WOFRA  —  施設報告   (05-Aug-2009   09:45—10:25)

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WOFLA01 J-PARC MRのビームコミッショニングの現状 1
 
  • T. Koseki
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

2008年5月よりコミッショニングを開始したJ-PARCの主リングシンクロトロン(MR)は、2008年夏の停止期間中に速い取り出し機器、および遅い取り出し機器の据え付け調整を終え、2008年12月よりビーム試験を再開した。12月末には30 GeVへのビーム加速に成功し、その後、2009年2月に遅い取り出しによるビーム取りだしとハドロン実験施設へのビーム輸送に、2009年4月には速い取り出しによるビーム取りだしとニュートリノターゲットへのビーム輸送に成功した。ビーム強度は2009年6月の時点でシングルショットで4e12 ppp のビーム強度を得ている。これは6秒周期で運転したときに4.3 kWのビームパワーに相当する。本報告では、2008年12月以降のビームコミッショニングの進展を中心に、これまでの到達点と現状の問題点についても紹介する。

 
WOFLA02 X線自由電子レーザー計画の概要 4
 
  • T. Shintake
    理化学研究所、SPring-8
 
 

現在SPring-8に建設中のX線自由電子レーザー計画は、建設4年目を向かえ、2009年3月に加速器建屋の建設が終了し、加速器機器の設置が開始された。これから約1年半で電子入射器、主加速器、RF電源と制御機器、そしてアンジュレータ、ビームモニター等を設置し、2010年秋より加速管の高電界エージング運転を開始し、2011年には電子ビームをアンジュレータに通し、FEL調整運転を開始する予定となっている。これまでに、発振波長1オングストームを実現するために必要な、規格化エミッタンス 1 pai.mm.mrad以下の低エミッタンスの電子源の技術、それをピーク電流3 kAにまで圧縮する技術の見通しなど、すでにSCSS試験加速器にて実証済みである。真空封止アンジュレータの磁場精度を真空チェンバ内部で確認するための測定システム(SAFALI)が開発されプロジェクトはほぼ順調にすすんでいる。