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WOOPB04 | J-PARC MRの遅い取り出し | 30 |
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J-PARCメインリング(MR)では、3次共鳴を利用した遅い取り出しによって、加速された陽子ビームを素粒子・原子核実験施設へ供給する。遅い取り出し装置は、静香セプタム、セプタム磁石、バンプ磁石、共鳴を励起するための6極磁石、それらの電源から構成される。また蹴りだされたビームを診断するためのスクリーンモニターが設けられている。平成19年度に装置の大半が製作され、その後のオフラインでの試験に引き続き装置のインスール作業が行われた。今年の1月に行われたビームコミッショニングで30GeVに加速されたビームを素粒子・原子核実験施設へ導くことに成功した。取り出されたビームのスピルをフィードバックにより平滑化するための4極磁石とフィードバック制御装置はこの夏にインストールされ、秋からのビームコミッショニングで試験を行う予定となっている。以上の内容に加えて今後の課題についても報告する。 |
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TPCOA04 | 組み込みEPICSを利用したJ-PARC遅い取り出しラインの制御 | 536 |
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J-PARC遅い取り出しラインのセプタム電源制御、ステッピングモーター制御、インターロック情報監視は横河電機社製のLinux対応CPUモジュールであるF3RP61によって実装された。 F3RP61がLinuxに対応している事により、PLCバスを介して豊富なI/OモジュールにアクセスできるEPICSのInput/Output Controller (IOC)として利用することが可能である。 F3RP61をIOCとして利用することにより、PLC用のラダープログラムとIOC用のプログラムの2つを開発する必要があった従来の方法に比べてソフトウェアの開発・保守が容易になり、開発コストを抑えることも可能になった。 本報告では、F3RP61を利用した遅い取り出しラインの制御の概要と動作実績について述べる。 |
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TPCOA03 | 組み込みEPICSを使ったJ-PARCのMR部の加速器保護装置 | 539 |
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J-PARCのMRは、最初に想定されたビームパワーが750KWという高出力の加速器でる。当面の最終ビームエネルギーが30GeVと高いために、ビームが真空ダクトなどに当たると、故障や放射化の原因になる。そこで、ビームを真空ダクトなどに衝突させる量を可能な限り減少させるために加速器保護装置(MPS)が開発された。J-PARCの場合、機器構成とそれぞれの持つ時間特性の違いで、(LINAC/RCS/MLF)と(MR/HD/NU)の2種類のハードウェアが作られた。ただし、接続仕様を合わせることで、一体化して運用している。ここではMR系のMPS装置に関してFPGAやCPLDを使用した装置構成、LINUXの上で動いている組み込みEPICSのプログラム構成、運転に必要な機器が随時変わる加速器に対してこの装置でどのようなことができるか、運転で使用しての動作状況などについて述べる。 |
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TPMGA18 | 遅い取り出しのリップル除去用4極電磁石の効果(KEK 12GeV PSのデータより) | 548 |
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Slow Extraction(SX)で取り出されたビームを素粒子や原子核実験に使う場合、ビームの利用効率を上げるために取り出されたビームは揺らぎやスパイクを無くす必要がある。取り出しのスピル形状を制御するために共鳴を制御する4極電磁石(EQ)が使用される。KEKの12GeV PSではスピルの揺らぎを抑制するために周波数応答の良い4極電磁石(RQ)を併用していた。J-PARCでもインストールしようとしている。ただ、「本当にRQは必要なのか?」「有効に機能するのか?」などの疑問が提示されることがある。そこで、KEKの12GeV PS時代のデータを使い、「使い方しだいでは有効である」「システム構成しだいでは必要である」「RQを使ったほうが、フィードバックプログラムが容易になる」などを説明したいと思う。 |
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TPMGA13 | J-PARCメインリングにおける遅い取り出しのためのセプタム磁石の開発 | 566 |
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J-PARCメインリングからハドロン実験ホールへの遅い取り出しのためのセプタム磁石の製造・試験をおこない、2008年12月にメインリングへインストールした。2009年1月から2月のビームタイムにおいて、遅い取り出しビームのハドロンホールへの供給に成功した。セプタム磁石は全5種類10台の磁極から成り、セプタム厚はもっとも薄い最上流で1.5mmである。典型的な運転電流は3000Aであり、30GeV陽子ビームに対する総キック角は77mradである。ビームロスによる放射化が懸念される低磁場・中磁場セプタムは、無機材料のみで構成されており、またロスを少なくするために、遠隔操作にてビームに対して直角に±5mm動かすことが出来る構造になっている。本発表では、セプタム磁石のデザインの詳細と、KEKつくばでの試験とビームタイムにおける運転の結果を報告する。 |
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TPCOA01 | J-PARC主リングのビーム・ロス・モニタのデータ収集システムの改良 | 684 |
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大強度の陽子加速器であるJ-PARC主リングのオペレーションにとって、ビーム・ロス・モニタの果たす役割は大きい。主リングには総計316台のガス・チェンバー型のビーム・ロス・モニタが設置され、主リング全体にわたるビーム・ロスの空間分布とともに、各測定点での加速サイクル内での時間構造がモニタされる。 このためのデータ収集システムとして、これまでProgrammable Logic Controller (PLC)をベースにしたシステムが用いられてきたが、今回、制御ソフトウェアの保守性と性能の向上のため、PLCのCPUを通常のシーケンスCPUからLinuxをOSとして搭載したCPU(F3RP61)への置き換えを行った。 本稿では、F3RP61を使ったときの実装について報告する。 |
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TPOPA02 | J-PARC遅い取り出しビームにおけるスピル制御システムの開発(2) | 696 |
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J-PARCのハドロン実験施設ではMRリングからの遅い取り出しビームを利用し原子核物理や素粒子物理の実験が行われる。遅い取り出しビームのスピルを平滑化するために、スピル制御用四極電磁石とフィードバック制御装置で構成するスピル制御システムを開発している。 スピル制御用電磁石はEQとRQからなり、EQにてスピルのマクロ成分の成形、RQにてリップル成分やスパイク構造の打ち消しによりビームの平坦化を行う。フィードバック制御装置はDSPをベースとした専用ボードを開発した。 2009年1,2月のビームタイムにおいてハドロン実験施設への遅い取り出しビーム供給に成功した。今夏にスピル制御システムのインストールを行い、秋以降の遅い取り出しビームタイムにおいてスピルの平滑化を実施する。本発表では、スピル制御用四極電磁石およびフィードバック制御装置の開発と試験の結果を報告する。 |
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WOCOA02 | F3RP61を利用した組込みEPICSの加速器制御への応用 | 435 |
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FA-M3 PLCのCPUモジュールであるF3RP61を利用した新しいInput / Output Controller (IOC)を開発した。F3RP61はOSとしてLinuxを採用した点に特徴がある。このため、F3RP61の上で直接、EPICSのコア・プログラムを実行することができる。FA-M3の多様で豊富なI/Oモジュールを利用することにより、このIOCには電源制御、インタロック状態のモニタ、ステッピング・モータ制御、ビームモニタのためのデータ収集などの様々な用途がある。このIOCの採用によって、これまでIOC層とPLC層に分かれていた二つのフロントエンド計算機を一つにまとめることが可能となり、アプリケーション・ソフトウェアの開発と維持が格段に容易になった。本稿ではJ-PARC主リング制御システムにおける導入例を中心に、F3RP61をIOCとして利用した各種の応用事例を紹介する。 |