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Hanaki, H.

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WOOPA01 SPring-8線型加速器の現状 9
 
  • S. Suzuki, T. Asaka, H. Dewa, T. Kobayashi, T. Magome, A. Mizuno, T. Taniuchi, H. Tomizawa, K. Yanagida, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
 
 

○運転状況 今年はTop-up運転を止めてしまうような大きなトラブルは少なかった。クライストロンモジュレータ内でのノイズによるフォルトの解明を継続して行った結果、誤動作と思われる要因をかなり減らすことが出来、暗転した運転に寄与している。 昨年の加速器学会後に発生した大きなトラブルは、電子銃高圧デッキ内でバイアスがかからなくなる故障であった。これは回路設計を間違え、本来なら浮かすべき所をモニタ回路を通じてアースがつながってしまったことに起因する。 ○高信頼化 安定したTop-up運転のために、継続した高信頼化を進めている。第2電子銃は一部運用を開始し、昨年秋に第1電子銃付近で放電が多発したときに、実際に第2電子銃に切替を行い、運転を問題なく継続することが出来た。第2電子銃は第1電子銃と電源が共通で、加速管室に入室して切替を行っているが、今年度中に独立の電源とする予定である。

 
TPOPA09 SPring8線型加速器モジュレータの改良 677
 
  • T. Kobayashi, T. Asaka, A. Mizuno, H. Dewa, S. Suzuki, T. Magome, T. Taniuchi, K. Yanagida, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
 
 

SPring8線型加速器では、電子銃故障に早急なtop-up運転再会を行うため、既存の-180kVの電子銃に対して90度水平方向からバックアップ用の-180kVの電子銃から入射できるTWIN GUN SYSTEMを製作している。この電子銃などの機器はすべて設置が終わって、一度システムの健全性の確認のため、既存電子銃モジュレータ電源で第2電子銃を稼動して発生したエミッション電流を加速試験を行い、問題のない事が確認できた。電子銃システムの完全な2重化のため、第1電子銃電源と同等のモジュレータ電源を製作し、ほぼ完成した。これらのシステム及び性能等について報告する。またクライストロンモジュレータ関係ではHV fanout回路改造後のPFN電圧の安定度改善結果と、PFN回路・PFNモニタ回路等の問題点等について報告する。

 
FPPSA18 振幅を安定化したレーザーパルス同期RF発振器の開発 903
 
  • H. Dewa, A. Mizuno, T. Taniuchi, H. Tomizawa, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
 
 

フォトカソードRF電子銃においてRF位相とレーザーパルスの同期技術は重要であり、時間ジッターは発生する電子ビームの安定度を左右する。SPring-8においては低ジッターの同期を実現するために2002年から89.25MHzのレーザーパルスのフォトディテクター出力信号を32逓倍して2856MHzのRF信号を生成している。この回路は原理的に低ジッターであるが、単純にフォトディテクター出力信号を増幅して2856MHzのBPFを通しただけの回路のためレーザーのパワーの変動によりRFの振幅が変動する問題があった。これに対処するために今回振幅を安定化したレーザーパルス信号ドライブRF発振器の開発をおこなった。RF振幅の安定化のためにリミッティングアンプを導入した結果、RF振幅のRMS偏差は従来の回路と比較して1.18%から0.173%に減少し、ジッターもサンプリングオシロの測定限界以下まで低減できた。

 
FPACA05 XFEL/SPring-8入射部における高周波システムの開発状況 906
 
  • T. Asaka, H. Ego, T. Kobayashi, S. Suzuki, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
  • T. Inagaki, K. Togawa, Y. Otake
    理化学研究所
 
 

XFEL/SPring-8では、アンジュレーター入口で3kAのピーク電流、1πmm mrad以下のエミッタンスといった高品質ビームの安定供給が要求されている。電子入射部の電子集群空胴、ならびに初段加速管は、従来のレベルの1桁上回る安定度が要求されている。とくに238MHz、476MHz、1428MHzの位相精度は120fs (1σ)の時間ジッターに抑制されなければならない。これを実現するため、高周波増幅器電源部においては温調系の導入、低雑音電源の採用、シールド強化、配線経路の最適化など徹底した安定化対策が施された。その結果、10^-5の電力安定度、130fs(1σ)の時間ジッターを達成している。本稿では、電子入射部で用いる高周波システムの概要を示すとともに、既に製作が完了した238MHz 14kW増幅器、476MHz 120kW IOT、1428MHz 10kW増幅器の性能について述べる。

 
FPACA53 SPring-8線型加速器サイラトロンスタンドの改良 1083
 
  • H. Hirayama, H. Takeuchi, T. Katsube
    スプリングエイトサービス株式会社
  • T. Kobayashi, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
 
 

SPring-8線型加速器のクライストロンパルス電源(以降モジュレータ)の安定性向上のため、2007年3月に13台中1台(以降M10モジュレータ)に対して筐体内部へのアース強化を施した。さらに、メンテナンス性を向上させたサイラトロンスタンド(以降スタンド)を開発し、2007年4月より試験運転を行っていた。このスタンドは故障もなく順調に稼動していることから、残り12台のモジュレータへ設置するためにスタンドの製作を行った。製作したすべてのスタンドはM10モジュレータを用いてPFN電圧45kVで高圧印加動作試験を実施した。この試験によりスタンドの健全性が確認されたため、すべてのモジュレータへ筐体側のアース強化を施し、製作したスタンドを導入した状態で2009年6月現在までの約3サイクル間Top-Up運転を行っている。本稿では、スタンドの改良点と改良後のモジュレータFault状況等について報告する。

 
FPACA54 SPring-8線型加速器における低暗電流加速管の開発 1087
 
  • T. Taniuchi, T. Asaka, T. Kobayashi, S. Suzuki, H. Dewa, H. Tomizawa, H. Hanaki, T. Magome, A. Mizuno, K. Yanagida
    高輝度光科学研究センター
 
 

SPring-8では、線型加速器から出射される暗電流を低減するため、従来の加速管に比べて暗電流量の少ない加速管の開発を行っている。従来の加速管との違いは、ディスク先端の表面電界を低減するため断面形状を楕円化していること、カップリング孔付近の電流集中をさけるためシングルフィード型導波管カプラーを採用していることである。本発表では、加速管の設計及び完成した加速管の特性について報告する。

 
FPACA64 XFEL 入射器のための 476MHz 高周波増幅器 1181
 
  • T. Yamamoto, I. Kanai
    株式会社IDX
  • T. Asaka, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
  • Y. Otake
    理化学研究所 X線自由電子レーザー計画推進本部
 
 

 現在Spring-8においてXFEL加速器が製作されている。476MHz高周波増幅器は、このXFEL加速器の入射器に使用される476MHzブースター高周波空洞に高周波電力を供給する為の装置である。本高周波増幅器は、1kW出力の前段増幅器とIOT(Inductive Output Tube)増幅管を使用し、120kWpeak, 50μsec幅, 60Hzの高周波パルス電力を出力する。高周波出力性能には、XFEL発振がビームエネルギーの変動に大きく影響されることから、位相と振幅についてパルス毎の高い安定性が要求される。  弊社(IDX)工場において性能達成の為に、様々なノイズ対策、安定化のための対策を実施し、2009年3月に本装置の性能評価試験が完了した、高周波出力の位相安定度0.014度rms/min、振幅安定度0.026%rms/min、という良い結果が得られ、要求性能を満足した。