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Yabashi, M.

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FOOPH04 SCSS試験加速器における極端紫外レーザー利用実験のためのマシン運転 836
 
  • K. Togawa, T. Inagaki, T. Ohshima, N. Hosoda, H. Maesaka, M. Nagasono, K. Tono, M. Yabashi, Y. Otake, H. Tanaka
    理化学研究所
  • M. Yamaga, S. Tanaka, T. Hasegawa, Y. Tajiri, T. Morinaga, Y. Kano, R. Yamamoto
    高輝度光科学研究センター
 
 

SPring-8におけるX線自由電子レーザー施設のプロトタイプ機として建設されたSCSS試験加速器は、極端紫外領域(波長50 nm~60 nm)のSASEレーザー光を発生する光源として、2008年度より本格的なユーザー利用実験のための運用が開始された。2008年度は海外の研究グループを含む計11の研究グループが利用実験を行い、1年間の総運転日数は95日(運転時間840時間)であった。この間のマシン稼働率は96%であり、1年を通して極めて安定な飽和状態の極端紫外レーザー光をユーザーに提供することができた。本学会では、SCSS試験加速器におけるユーザー運転の現状について報告する。

 
WPBDA13 EUV-FELパルスの到達時間の直接測定の試み 233
 
  • S. Matsubara, H. Maesaka, T. Ohshima, S. Inoue, N. Hosoda, K. Tamasaku, T. Togashi, M. Nagasono, A. Higashiya, M. Yabashi, Y. Otake
    理化学研究所 X線自由電子レーザー計画推進本部
 
 

理化学研究所が推し進めるXFEL計画の加速器では、50fs精度のタイミングシステムが必要である。XFELの原理実証用の試験加速器においては、タイミングシステムの時間基準信号と加速器の電子ビームの同期精度が、rmsで50 fs程度であることが確認されている。しかしながら、実際にユーザが使用するEUV-FEL光と時間基準信号との同期性を評価する手法がなく、この手法の確立が急務である。この手法を確立する最初の試みとして、波長60nmのEUVパルスのタイミングを真空用高速PDを用いて直接観測する方法を試験した。大ピーク強度の光を直接観測することで、高いS/Nが期待できる。この試験では、PDによる時間基準信号に対するジッタの測定限界が2.5 ps(rms)であるこが判った。この結果は、先に述べた50fsの測定精度には及ばないが、パルスEUV光のタイミング調整が簡便に行えることを証明するものである。

 
TOBDB01 X線自由電子レーザー計画におけるビーム診断システムの開発状況 444
 
  • H. Maesaka, S. Inoue, S. Matsubara, A. Higashiya, T. Ohshima, M. Yabashi, T. Shintake, Y. Otake
    理化学研究所 X線自由電子レーザー計画合同推進本部
  • K. Yanagida, H. Ego, H. Tomizawa
    高輝度光科学研究センター
 
 

X線自由電子レーザー(XFEL)計画で使用するビーム診断システムの開発状況について報告する。XFEL装置では分解能0.5μm以下のBPM ,分解能10μm以下のスクリーンモニタ(SCM),高速でノイズに強いCT,ビームの時間構造を分解能10fs以下で測定するためのRFディフレクタ(RFDEF)が必要となる。これらの要求を満たすため,共振周波数4760MHzのRF-BPM,差動型のCT,オーダーメード光学系のSCM,共振周波数5712MHzのRFDEF空胴を開発してきた。前回報告以降,RF-BPM,CT,SCMについては量産初号機が出来上がったので,SCSS試験加速器においてビームテストをおこなった。その結果,XFELに必要な性能を持っていることの確証を得た。また,RFDEFについては7セルモデルを製作し,低電力RF測定をおこなった。その結果,必要な性能があることを確認した。

 
TPOPA27 SCSS試験加速器におけるアンジュレータ部での軌道補正性能の改善 641
 
  • S. Tanaka, M. Yamaga, Y. Tajiri, T. Hasegawa, T. Morinaga, Y. Kano, R. Yamamoto
    高輝度光科学研究センター
  • K. Togawa, M. Yabashi, Y. Otake, H. Tanaka
    理化学研究所 XFEL計画推進本部
 
 

昨年度の本学会において、SCSS試験加速器のレーザー増幅状態およびレーザー出射位置の安定化に向け、アンジュレータ部の軌道ドリフト自動補正システムを構築し、軌道ドリフトを抑制した結果について報告した。補正に用いるビームの位置情報は、データベースを介して最速0.5Hzの周期でしか読み出すことができず、この遅い読み出しスピードが補正周期(30秒に1回)を制限していた。この結果、比較的早いサブHz帯域のビーム軌道変動を抑制できず、レーザーの光軸を高い精度で維持することが困難であった。この問題を解決するため、同期データ収集システムを導入し、ショット毎の全データを利用し、S/Nを改善した上で補正の高速化を実現することに取り組んだ。本発表では、補正システム高速化に向けた取り組みと改善された補正性能について報告を行う。

 
FOOPH02 SCSS試験加速器におけるSASE-FEL安定化に向けたエネルギーフィードバック 830
 
  • Y. Tajiri, M. Yamaga, S. Tanaka, T. Hasegawa, T. Morinaga, Y. Kano, R. Yamamoto
    高輝度光科学研究センター
  • K. Togawa, H. Maesaka, M. Yabashi, Y. Otake, H. Tanaka
    理化学研究所 XFEL計画推進本部
 
 

XFELシステムの性能実証を目的に、SCSS試験加速器がSPring-8キャンパスに建設され、達成された安定なEUV領域のSASE-FELがユーザー実験に利用されている。精密実験には、レーザー特性の長期に渡る安定性が重要であり、これまでにも、個別のRF機器のピックアップ値に基づくRF位相と振幅の変動抑制や加速器パラメータの精密調整により、レーザーの安定化を図ってきた。しかし、ゲインの厳しい短波長域での長期安定性を常時確保する事は難しく、入射部のビームエネルギーと相関したレーザー出力の変動が観測された。そこで、レーザー特性を極限まで安定化する目的で、ビームのエネルギー変動を直接フィードバックに用い、入射部でのビームエネルギーの安定化、即ち、ビームのピーク電流の精密制御を試みた。本発表では、ビームのエネルギー情報を用いた簡便なフィードバックシステムの概要とその有効性について報告する。