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Yamamoto, N.

Paper Title Page
WPBDA23 中部シンクロトロン光利用施設(仮称)のためのターンバイターンビーム位置モニタシステムの開発 165
 
  • A. Nagatani, M. Hosaka, N. Yamamoto, K. Takami, Y. Takashima
    名古屋大学
  • M. Adachi, H. Zen, K. Hayashi
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
  • M. Katoh
    名古屋大学 / 自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
  • H. Hori
    高エネルギー加速器研究機構
  • S. Sasaki
    高輝度光科学研究センター
  • S. Koda
    九州シンクロトロン光研究センター
 
 

名古屋大学を中心とした愛知県内の大学、愛知県、産業界が連携して中部シンクロトロン光利用施設(仮称)建設計画を進めている。この光源加速器のブースターシンクロトロンに5台、ストレージリングに32台のビーム位置モニタ(BPM)を設置する予定である。本研究では同施設の両加速器におけるコミッショニング時に用いるシングルパスBPMシステムの開発を行っている。このシステムは高速デジタルオシロスコープによる信号処理をベースにする予定である。現在、分子科学研究所のUVSOR電子蓄積リングを用いた実験を通してシステムの検討を進めている。これらの検討と電磁場解析ソフトPoissonを用いたシミュレーションをもとに中部シンクロトロン光利用施設に最適なBPM電極形状およびシステム構成を考察した。上記の内容について報告する。

 
WPLSA17 UVSOR-IIにおけるレーザーシーディングを用いた短波長コヒーレント光源の開発 171
 
  • T. Tanikawa
    総合研究大学院大学
  • M. Adachi, H. Zen, J. Yamazaki, M. Katoh
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
  • M. Hosaka, N. Yamamoto
    名古屋大学
  • Y. Taira
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設 / 名古屋大学
 
 

UVSOR-II電子蓄積リングにおいてレーザーシーディング技術を用いた光源開発を行っている。これまでの成果として、フェムト秒レーザーを用いた偏光可変の深紫外コヒーレント高調波発生に成功し、さらなる短波長化を目指している。 UVSOR-IIでは昨年度より5ヶ年の光源改造計画が始まっている。蓄積リングのビーム入射点を変更することで長直線部を創出し、そこにコヒーレント光発生専用アンジュレータおよびビームラインを建設する。現在は、レーザーシステムの増強と真空紫外分光システムの製作を進めている。また、シード光源としてガス高調波発生システムの開発に着手した。専用アンジュレータのパラメータデザインも行っている。 本発表では、上記短波長コヒーレント光源の設計検討結果及び予備実験の結果について報告する。

 
TPOPA12 コヒーレント光源開発のためのUVSOR-II改造計画 655
 
  • M. Adachi, M. Katoh, H. Zen, T. Tanikawa, S. Kimura, J. Yamazaki, K. Hayashi
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
  • M. Hosaka, N. Yamamoto, Y. Takashima, Y. Taira
    名古屋大学
  • T. Takahashi
    京都大学
 
 

電子蓄積リングUVSOR-IIは、アンジュレータを備えた光共振器、RFと同期したレーザーシステム、赤外ビームラインを備えている。これらの装置を用いて自由電子レーザーやコヒーレント・シンクロトロン放射、コヒーレント高調波発生によるTHzから深紫外領域に渡るコヒーレント光源を開発し、自由電子レーザーではすでにいくつかのユーザー利用も進んでいる。しかし、これらの装置の大部分は光源開発専用ではなく、機能面・性能面で必ずしも最適なものではない。 UVSOR-IIにおけるコヒーレント光源開発は、量子ビーム基盤技術開発プログラム課題に選定され、2008年度からの5ヵ年計画で蓄積リングの一部を改造して創出する新しい直線部でさらに発展させていく予定である。リングの入射点の移動による直線部の創出、新規アンジュレータの導入、レーザーシステムの大強度化、専用ビームラインの構築に関する設計検討結果について報告する。

 
WPBDA24 中部シンクロトロン光利用施設(仮称)計画のためのRFノックアウトシステムの開発 168
 
  • Y. Furui, M. Hosaka, N. Yamamoto, Y. Takashima
    名古屋大学大学院
  • M. Adachi, H. Zen, K. Hayashi, M. Katoh
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
  • A. Mochihashi, S. Sasaki
    高輝度光科学研究センター
  • H. Hori
    高エネルギー加速器研究機構
  • S. Koda
    九州シンクロトロン光研究センター
 
 

中部シンクロトロン光利用施設では、ブースターシンクロトロンとストレージリングに各一台ずつRFノックアウト装置を設置する予定であり、その開発を行っている。RFノックアウトはコミッショニングにおけるベータトロンチューンの測定、さらには電子ビームのシングルバンチ化や縦方向フィードバックにも使用する予定である。 RFノックアウトシステムの仕様を決定する参考とするため、分子科学研究所UVSORにおいてブースターシンクロトロンのRFノックアウトによるベータトロンチューン測定を行い、測定に最適な入力信号について検討した。また、RFノックアウトのビームへの効果をシミュレーションし、測定結果と共に考察した。これらを元に中部シンクロトロン光利用施設に最適なRFノックアウトの電極の形状と配置、測定時の入力信号等を検討したので報告する。

 
WPAPA08 UVSOR-IIにおけるレーザーコンプトン散乱による超短パルスガンマ線発生 115
 
  • Y. Taira, M. Hosaka, Y. Takashima, N. Yamamoto, K. Soda
    名古屋大学大学院 工学研究科
  • M. Adachi, H. Zen, M. Katoh
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
  • T. Tanikawa
    総合研究大学院大学 物理科学研究科
 
 

高速現象の観測における強力ツールとして、活発に研究開発されているパルス幅サブピコ秒のレーザー、電子線、X線に対し、量子ビームの中で全く開拓されていないパルス幅サブピコ秒の超短パルスガンマ線を発生し、レーザーコンプトン散乱ガンマ線の新しい利用法を開拓することを目指す。電子蓄積リング内部の電子ビームの形状は、垂直方向には数10micronと非常に薄い扁平形をしているため、超短パルスレーザーを90度方向から照射することで、相互作用時間を短くし、発生するガンマ線のパルス幅を100fsオーダーにすることが可能である。UVSOR-IIのビーム診断用の窓を用いることで、レーザーを90度を含む複数の方向から照射することができる。研究の第一段階として、期待されるガンマ線のエネルギー、強度、パルス幅に関する検討を行ったので報告する。また、予備実験の結果についても報告する予定である。

 
WPBDA02 J-PARC MR BPMの運転経験 250
 
  • T. Toyama, D. Arakawa, Y. Hashimoto, S. Hiramatsu, S. Igarashi, S. Lee, H. Matsumoto, J. Odagiri, K. Satou, J. Takano, M. Tejima, M. Tobiyama, N. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • K. Hanamura, S. Hatakeyama
    三菱電機システムサービス株式会社
  • N. Hayashi
    日本原子力研究開発機構
 
 

2008, 2009年のビームコミッショニングでのBPMの動作状況を報告する。まず、動作の概要、およびコミッショニング初期の動作不良とその原因をまとめる。そのうち、ビームパイプの段差による電場の歪みで発生したと考えられるオフセット誤差については、原因の考察、応急対策、根本対策について述べる。次に、3BPM相関法による分解能の調査結果を示す。現在はバンチ当りビーム強度が設計値の1%程度で、かつほとんど1バンチ加速であり、信号が小さいため、データ1点(約50μs〜リング周回数にして約10ターン相当)の位置分解能は数100μmである。分解能向上のために平均操作を行なっている。さらにビーム・ベースド・アラインメントの測定状況の速報、今後のビーム強度増強に対応するための課題も含める予定である。

 
WOPSB05 スピン偏極電子源の表面電子顕微鏡への応用と実用化の達成 390
 
  • T. Nakanishi, A. Mano, Y. Nakagawa, M. Kuwahara, S. Okumi
    名古屋大学大学院理学研究科
  • X. Jin, N. Yamamoto, T. Ujihara, Y. Takeda
    名古屋大学大学院工学研究科
  • M. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • M. Hashimoto, M. Suzuki, T. Yasue, T. Koshikawa
    大阪電気通信大学工学研究科
  • T. Saka
    大同大学
  • T. Kato
    大同特殊鋼
  • H. Horinaka
    大阪府立大学工学研究科
 
 

GaAs系半導体の伝導帯に励起した電子をNEA(負の電子親和性)表面を放出機構に用いて真空中へ取り出す電子源は、スピン偏極ビーム生成を可能にするなど、魅力的な電子源である。我々はリニアコライダー用200keV偏極電子を完成させる過程で、この電子源の基本的性能(偏極度、量子効率、電流密度、エミッタンス、運転持続時間など)を向上させる新手法の有効性を実証してきた。数年前よりこの技術をスピン電子顕微鏡に応用する試みを開始した。特に、レーザースポットを極小化する手法として、透過光吸収フォトカソードを新たに偏極電子源に導入した結果、偏極度90%は維持し、輝度は従来型の1000倍を実現できた。これを低エネルギー表面電子顕微鏡(LEEM)に装着し、タングステン基板上にコバルトを蒸着してゆく過程を観察した結果、コバルト最表面層の磁区構造の実時間観察(ビデオ撮影)を世界で初めて可能にすることができた。

 
TPCOA07 J-PARC MRコミッショニングと機器アプリケーションの進化 527
 
  • N. Kamikubota, S. Murasugi, J. Odagiri, N. Yamamoto, H. Matsumoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • M. Takagi, T. Iitsuka, S. Yoshida
    関東情報サービス
  • N. Nagura, M. Mutoh
    日本アドバンストテクノロジー
 
 

J-PARC MR加速器は2008年5月にビームコミッショニングを開始した。 加速器の初期ビームコミッショニングは特殊な時期であり、さまざまな想定外の問題が判明して機器本体や制御アプリケーションは急速に改修されていくものである。 本稿では、MRの入出射機器(Kicker、Septumなど)を例にとって、約1年のコミッショニングでアプリケーションがどのように進化したかを報告する。

 
TPCOA06 J-PARC MR加速器アーカイブデータ表示システムの構築 530
 
  • T. Iitsuka, S. Yoshida
    関東情報サービス株式会社
  • N. Kamikubota, N. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

J-PARC MR加速器は2008年5月にビームコミッショニングを開始した。ビームコミッショニングで必要となる種々の加速器運転情報/ビーム測定情報は、EPICS標準ツールキットであるChannelArchiverを用いて蓄積されている。 2009年6月現在、ChannelArchiverに登録されているレコード数は15141点に及ぶ。通常、アーカイブされたデータはWebブラウザ経由のグラフ表示などで確認できるが、interlockやON/OFFなどのbit情報にはこのグラフ表示は適さない。このようなbit情報をそれぞれの機器に対応した書式に加工して時系列にWebブラウザ上に表示させる仕組を作成し、J-PARC MRの運転監視に役立てている。 本発表では、J-PARC MR加速器でのアーカイブ環境整備とそのデータ活用の状況ついて報告する。

 
TPCOA01 J-PARC主リングのビーム・ロス・モニタのデータ収集システムの改良 684
 
  • S. Motohashi, M. Takagi
    関東情報サービス株式会社
  • J. Odagiri, N. Kamikubota, N. Yamamoto, S. Yamada, H. Nakagawa, D. Arakawa, Y. Hashimoto, T. Toyama
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

大強度の陽子加速器であるJ-PARC主リングのオペレーションにとって、ビーム・ロス・モニタの果たす役割は大きい。主リングには総計316台のガス・チェンバー型のビーム・ロス・モニタが設置され、主リング全体にわたるビーム・ロスの空間分布とともに、各測定点での加速サイクル内での時間構造がモニタされる。 このためのデータ収集システムとして、これまでProgrammable Logic Controller (PLC)をベースにしたシステムが用いられてきたが、今回、制御ソフトウェアの保守性と性能の向上のため、PLCのCPUを通常のシーケンスCPUからLinuxをOSとして搭載したCPU(F3RP61)への置き換えを行った。 本稿では、F3RP61を使ったときの実装について報告する。

 
FPPSA19 低エネルギー電子顕微鏡用偏極電子源の性能と高エネルギー加速器への応用 911
 
  • S. Okumi, M. Kuwahara, A. Mano, Y. Nakagawa, T. Nakanishi
    名古屋大学 大学院理学研究科
  • X. Jin, N. Yamamoto, T. Ujihara, Y. Takeda
    名古屋大学 大学院工学研究科
  • M. Suzuki, M. Hashimoto, T. Yasue, T. Koshikawa
    大阪電気通信大学
  • M. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • T. Ohsima, T. Kohashi
    日立中央研究所
  • T. Saka
    大同大学
  • T. Kato
    大同特殊鋼
  • H. Horinaka
    大阪府立大学
 
 

基板に磁性体を蒸着させたときの磁区構造をリアルタイムで観察できるスピン偏極低エネルギー電子顕微鏡(SPLEEM)用偏極電子源を開発した。偏極電子ビームは ~5×10^-10Pa の極高真空環境下で、電極間暗電流を 1nA以下に保たれ、5MV/m の電界で引き出される。また、ビーム性能は90%のスピン偏極度を持ち、基板の裏面からレーザー光を照射させる透過光吸収型フォトカソードを開発することによって、レーザー光スポット径を1.2μmに絞れたことにより、1.3×10^7A・m^-2・sr^-1・V^-1の還元輝度を得た。さらに、フォトカソードはNEA表面放出機構を用いているためにエネルギー幅の狭い電子ビームの取り出しが可能であり、高エネルギー加速器用の低エミッタンスを必要とする電子源に有用だと思われる。

 
WOCOA02 F3RP61を利用した組込みEPICSの加速器制御への応用 435
 
  • J. Odagiri, S. Araki, K. Furukawa, N. Kamikubota, A. Kiyomichi, K. Mikawa, S. Murasugi, H. Nakagawa, S. Yamada, N. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • K. Kameda, T. Natsui, H. Shiratsu
    横河電機株式会社
  • M. Komiyama
    理化学研究所
  • S. Motohashi, M. Takagi
    関東情報サービス
  • N. Nagura
    日本アドバンストテクノロジー株式会社
  • T. Nakamura
    三菱電機システムサービス株式会社
  • A. Uchiyama
    住重加速器サービス株式会社
 
 

FA-M3 PLCのCPUモジュールであるF3RP61を利用した新しいInput / Output Controller (IOC)を開発した。F3RP61はOSとしてLinuxを採用した点に特徴がある。このため、F3RP61の上で直接、EPICSのコア・プログラムを実行することができる。FA-M3の多様で豊富なI/Oモジュールを利用することにより、このIOCには電源制御、インタロック状態のモニタ、ステッピング・モータ制御、ビームモニタのためのデータ収集などの様々な用途がある。このIOCの採用によって、これまでIOC層とPLC層に分かれていた二つのフロントエンド計算機を一つにまとめることが可能となり、アプリケーション・ソフトウェアの開発と維持が格段に容易になった。本稿ではJ-PARC主リング制御システムにおける導入例を中心に、F3RP61をIOCとして利用した各種の応用事例を紹介する。

 
TPCOA04 組み込みEPICSを利用したJ-PARC遅い取り出しラインの制御 536
 
  • M. Takagi
    関東情報サービス株式会社
  • N. Kamikubota, A. Kiyomichi, S. Murasugi, R. Muto, H. Nakagawa, J. Odagiri, K. Okamura, Y. Shirakabe, M. Tomizawa, N. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • N. Nagura
    日本アドバンストテクノロジー株式会社
 
 

J-PARC遅い取り出しラインのセプタム電源制御、ステッピングモーター制御、インターロック情報監視は横河電機社製のLinux対応CPUモジュールであるF3RP61によって実装された。 F3RP61がLinuxに対応している事により、PLCバスを介して豊富なI/OモジュールにアクセスできるEPICSのInput/Output Controller (IOC)として利用することが可能である。 F3RP61をIOCとして利用することにより、PLC用のラダープログラムとIOC用のプログラムの2つを開発する必要があった従来の方法に比べてソフトウェアの開発・保守が容易になり、開発コストを抑えることも可能になった。 本報告では、F3RP61を利用した遅い取り出しラインの制御の概要と動作実績について述べる。

 
TPCOA05 EPICSを用いたNetwork Switch & UPS装置等の統合的監視システムの開発 533
 
  • H. Nemoto
    アクモス株式会社
  • N. Kamikubota, N. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設
  • M. Takagi
    関東情報サービス株式会社
 
 

J-PARC加速器設備の完成と調整運転の本格化と設置機器の増加にともないJ-PARC制御グループが管理する・Network Switch・UPSなどの機器においてもネットワークトラフィック、使用電力量などの負荷状態を正確に把握・監視することの必要性が増している。これまでの監視方法ではEPICSとの連携がない、UPSでは同時多数のUPS監視ができない等の問題があった。そこで今回、各機器をSNMP(SimpleNetwork Management Protocol)を用いてEPICS上で監視するために、SNMPのデバイスサポートであるdevSnmpを用いた監視用のEPICS databaseを整備し、同時に監視アプリケーションソフトを開発した。この監視システムと、このシステムを用いてJ-PARC MRのNET/UPS負荷状態について報告する。

 
TPCOA02 J-PARC加速器制御システムからのJ-PARC加速器PPSシステム状態監視モニタの開発 542
 
  • H. Nemoto
    アクモス株式会社
  • M. Adachi, M. Tanaka
    三菱電機システムサービス(株)
  • K. Kudo, Y. Takeuchi, N. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設
 
 

J-PARC PPS(Personnel Protection System)は安全性を確保するため、J-PARC加速器制御システムとは独立し単独で動作が可能なシステムとして構築されている。一方で加速器制御システムではPPSシステムの状態のモニタやPPSエベントの記録が求められている。今回、PPSシステムと制御システムをPPSの独立性を損なう事無く、制御システムからのモニタを可能とするように機器/ソフトウェアの整備を行った。このシステムと利用法について報告する。

 
TOBDC03 特異値分解を用いたJ-PARC Main Ring 軌道データの解析 741
 
  • S. Yamada, N. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設
 
 

J-PARC Main Ring (MR) の軌道データを特異値分解を用いて解析した。MRには186台のBPMが全周にわたって設置されており、ビームの入射から出射までの軌道を1ミリ秒毎に測定することができる。 特異値分解を用いると、(時間×位置) の2次元データから時間的・空間的に際立った特徴を持つ成分を抽出し、複合的な軌道変動の原因を分解することができる。MRの軌道データを特異値分解で分解したところ、偏向電磁石電源のリプルに起因する軌道変動やセプタム電磁石の漏れ磁場に起因する軌道変動が抽出された。また、これらの問題に対策を施す前と後の軌道データをそれぞれ特異値分解し比較することで、対策の効果を確認することができた。本稿では、特異値分解を用いたJ-PARC MRの軌道データの解析について報告する。

 
TPOPA15 中部シンクロトロン光利用施設(仮称)計画のための光源加速器の検討 644
 
  • N. Yamamoto, Y. Takashima, M. Hosaka, H. Morimoto, K. Takami
    名古屋大学 小型シンクロトロン光研究センター
  • Y. Hori
    高エネルギー加速器研究機構
  • S. Sasaki
    高輝度光科学研究センター
  • S. Koda
    九州シンクロトロン光研究センター
  • M. Katoh
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
 
 

中部シンクロトロン光利用施設(仮称)は,愛知県が進めている「知の拠点」計画において,高度な計測・分析を担う地域の共同利用施設として期待されており,産・学・行政が連携して実現にむけた活動を行っている. 本施設の中心となる光源加速器は エネルギー 1.2 GeV の蓄積リング、フルエネルギー入射可能なブースターシンクロトロン、50 MeVの線形加速器から成る。蓄積リングとブースターの周長はそれぞれ 72 m と 48 m でありブースターを蓄積リングの内側に配置し、さらにブースターの内側に線形加速器を配置する。 当センターでは平成24年度の施設供用開始を目指し活動しており、今年度特に光源部門においては昨年度までの検討で得られた加速器設計の最終的な調整・確認作業を行っている。本発表では中部シンクロトロン光利用施設(仮称)に導入予定である光源加速器について最新の検討結果を報告する。

 
TPOPA11 UVSOR入射器の現状 658
 
  • H. Zen, K. Hayashi, M. Adachi, J. Yamazaki, M. Katoh
    自然科学研究機構 分子科学研究所 極端紫外光研究施設
  • N. Yamamoto, M. Hosaka, Y. Takashima
    名古屋大学 小型シンクロトロン光研究センター
 
 

UVSOR入射器は、2006年のブースターシンクロトロン用電磁石電源の更新、2007年の輸送路偏向電磁石電源の更新により、フルエネルギー入射が可能となり、2007年より、トップアップ運転に向け、試験運転を行っている。試験運転の結果は概ね良好だが、調整無しで長時間運転すると、蓄積リングへの入射効率が低下し、蓄積電流が低下してしまう場合がある。少数の運転員での安定なトップアップ運転の実現を目指して、入射器の長時間安定性の調査を行っている。また、シングルバンチ運転時の平均ビーム電流・放射光光量増大のため、単バンチ・トップアップ運転を目指し、DC電子銃の短パルス運転に基づく、単バンチ入射の準備・試験を進めている。