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Sei, N.

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WOOPF03 産総研電子加速器施設の現状と将来計画 54
 
  • R. Suzuki, K. Yamada, M. Koike, A. Kinomura, T. Ohdaira, H. Toyokawa, N. Sei, H. Ogawa, M. Tanaka, K. Watanabe, N. Ohshima, R. Kuroda
    産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門
 
 

産総研電子加速器施設では、400MeVのSバンド電子リニアックを高強度低速陽電子ビーム実験、放射光用電子蓄積リングTERASへの入射、自由電子レーザー用蓄積リングNIJI-IVへの入射に使用し、各種実験を行うとともに、各種小型電子リニアックの開発・応用研究を行っている。400MeVリニアックは、2005年度~2006年度に実施した省エネ化改修により、リニアック施設全体で約60%のエネルギー削減に成功し、改修前よりも稼動時間を増やすことが可能になった。施設報告では、この省エネ化対策と対策後の稼動状況を中心に報告する。また、将来計画では、電子加速器を用いたナノ計測に関する拠点形成のため、電子リニアック施設の大幅な改修を予定しており、その概要を報告する。

 
WPLSA09 コヒーレント遷移放射を利用したテラヘルツ波電子線分光の研究 195
 
  • N. Sei
    産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門
  • T. Takahashi
    京都大学 原子炉実験所
 
 

我々は、京都大学原子炉実験所に設置されているLバンドライナックKURRI-LINACの強力なミリ波帯コヒーレント放射源を利用して、テラヘルツ波電子線分光の実証実験を行っている。テラヘルツ波電子線分光とは、強力なテラヘルツビームをマルチバンチの電子ビームと逆コンプトン散乱させ、反跳された光ビームを分光することで、入射テラヘルツ光を分光する手法である。この手法の利点は、入射テラヘルツ波としてコヒーレント放射を利用できるため加速器のみで完結でき、入射テラヘルツ波が強力であれば同時刻分光が可能になることである。講演では、コヒーレント遷移放射を利用した予備実験の結果について報告する予定である。

 
蓄積リングNIJI-IVにおけるFEL逆コンプトン散乱の研究  
 
  • H. Ogawa, N. Sei, K. Yamada
    産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門
 
 

産総研では小型電子蓄積リングNIJI-IVによる広帯域FELの開発を行っている。最近、NIJI-IVの長直線部に設置されている光クライストロンETLOK-IIIを用いて近赤外領域のFEL発振に成功した。そこで、この光共振器内部に蓄積された赤外FELとリングを周回する電子ビームとの逆コンプトン散乱によりγ線ビーム生成を行った。FEL逆コンプトン散乱実験の概要およびγ線のビーム特性について報告する。

 
TOLSB01 蓄積リングを用いた近赤外自由電子レーザー発振 720
 
  • N. Sei, H. Ogawa, K. Yamada
    産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門
 
 

産業技術総合研究所では、自由電子レーザー専用電子蓄積リングNIJI-IVを用いて、赤外自由電子レーザー(FEL)の開発を進めていたが、去る2月12日に波長1.45ミクロン付近で発振に成功し、真空紫外域から赤外域に及ぶ波長帯でのFEL開発に成功した。今回の発振波長域は1.39~1.50ミクロンで、観測された最大出力はシングルバンチモードの時は0.3mW/portであった。線幅はリニアックFELに比べて充分に狭い0.5nm以下であった。さらに、バンチ間隔の異なる2バンチモードでも発振に成功しており、FEL出力の増大やFEL-CSによる準単色γ線を観測している。講演では、唯一の赤外専用蓄積リングFEL装置によるFELの特性など、最近の成果について報告する予定である。

 
TOAPB02 Sバンド小型電子リニアックを用いたレーザーコンプトン散乱X線源・コヒーレントテラヘルツ光源の開発と応用 785
 
  • R. Kuroda, H. Toyokawa, M. Yasumoto, H. Ikeura, H. Ogawa, N. Sei, M. Koike, K. Yamada
    産業技術総合研究所 計測フロンティア研究部門
 
 

産総研では、Sバンド小型電子リニアックを用いたレーザーコンプトン散乱X線源、及びコヒーレントテラヘルツ光源の開発と応用研究を行っている。X線源では、約10~40keVの硬X線生成が可能で、準単色性、微小光源性などの特徴を利用した吸収端イメージングや、インライン位相コントラスト生体イメージングを行っており、将来的に医療応用を目指している。現在は、利用研究を促進する一方、X線収量増強のためのマルチ衝突型レーザーコンプトン散乱X線源の開発を進めている。テラヘルツ光源では、磁気パルス圧縮により超短パルス電子ビームを生成し、コヒーレント放射による高出力テラヘルツ光生成を行い、様々な材料(生体材料やICカードなど)の透過イメージングを行っている。現在は、テラヘルツ時間領域分光のためのシステムを構築中である。本年会では、Sバンド小型電子リニアックを用いたこれらの光源開発と応用研究の現状について報告する。