nakanishi
    名古屋大学
 
 

原子力機構、KEK、広島大学、名古屋大学では協力してERL放射光源用のDC電子銃の開発を行っている。ERL放射光源の電子銃では空間電荷効果によるエミッタンスの増大を抑えるために500kV程度の加速電圧が要求されている。セラミック管の中央を高電圧のロッドが通るという特殊な形状のために、安定にDC高電圧を印加することが難しく、このような高い電圧の電子銃はまだ実現されていない。そこで、500kVでの運転を実現するためにチタン製のガードリングを備えた10段分割型のセラミック管、チタン製高電圧ロッドを製作し高電圧印加試験を行ったので、その結果について報告する。

 
FPPSA10 ERL放射光源用500kV DC電子銃の光陰極準備システムと高電圧真空容器の開発 872
 
  • N. Nishimori, R. Nagai, H. Iijima, R. Hajima
    日本原子力研究開発機構
  • M. Yamamoto, T. Muto, T. Miyajima, Y. Honda
    高エネルギー加速器研究機構
  • M. Kuriki
    広島大学
  • M. Kuwahara, S. Okumi, T. Nakanishi
    名古屋大学
 
 

JAEA、KEK、広島大学、名古屋大学はERL放射光源用の500kV DC電子銃の共同開発を行っている。NEA GaAs光陰極準備システムの設計、製作を行い、このシステムを使ってNEA 光陰極を作成し、その量子効率を測定した。また、高電圧真空容器の設計、製作を行った。特に光陰極の寿命に直結する真空ポンプシステムの設計を注意深く行った。開発の現状について報告する。

 
WPBTA08 ビーム取出しシミュレーションにおけるカラードノイズ計算へのデジタルフィルター法の適用 127
 
  • T. Nakanishi, K. Tsuruha
    日本大学生産工学部
 
 

高速四極電磁石とRFKO機器を使ったシンクロトロンからのビーム取出しシミュレーションプログラムの開発を行っている。RFKOの信号源としてカラードノイズを用いるが、それによる粒子のキック角をディジタルフィルタ法を用いて計算する手法を提案した。周波数バンド幅内の周波数成分を持つcosの和として与えられる通常の方法と比較して、回転数分のキック角の計算時間を大幅に短縮できた。また、スピル構造はほぼ同様の結果が得られた。

 
FPPSA08 KEKにおけるERL放射光源用500kV電子銃の開発計画 860
 
  • M. Yamamoto, Y. Honda, T. Miyajima, T. Uchiyama, M. Kobayashi, S. Mutoh, S. Sakanaka, K. Satoh, Y. Saito, T. Honda, Y. Kobayashi, H. Kawata
    高エネルギー加速器研究機構
  • S. Matsuba, M. Kuriki, C. Shonaka, D. Kubo
    広島大学先端物質科学研究科
  • N. Nishimori, R. Nagai, H. Iijima, R. Hajima
    日本原子力研究開発機構
  • M. Kuwahara, S. Okumi, T. Nakanishi
    名古屋大学理学研究科
  • X. Jin, Y. Maeda, T. Ujihara, Y. Takeda
    名古屋大学工学研究科
  • H. Kurisu
    山口大学
 
 

ERL実証機となるコンパクトERL(cERL)の建設準備がKEK東カウンターホールにて進められている。cERL早期運転実現のため、開発要素の多い電子銃部については実機開発の他、バックアップおよびR&D機としてJAEAおよびKEKそれぞれにおいて同時に開発を進めることとなった。現在JAEAで先行して立上げが行われている1号機に対し、今後KEKにて立上げる2号機では、1号機との互換性を持たせつつも、①透過型光陰極の採用、②光陰極複数同時活性化およびその保存機能をもつ準備システムの開発、③電子銃の極高真空化のための真空系および600kV絶縁セラミック管の開発・改良に力点をおき現在、設計を進めている。

 
WOPSB05 スピン偏極電子源の表面電子顕微鏡への応用と実用化の達成 390
 
  • T. Nakanishi, A. Mano, Y. Nakagawa, M. Kuwahara, S. Okumi
    名古屋大学大学院理学研究科
  • X. Jin, N. Yamamoto, T. Ujihara, Y. Takeda
    名古屋大学大学院工学研究科
  • M. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • M. Hashimoto, M. Suzuki, T. Yasue, T. Koshikawa
    大阪電気通信大学工学研究科
  • T. Saka
    大同大学
  • T. Kato
    大同特殊鋼
  • H. Horinaka
    大阪府立大学工学研究科
 
 

GaAs系半導体の伝導帯に励起した電子をNEA(負の電子親和性)表面を放出機構に用いて真空中へ取り出す電子源は、スピン偏極ビーム生成を可能にするなど、魅力的な電子源である。我々はリニアコライダー用200keV偏極電子を完成させる過程で、この電子源の基本的性能(偏極度、量子効率、電流密度、エミッタンス、運転持続時間など)を向上させる新手法の有効性を実証してきた。数年前よりこの技術をスピン電子顕微鏡に応用する試みを開始した。特に、レーザースポットを極小化する手法として、透過光吸収フォトカソードを新たに偏極電子源に導入した結果、偏極度90%は維持し、輝度は従来型の1000倍を実現できた。これを低エネルギー表面電子顕微鏡(LEEM)に装着し、タングステン基板上にコバルトを蒸着してゆく過程を観察した結果、コバルト最表面層の磁区構造の実時間観察(ビデオ撮影)を世界で初めて可能にすることができた。

 
FPPSA19 低エネルギー電子顕微鏡用偏極電子源の性能と高エネルギー加速器への応用 911
 
  • S. Okumi, M. Kuwahara, A. Mano, Y. Nakagawa, T. Nakanishi
    名古屋大学 大学院理学研究科
  • X. Jin, N. Yamamoto, T. Ujihara, Y. Takeda
    名古屋大学 大学院工学研究科
  • M. Suzuki, M. Hashimoto, T. Yasue, T. Koshikawa
    大阪電気通信大学
  • M. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • T. Ohsima, T. Kohashi
    日立中央研究所
  • T. Saka
    大同大学
  • T. Kato
    大同特殊鋼
  • H. Horinaka
    大阪府立大学
 
 

基板に磁性体を蒸着させたときの磁区構造をリアルタイムで観察できるスピン偏極低エネルギー電子顕微鏡(SPLEEM)用偏極電子源を開発した。偏極電子ビームは ~5×10^-10Pa の極高真空環境下で、電極間暗電流を 1nA以下に保たれ、5MV/m の電界で引き出される。また、ビーム性能は90%のスピン偏極度を持ち、基板の裏面からレーザー光を照射させる透過光吸収型フォトカソードを開発することによって、レーザー光スポット径を1.2μmに絞れたことにより、1.3×10^7A・m^-2・sr^-1・V^-1の還元輝度を得た。さらに、フォトカソードはNEA表面放出機構を用いているためにエネルギー幅の狭い電子ビームの取り出しが可能であり、高エネルギー加速器用の低エミッタンスを必要とする電子源に有用だと思われる。

 
FPPSA15 GaAs光カソード加熱によるダーク寿命の低下についての研究 894
 
  • C. Shonaka, M. Kuriki, H. Iijima, D. Kubo, Y. Masumoto, H. Okamoto, H. Higaki, K. Ito
    広島大学 大学院先端物質科学研究科
  • M. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • T. Konomi
    総合研究大学院大学
  • M. Kuwahara, S. Okumi, T. Nakanishi
    名古屋大学 大学院理学研究科
 
 

広島大学ビーム物理研究室では、高輝度電子源のためのGaAs光カソードの研究をおこなっており、より高い量子効率でかつ長寿命のカソード生成を目指している。本実験では、将来の高輝度電子ビーム発生で使用する大強度レーザーによる、GaAs表面加熱の寿命への影響について研究した。GaAsにおいて、Csと酸素の蒸着(Yo-Yo法)によりNEA表面を生成した後、GaAsを加熱し、そのときの寿命の変化を測定した。その結果、カソードの温度上昇とともに寿命が急激に低下することが分かった。また、寿命が時間のみに依存するダーク寿命と、引き出し電荷量に依存するビーム寿命からなると仮定し、各々を加熱時、非加熱時で比較した。非加熱時の寿命はほぼビーム寿命で決まっているのに対し、温度上昇時にはダーク寿命が急激に低下し、その成分が支配的となることが分かった。

 
TPMGA10 SPring-8蓄積リングにおける短パルス放射光生成のためのキッカーマグネットの開発 611
 
  • C. Mitsuda, K. Fukami, M. Masaki, A. Mochihashi, M. Oishi, J. Schimizu, Y. Shimosaki, M. Shoji, K. Soutome, K. Tamura, H. Yonehara, K. Kobayashi, T. Nakanishi
    高輝度光科学研究センター 加速器部門
  • T. Ohshima
    理化学研究所(XFEL)
 
 

近年、物質構造科学のユーザーによる物質構造の精密測定のための短パルス光が強く求められており、SPring-8においては垂直パルスキッカーによる短パルス放射光生成のための小型大電流出力電源を含むキッカーマグネットシステムの開発を進めている。この手法は、クロマティシティー0でない条件下で垂直キックにより電子バンチのヘッドテール振動を励起し、傾いたバンチからの縦長の放射光をスリットにより切り出すことにより短パルス光を取り出す。開発されたキッカーマグネットは1Hzの繰り返しで2.7usのパルス幅で5.6mTの磁場出力を実現した。このキッカーマグネットを用い、電子バンチの傾きを可視光ストリークカメラで観測している。また、スリットによる切り出しを行い、FWMHで7psの短パルスX線の観測に成功している。本発表ではキッカーマグネットシステム及びビームプロファイルの観測システムと結果について報告を行う。