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FPPSA19 | 低エネルギー電子顕微鏡用偏極電子源の性能と高エネルギー加速器への応用 | 911 |
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基板に磁性体を蒸着させたときの磁区構造をリアルタイムで観察できるスピン偏極低エネルギー電子顕微鏡(SPLEEM)用偏極電子源を開発した。偏極電子ビームは ~5×10^-10Pa の極高真空環境下で、電極間暗電流を 1nA以下に保たれ、5MV/m の電界で引き出される。また、ビーム性能は90%のスピン偏極度を持ち、基板の裏面からレーザー光を照射させる透過光吸収型フォトカソードを開発することによって、レーザー光スポット径を1.2μmに絞れたことにより、1.3×10^7A・m^-2・sr^-1・V^-1の還元輝度を得た。さらに、フォトカソードはNEA表面放出機構を用いているためにエネルギー幅の狭い電子ビームの取り出しが可能であり、高エネルギー加速器用の低エミッタンスを必要とする電子源に有用だと思われる。 |
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WOPSB05 | スピン偏極電子源の表面電子顕微鏡への応用と実用化の達成 | 390 |
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GaAs系半導体の伝導帯に励起した電子をNEA(負の電子親和性)表面を放出機構に用いて真空中へ取り出す電子源は、スピン偏極ビーム生成を可能にするなど、魅力的な電子源である。我々はリニアコライダー用200keV偏極電子を完成させる過程で、この電子源の基本的性能(偏極度、量子効率、電流密度、エミッタンス、運転持続時間など)を向上させる新手法の有効性を実証してきた。数年前よりこの技術をスピン電子顕微鏡に応用する試みを開始した。特に、レーザースポットを極小化する手法として、透過光吸収フォトカソードを新たに偏極電子源に導入した結果、偏極度90%は維持し、輝度は従来型の1000倍を実現できた。これを低エネルギー表面電子顕微鏡(LEEM)に装着し、タングステン基板上にコバルトを蒸着してゆく過程を観察した結果、コバルト最表面層の磁区構造の実時間観察(ビデオ撮影)を世界で初めて可能にすることができた。 |