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Asano, Y.

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WPLSA20 放射光挿入光源用永久磁石の放射線減磁に関するモデル 133
 
  • T. Bizen
    高輝度光科学研究センター
  • Y. Asano
    理化学研究所
 
 

挿入光源などに使われる永久磁石は、強い放射線により磁力を失う放射線減磁を起こす。精密な磁場調整を行った挿入光源磁石の磁場変化は、電子軌道や発生する放射光、FELのレーザー発振に影響を与える。これまで、放射線減磁のメカニズムを十分に説明するモデルは提案されていなかったが、本発表では、新しいモデルを提案し、GeVクラスの高エネルギー電子照射下で起こる減磁現象を説明できることを示す。本モデルは、二つの異なる機構が複合して起こるモデルで、磁石の結晶構造等に破壊が生じるより前に起こる磁化反転による減磁に関するものである。第一の機構は、磁区より大きな領域における熱減磁に類似した不安定性であり、第二の機構は、高エネルギー光中性子による極微小領域における熱スパイク的な高温の発生である。

 
TOBDB04 ダイヤモンド検出器を用いた電子ビームハロー・モニタの実証試験 456
 
  • H. Aoyagi, N. Nariyama, T. Bizen
    高輝度光科学研究センター
  • T. Itoga, T. Tanaka, H. Kitamura, Y. Asano
    理化学研究所
 
 

8GeVのエネルギーを有する電子ビームのハロー部がアンジュレータ永久磁石へ継続的に照射されると、その積分電子数に応じて減磁することが分かっている。これを防ぐインターロック用センサーとして、ダイヤモンド検出器を用いて電子ビームのハロー部の電子強度を計測するハローモニタの開発を進めている。信号の読出し方式は、検出感度を高めるために、パルス・モードを採用した。ハローモニタの実証試験を、SPring-8シンクロトロン・ビームダンプエリア(8GeV)及びXFEL用試験加速器SCSS(250MeV)において行い、微弱なハロー部の強度プロファイルの測定に成功する等、良好な結果を得た。本モニタをXFELに実装させるための開発研究の次の段階として、レーザー発振に対する影響を最小限に抑えるためRFコンタクトを最適化した実機の設計、及び、信号処理回路を含めたシステム全体の設計を進めている。