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Yamamoto, S.

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TPOPA25 京大炉中性子発生装置(電子ライナック)の現状 601
 
  • N. Abe, T. Takahashi, J. Hori, T. Kubota, K. Sato, S. Yamamoto, K. Nakajima
    京都大学原子炉実験所
  • K. Takami
    日本アドバンストテクノロジー株式会社
 
 

 京大炉中性子発生装置は、定常的な中性子源である原子炉と相補的なパルス状中性子源として導入されたLバンド電子線型加速器である。利用開始から40年以上経過しているが、利用の多様化や装置の安定化などで、稼働時間が大幅に増加している。特に3年前よりビームON時間が年間2000時間を超え、昨年度も大きなトラブルに見舞われることなく、順調に運転が行われた。また、新たな利用形態として昨年発表した、10MeV近辺の低エネルギービーム利用も今年度より開始された。  近年は実験の多様化に対応するために、所内予算及びKEK支援事業などの競争的予算を投入して、マシンの高度化が行われている。本発表では、電子銃ロングパルサの低電流領域での波形改善とクライストロンヒーター電源直流化を中心に報告を行う。

 
TOLSA01 ホール素子を用いたエッジ集束ウイグラーの高精度磁場評価 459
 
  • S. Kashiwagi, K. Furuhashi, R. Kato, G. Isoyama
    大阪大学産業科学研究所
  • K. Tsuchiya, T. Shioya, S. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

我々は、阪大産研Lバンド電子ライナックを用いた遠赤外領域の自由電子レーザーの高輝度化を目的とした集束型ウイグラーの開発研究を行っている。開発を行っている集束型ウイグラーは、通常の直方体磁石にエッジ角度を付け磁石端部でのエッジ集束効果を用いたものである。周期長60mm、周期数5の試作機を製作し、ホール素子を用いた磁場測定よりその磁場特性を評価し、実用機へエッジ集束方式を応用した。これまでの開発研究より、ホール素子の僅かな傾きやホール素子を移動させるリニアステージ軸の傾きが、測定される磁場および測定磁場から求まる磁場勾配に大きな影響を与えることを明らかにした。また、エッジ集束ウイグラー内に作られる磁場勾配のギャップ依存性に関しても考察を行った。本学会ではこれらのエッジ集束ウイグラーの高精度磁場評価について発表を行う。

 
TOLSA03 阪大産研テラヘルツFELの高出力動作とその利用 465
 
  • R. Kato, S. Kashiwagi, Y. Morio, K. Furuhashi, Y. Terasawa, N. Sugimoto, S. Suemine, G. Isoyama
    大阪大学産業科学研究所
  • K. Tsuchiya, S. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

阪大産研で開発しているテラヘルツ自由電子レーザー(FEL)は波長70umで再発振と出力飽和に成功した後、FELの特性評価を行うとともに波長領域の拡大と出力増大に努めてきた。現時点での発振波長領域は25um~150um(12THz~2THz)となり、マクロパルスのピークパワーは1kW以上に達した。また、昨年度からこの高強度テラヘルツ光を用いた3件の利用研究を開始した。本学会では、このFELの最近の進展について報告する。

 
WOOPA04 日大LEBRA電子リニアックと光源の現状 18
 
  • T. Tanaka, K. Hayakawa, Y. Hayakawa, Y. Takahashi, T. Kuwada, T. Sakai, K. Nogami, K. Nakao, M. Inagaki
    日本大学量子科学研究所 電子線利用研究施設
  • I. Sato
    日本大学大学院総合科学研究科
  • A. Enomoto, S. Fukuda, S. Ohsawa, K. Furukawa, S. Michizono, K. Tsuchiya
    高エネルギー加速器研究機構 加速器研究施設
  • S. Wakatsuki, S. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
 
 

日本大学電子線利用研究施設(LEBRA)では125MeV電子リニアックを用いた近赤外自由電子レーザー(FEL)とパラメトリックX線(PXR)の学内共同利用を進め、年間2000時間の加速器運転を行っている。冷却装置の老朽化に伴い順次更新を行いながら冷却系の性能向上を図ってきた結果、加速管冷却水温は±0.01℃、クライストロン冷却水は±0.02℃の安定度を達成し、ビーム加速の安定化に大きく寄与した。しかし、電磁石電源の故障発生を始め既知・未知のビーム変動要因があり、不安定要因の特定とその抑制は、特に空間コヒーレントな単色X線であるPXRを回折強調位相コントラスト撮像に利用する上で重要な課題となっている。光源の高度化研究では、FELと非線形光学結晶による紫外領域の高調波、Si(220)結晶による33.2keVのPXRを発生し、利用可能波長範囲を拡張している。

 
WPBDA16 SPring-8加速器診断ビームラインII挿入光源の特性とその応用 177
 
  • M. Masaki, S. Takano, K. Tamura, A. Mochihashi, M. Oishi, M. Shoji, T. Fujita, T. Takashima, H. Ohkuma
    高輝度光科学研究センター 加速器部門
  • S. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
 
 

SPring-8加速器診断ビームラインIIの挿入光源(ID)は、蓄積リングのビーム診断、アブソーバーのような耐熱機器の試験など多くの用途に対応できるように設計されている。最大の特長は、ID全体をビーム軸から退避できるスライド機構付き架台に設置し、加速器トンネル内で磁石列の交換ができることである。現在の磁石列は、周期長76mm、周期数51を持つHalbach型であり、最大K値は5.8である。このときのエネルギースペクトルは、50次に達する高次光のピークまで明瞭に観測された。これは、位相誤差が2゜以下となるように入念にID磁場を調整した結果である。このIDの応用の一つとして開発しているのは、高次光の垂直発散角を用いた電子ビームエネルギー広がりの高速リアルタイム診断である。現在までに、19次光の垂直発散角がエネルギー広がりに対して十分な感度を持つことを実験的に確認している。