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Kamiya, Y.

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WPBTA13 エンベロープ方程式によるシミュレーションコードの開発 97
 
  • J. Yamazaki
    総合研究大学院大学
  • A. Enomoto, Y. Kamiya
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

低エネルギービーム輸送のシミュレーションコードを開発した。進行方向(縦)の運動方程式を差分方程式で解き、多数のマクロ粒子の運動を記述した。縦の粒子分布、運動エネルギー、ピークカレント等の物理量を計算した。なお、縦の粒子群は設計軌道上に凝縮していると仮定した。動径方向(横)は、軌道方程式を使う代わりにエンベロープ方程式を使い数値計算で解いた。同一バンチ内に多数のエンベロープ(a)を配置し、進行方向での微分a’を使いa a’空間上の相関係数を計算した。ピークカレントとエンベロープを使いバンチ用の空間電荷場を計算した。なお、鏡像効果は入れていない。ビームウェスト付近を除いて、a a’空間上の相関係数とエミッタンスには比例関係がある。この相関係数を使い最適化を行うと共に、エミッタンス増大の抑制法を検証することが可能である。本発表では主にコードの説明をする。

 
WPBTA14 0.1mm mradの超低エミッタンスのビーム輸送モデル 100
 
  • J. Yamazaki
    総合研究大学院大学
  • A. Enomoto, Y. Kamiya
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

初期の運動エネルギー330keV(電子銃)での超低エミッタンスのビーム輸送モデルを作った。加速後の規格化エミッタンスは、0.1mm mradであり、運動エネルギーは5MeV、rmsバンチ長は約2psecである。エンベロープ方程式によるシミュレーションコードにて最適化後、エミッタンス増大の抑制法を検証し、最終的にPARMELA Ver3.3 2次元フォトカソード電子銃用のScheffのアルゴリズムを使い規格化エミッタンスを算出した。本発表にてエミッタンス増大の抑制法と入射部パラメーターを提案する。エネルギー回収型加速器等の入射器に応用できると考えているが、理想化したエレメントの配置のため、現実モデルへ適用するにはパラメーターの修正が必要である。

 
WPBDA34 新竹モニタによるATF2 衝突点ビームサイズ測定の現状 265
 
  • M. Oroku, T. Yamanaka, Y. Yamaguchi, S. Komamiya
    東京大学大学院理学系研究科
  • Y. Kamiya, T. Suehara
    素粒子物理国際研究センター
  • T. Tauchi, N. Terunuma, T. Okugi, S. Araki, Y. Honda, T. Kume, J. Urakawa
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

発表者が所属する東京大学大学院理学系研究科駒宮研究室では、新竹モニターと呼ばれる電子ビームサイズモニターの開発研究をおこなっている。新竹モニターの特徴は、レーザーの干渉縞を使ってナノメートルオーダーのビームサイズまで測定可能なことであり、ILC計画の最終収束系試験加速器であるATF2に設置され、ATF2 の垂直方向ビームサイズ37nm を測定する予定である。現状としては2008 年夏にATF2 の仮想衝突点にインストールされ、2009年春のビームテストでは干渉縞を作るレーザーの片方を用いて水平方向の電子ビームサイズを測定することに成功した。また、レーザーと電子ビームを衝突させるための方法を確立し、多層構造γ線検出器によるシグナルのバックグラウンドからの分離能を検証した。本学会では、新竹モニターの概要とビームテストで得られた成果、2009年秋からのビームテストの予定を報告する。

 
WPBDA33 新竹モニタによるビームサイズ測定:多層構造γ線検出器を用 いたバックグラウンド分離 262
 
  • Y. Yamaguchi, T. Yamanaka, M. Oroku, S. Komamiya
    東京大学大学院理学系研究科物理学専攻
  • Y. Kamiya, T. Suehara
    東京大学素粒子物理国際研究センター
  • T. Tauchi, N. Terunuma, T. Okugi, S. Araki, Y. Honda, T. Kume, J. Urakawa
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

国際リニアコライダーの最終収束系試験加速器であるAccelerator Test Facility2(ATF2)は電子ビームを垂直方向37nmまで収束するよう設計されており、nmオーダーまで測定感度をもつビームサイズモニターの開発が必要とされている。レーザー干渉稿を用いたビームサイズモニター(新竹モニター)はこの要求を満たすものであり、2008年夏にATF2の仮想衝突点にインストールされた。新竹モニターに使用されるコンプトンγ線検出器は多層構造のシンチレーターで構成され、シャワー発展の情報を取得できる。シャワー発展はコンプトンシグナルとバックグラウンドで異なるため、ここから両者を分離できる。この手法により当検出器はバックグラウンドのばらつきに強いという特性を獲得している。本学会ではこの分離の手法の詳細と、2009年春のビームタイムで検証された当測定器の分離能について報告する。