MOP131 加速器応用・産業利用 8月8日 コンベンションホール 13:10 - 15:10 |
イミダクロプリド水溶液へのパルス大強度相対論的電子ビーム照射の影響 |
Irradiation Effect to Imidacloprid Solution with Pulsed Intense Relativistic Electron Beam |
○林 直也,古澤 雅史,菊池 崇志,原田 信弘,佐々木 徹,高橋 一匡(長岡技術科学大学),今田 剛(新潟工科大学),森脇 洋(信州大学) |
○Naoya Hayashi, Masahumi Furusawa, Takashi Kikuchi, Nobuhiro Harada, Toru Sasaki, Kazumasa Takahashi (nagaoka university of technology), Go Imada (niigata institute of technology), Hiroshi Moriwaki (shinshu university) |
排水や排ガス、排煙に含まれる難分解性有機汚染物質による環境汚染が問題となっている。これらの汚染物質の処理技術として電子ビーム処理による研究が行われてきた。それらの汚染物質の中で近年、ネオニコチノイド系農薬が問題となっている。ネオニコチノイド系農薬とは、その高浸透性と残留性から、世界で広く使われている農薬であるが、蜂に代表される非標的毒性が問題となっている。本研究の目的は、パルス大強度相対論的電子ビーム(PIREB)照射による難分解性有機汚染物質処理効果に着目し、その処理効果を検討することである。PIREBは大電流、高電流密度の電子ビームで、先行研究により塗料として使用されているコンゴーレッドや排煙に含まれるNOx、産業廃棄物に含まれるホルムアルデヒドへの処理効果が確認されている。PIREB発生装置は、長岡技科大に設置されているETIGO-Ⅲを用いた。照射するPIREBは、最大加速電圧6MVで加速され、最大ビーム電流1kAである。厚さ40μmのチタン箔を通して、大気中に設置された照射容器へと照射される。難分解性有機汚染物質の試料には、ネオニコチノイド系農薬イミダクロプリドを用いた。PIREB照射後の試料は、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS)を用いて分析を行った。10mg/Lの溶液に対して複数回のPIREB照射を行った結果、分子量124の有機化合物が生成されることが分かった。 |