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Matsubara, T.

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FOCEA03 大土被り、大量湧水下のトンネル施工 (飛騨トンネル先進坑における地盤調査と施工経緯) 1146
 
  • T. Matsubara
    飛島建設株式会社
  • M. Miyahara
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

ILCで想定されているトンネル等は地中に構築する長大構造物であり、事前に全線にわたる詳細な地質情報を得るには限界がある。特にプレートテクトニクスに代表される日本の複雑・不連続な地質構造下では、事前の地質調査をもとに、施工中に実施する調査をあわせて検証し、地質構造を解明していくことが、その後の施工方針を検討する上で非常に重要となる。平成20年に供用開始された飛騨トンネルは、延長10.7km、道路トンネルとしては国内2番目の長さとなる長大トンネルであり、11年余りの施工期間を要した。施工は当初TBM工法により開始したが、大量湧水や、1,000mを超える高土被りによる大きな地圧、活断層を含む断層破砕帯に遭遇し、途中NATMへの工法変更を余儀なくされるなど、施工は難渋を極めた。本稿では、山岳地帯特有の複雑な地盤条件を克服し完成に至った飛騨トンネル先進抗での調査事例と施工経緯について報告する。