WOMGA  —  電磁石A   (05-Aug-2009   17:00—18:15)

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WOMGA01 ニュートリノビームライン超伝導複合磁場磁石システムのコミッショニング 412
 
  • T. Ogitsu, Y. Ajima, Y. Fujii, T. Hasegawa, N. Higashi, T. Ishii, M. Iida, N. Kimura, T. Kobayashi, Y. Makida, T. Nakadaira, T. Nakamoto, H. Ohhata, T. Okamura, K. Sakashita, K. Sasaki, M. Shibata, K. Tanaka, A. Terashima, T. Tomaru, A. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • A. Ichikawa
    京都大学
  • H. Kakuno, N. Hasting
    東京大学
 
 

J-PARCニュートリノビームラインではメインリングから出射した陽子ビームを神岡方向に曲げるためのビームラインに全長150mの超伝導磁石システムを用いている。このシステムでは実用超伝導磁石では世界初となる単層の左右非対称コイルを用いた複合磁場磁石が用いられている。システムは平成20年の12月に現地工事を完成し、翌年1月から3月の間にハードウェアコミッショニング、4月から5月にかけてビームコミッショニングを行った。コミッションニングの結果ほとんどのハードウェアがほぼ期待通りの振る舞いをしていることが確認され、秋以降からの本格運用に向けて必要な性能確認が行えた。本講演ではシステムのコミッショニングの結果について主に複合磁場磁石の性能試験を中心に報告を行う。

 
WOMGA02 高温超電導スキャニング磁石の交流損失測定 416
 
  • K. Hatanaka, J. Nakagawa, M. Fukuda, T. Yorita, T. Saito
    大阪大学核物理研究センター
  • Y. Sakemi
    東北大学サイクロトロンRIセンター
  • K. Noda
    放射線医学総合研究所
  • T. Kawaguchi
    KTサイエンス
 
 

高温超電導線材(Bi-2223)を利用してスキャニング用コイルを製作した。二次元(x、y)方向のスキャニングコイルをビーム軸上同位置に設置し、装置の小型化を目指した。真空、冷却テストの後、x、y方向各対コイルの臨界電流を測定した。直流励磁で軸上に生成される磁場を測定し、計算値との比較を行った。コイル1台の交流損失を30Hz、59Hz、77Kで行った。1周期当りの損失は周波数によらず、励磁電流に対し3乗の依存性を示す。コイル組立後、周波数10、15、20Hzでの交流励磁を行い、コイルの交流損失を測定した。励磁電流に対しは2.4乗の依存性が得られた。モデル計算では、いずれの場合にも励磁電流の2乗に比例する渦電流損失が予測されていたが、測定結果は高温超電導材のヒステリシス損失が大きいことを示している。

 
WOMGA03 ILC最終集束レンズ用永久四極磁石のATF2でのテスト 419
 
  • Y. Iwashita, H. Fujisawa, H. Tongu
    京都大学
  • M. Masuzawa, T. Tauchi
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

ILCの最終集束レンズとしては現在超伝導を使ったものがベースラインとして想定されている。これは交差角が14mradであることもあり特殊な形状が必要となるため、まだ実績が無く、液体He等を伝わってくるnmオーダーの振動の影響が未知数である。一方、永久磁石は定常状態ではそのような震動要素がないが、永久磁石であるが故に可変性を持たせるために工夫が必要である。当初は交差角を大きく想定したため2重リング構造で可変性を実現しようとしたが、小さな交差角の採用を受け、2号機では外径が小さくできるGlucksternの考案した5-ring-singlet構造を採用している。これのビームによる検証をATF2に設置して行う際に、他の実験との干渉を避けるためにATF2の電磁石による最終集束レンズとの置き換えを考える行う前に上流での使用経験を積むことにしている。

 
WOMGA04 多導体伝送線路のアンテナモード理論への挑戦 422
 
  • K. Sato
    放射線医学総合研究所
  • H. Toki
    大阪大学核物理研究センター
 
 

佐藤健次(放医研、KEK、阪大RCNP)、土岐博(阪大RCNP) 電源などでノイズが発生すると、必ずと言っても良いほど、電磁波が輻射される。ところで、第5回年会では、多導体伝送線路の新しい電気回路理論と、ノーマルモード及びコモンモードのノイズの発生機構について発表した。この理論によれば、各導体は電磁波を送受信するアンテナと等価である。従って、全ての導体を流れる電流の総和がノンゼロになる機構が存在すれば、電磁波が輻射されることになる。さらに、電磁波の輻射を電気回路の負荷として取り扱うことが出来れば、電気回路のアンテナモードとして、電磁波の輻射を電気回路で計算することが可能となる。2導体伝送線路を例に取って、導体に抵抗があれば電流の総和はノンゼロになることを示し、遅延ポテンシャルの効果を電気回路に反映させれば電磁波の輻射を負荷と見做すことが出来ることを示す。

 
WOMGA05 Design of a high field Nb3Al common coil magnet for LHC upgrade 429
 
  • Q. Xu, K. Sasaki, T. Nakamoto, A. Terashima, K. Tsuchiya, A. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • A. Kikuchi, T. Takeuchi
    物質・材料研究機構
 
 

A high field Nb3Al/Nb3Sn combined magnet is under development, as a R&D for LHC upgrade. There are totally 5 superconducting coils with a common coil configuration in this magnet,3 Nb3Al coils sandwiching 2 Nb3Sn coils. The peak field is 13.2T for the Nb3Al coils and 11.9T for the Nb3Sn coils. Shell structure was adopted in the mechanical design. This paper presents the detail.