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Umemori, K.

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WOACB04 ERL入射器用超伝導空洞システムの開発 405
 
  • K. Watanabe, S. Noguchi, E. Kako, T. Shishido, K. Umemori, Y. Yamamoto, M. Sato
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

ERL入射器用の超伝導加速空洞システムは、電子銃で生成した100mAの大電流ビームを10MeV程度まで加速するために用いられる。主加速器とは異なりエネルギー回収が行われないので、ビーム加速に必要とされる約1MWの高周波電力は全て外部の高周波源から供給しなければならず、CW運転で1本あたり200kW程度の高周波電力を投入することができる大電力入力カップラーと100mAのCW大電流ビームによって空洞内に誘起された有害な高調波モードを効率よく外部へ取り出し、かつCWの加速モードの負荷に耐えうるHOMカップラー開発が重要な開発要素となる。cERL入射器用超伝導空洞システムとして、加速電界15MV/mで運転するHOMカップラー4個を装着した2セル空洞1号機の低電力試験、表面処理および縦測定を行った。また、昨年度製作した大電力入力カップラー2本の大電力試験を今年度行う予定である。

 
TOACC02 ILCに向けた高電界空洞性能試験のKEK-STFにおける最新結果 769
 
  • Y. Yamamoto, H. Hayano, E. Kako, S. Noguchi, H. Sakai, M. Sato, T. Shishido, K. Umemori, K. Watanabe
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

本機構内において、将来計画に位置付けられるILC(International Linear Collider)及びERL(Energy Recovery Linac)計画で採用が決定されている1.3GHzの9セル空洞の開発・試験設備STF(Superconducting rf Test Facility)が完成した。昨年の終わり頃から国産の超伝導空洞の性能試験がほぼ定期的に行われており、ILCスペックである35MV/mを目指しつつ、かつ最大到達加速勾配に制限を与える原因調査とその対策が試みられている。性能試験時に空洞のどの場所が発熱するのかを調べるために温度マッピングシステムが開発・導入され、多くの有意義なデータが得られた。また、性能試験前に行われた空洞の内面検査で多くのピットが見つかったが、それらは発熱とは無関係であったことも判明した。今後は試験設備の改良も行っていく予定である。

 
FPACA01 1.3GHzERL主加速器用20kW入力カプラー開発の現状 866
 
  • H. Sakai, K. Umemori, S. Sakanaka, T. Takahashi, T. Furuya
    高エネルギー加速器研究機構
  • K. Shinoe, A. Ishii, N. Nakamura
    東京大学 物性研究所
  • M. Sawamura
    日本原子力研究開発機構
 
 

空洞の外乱の影響を抑え、エネルギー回収下の安定な運転を行うため、前年度は負荷Q値2×10^7にて20kWの入力パワー投入を設計値とし、ERLの主加速器用の入力カプラーの設計を進めた。今年度はこれら入力カプラーの重要コンポーネントであるセラミック窓(Cold窓、Warm窓)とベローズ部の20kW投入時の性能評価を行うため、30kW IOTを用いたテストスタンドの構築及びそこでのパワー試験を行った。ベローズの冷却はおおむね計算の予想通りであったが、Cold窓では投入パワーが8kWを過ぎた時点で急激な温度上昇が見られた。その後のlow level測定と詳細な計算からセラミック窓に立つdipole modeが原因であると予想されており、今後、改良型Cold窓の製作を行い、テストスタンドでの試験を行うとともに今年度に入力カプラーの製作を行う予定である。

 
FPACA03 ERL用HOMダンパーの開発 878
 
  • M. Sawamura
    日本原子力研究開発機構
  • K. Umemori, T. Furuya, H. Sakai
    高エネルギー加速器研究機構
  • K. Shinoe
    東京大学物性研究所
 
 

ERL用超伝導主加速器におけるHOM対策として、HOMのQ値の低い空洞を設計・製作してきた。HOMはビームパイプを伝播し、ビームパイプの途中にある高周波吸収体を含むHOMダンパーで減衰される。クライオモジュール内で空洞間に設置されるHOMダンパーは液体窒素温度程度に冷却される。そのため高周波吸収体は、広範囲のHOMに対応した周波数特性と、低温でも十分に吸収可能な温度特性を持つことが要求される。フェライト、セラミックなどの高周波吸収体の誘電率、透磁率の周波数特性の測定を行うとともに、GM冷凍機を用いた低温試験装置による常温から40Kまでの温度特性の測定を行い、HOMダンパーに最適な高周波吸収体を選択した。また電磁波解析コードを用いてHOMダンパーにおける高周波吸収体のサイズや位置を最適化した。これらの結果をもとにHOMダンパーの試作機の製作を進めている。