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TOACC01 | ILCの新提案-分布型RFシステム(DRFS) | 765 |
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ILCの基本デザインを国際設計チーム(GDE)で現在展開中である。2007年にリリースされたRDRでは2トンネル案で10MWクライストロンから26台の超電導空洞へ電力分配し、各空洞はLLRFのべベクトルサム制御を行うとしていた。コストの問題から現在1トンネル案が浮上しているが、この1トンネル案におけるRFシステムの一つとしてDRFS(分布型RFシステム)を提案したのでこれについて報告する。基本は比較的小電力のクライストロンから2つの空洞へ電力を供給するもので合計8000本のクライストロンからなる。 報告でこのスキームの概略、コスト、制御上のメリットなどについて報告する。 |
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TOACC02 | ILCに向けた高電界空洞性能試験のKEK-STFにおける最新結果 | 769 |
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本機構内において、将来計画に位置付けられるILC(International Linear Collider)及びERL(Energy Recovery Linac)計画で採用が決定されている1.3GHzの9セル空洞の開発・試験設備STF(Superconducting rf Test Facility)が完成した。昨年の終わり頃から国産の超伝導空洞の性能試験がほぼ定期的に行われており、ILCスペックである35MV/mを目指しつつ、かつ最大到達加速勾配に制限を与える原因調査とその対策が試みられている。性能試験時に空洞のどの場所が発熱するのかを調べるために温度マッピングシステムが開発・導入され、多くの有意義なデータが得られた。また、性能試験前に行われた空洞の内面検査で多くのピットが見つかったが、それらは発熱とは無関係であったことも判明した。今後は試験設備の改良も行っていく予定である。 |
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TOACC03 | KEK超伝導加速器試験施設(STF)に於ける10MWクライストロン用長パルスモジュレータの開発 | 773 |
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STFにおけるピーク出力電力10 MW、rfパルス幅 1.5 ms、繰返し5 Hzのクライストロンを駆動する第2号パルス電源の開発について報告する。この電源は蓄積コンデンサ、IGBT半導体スイッチ、バウンサー回路、1:15の昇圧パルストランスで構成したダイレクトスイッチングパルサーである。特徴は、(1)パルストランスの1次低圧側に直列接続されているLC共振型バウンサー回路によって、20%のdroopを0.5%に補償する。(2)より小型化するために充電器として4台の10 kV、50 kJ/sスイッチング電源を採用し、また蓄積コンデンサにはSH型高密度エネルギーコンデンサを開発した。(3)IGBTスイッチの過電流保護回路を2重化することによってスイッチの高信頼化を実現し従来のクローバ回路は除去した。 |
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TOACC04 | 巨大結晶ニオブ超伝導9-セル空洞の開発 | 776 |
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シリコンウエハースライス技術を応用して、巨大結晶ニオブインゴットから直接空洞ハーフセル材を製作した。この材料から1.3GHzのILC高電界形状(LL形状)の超伝導空洞を製作した。これまでの巨大結晶単セル空洞の研究では、LL形状・巨大結晶ニオブ材・化学研磨の組合わせにより、35MV/m以上の高電界の達成が可能である。9-セル空洞で単セル空洞並みの性能が得られるかどうかを調べた。本論文ではこの空洞の製作及び2Kでの測定性能結果について報告する。 |
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TOACC05 | KEKにおけるcERLシステムのRF源 | 779 |
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KEKでは将来の加速器計画としてERLを考えている。その実証実験機としてコンパクトなERL加速器を3-4年計画で建設する。cERLのCDRをもとにRF系も検討をはじめ、一部入射器用300kW・CWクライストロン、同上電源、導波管系ダミーロードなどを発注した。この概略について報告する。 |