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WOCOA01 | 組み込みEPICSを用いた理研RIビームファクトリー新入射器制御系の開発 | 432 |
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理研RIビームファクトリー(RIBF)では、ユーザーに大強度ウランビームを供給するべく、昨年新しく28GHz-超伝導 ECRイオン源を製作した。新イオン源の制御系では、EPICSを組み込んだ横河電機社製PLC-CPU(F3RP61-2L)を使用する。EPICSベースで構築されるRIBF制御系において、従来PLCはLinux搭載の小型組込みボード上でEPICSのコアプログラムを走らせることにより、ネットワーク越しに制御されてきた。今回導入されるF3RP61-2Lはそれ自身の上でLinuxが運用可能であるため、EPICSプログラムはイーサネット経由ではなく、PLCのバス経由でI/Oモジュールに直接アクセスできる。これによりネットワーク通信による制御の遅れがなくなり、運用が更に容易となると期待される。本発表においてシステムの詳細と開発の進行状況を報告する。 |
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TPOPA21 | 理研重イオンリニアックの現状報告 | 622 |
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理研重イオンリニアック(RILAC)は、1981年に運転開始され、現在、理研リングサイクロトロン(RRC)及び理研RIビームファクトリー(RIBF)の入射器としての運転を、またRILAC単独運転を行っている。昨年末から、RIBFにおけるウランビーム増強のため、RILACの旧入射器を改造し、その高電圧ターミナル上に新入射器(RILAC-Ⅱ)用28GHz-ECRISを設置した。この28GHz-ECRISの性能試験をここで行うため、そこからRILACへの入射ライン設置工事を行っている。またRILAC後段の荷電状態増幅装置用共振器(CSM)のうち1台をRILAC-Ⅱ用の加速器として使用するために、既設ラインから撤去し現在改造を行っている。RILAC用照射実験室では、超重元素探索実験装置の2号機を設置する工事も進行中である。 本発表では、RILACに関して、運転状況を含めた現状ついて報告する。 |
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WOCOA02 | F3RP61を利用した組込みEPICSの加速器制御への応用 | 435 |
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FA-M3 PLCのCPUモジュールであるF3RP61を利用した新しいInput / Output Controller (IOC)を開発した。F3RP61はOSとしてLinuxを採用した点に特徴がある。このため、F3RP61の上で直接、EPICSのコア・プログラムを実行することができる。FA-M3の多様で豊富なI/Oモジュールを利用することにより、このIOCには電源制御、インタロック状態のモニタ、ステッピング・モータ制御、ビームモニタのためのデータ収集などの様々な用途がある。このIOCの採用によって、これまでIOC層とPLC層に分かれていた二つのフロントエンド計算機を一つにまとめることが可能となり、アプリケーション・ソフトウェアの開発と維持が格段に容易になった。本稿ではJ-PARC主リング制御システムにおける導入例を中心に、F3RP61をIOCとして利用した各種の応用事例を紹介する。 |