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Tomizawa, H.

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WOOPA01 SPring-8線型加速器の現状 9
 
  • S. Suzuki, T. Asaka, H. Dewa, T. Kobayashi, T. Magome, A. Mizuno, T. Taniuchi, H. Tomizawa, K. Yanagida, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
 
 

○運転状況 今年はTop-up運転を止めてしまうような大きなトラブルは少なかった。クライストロンモジュレータ内でのノイズによるフォルトの解明を継続して行った結果、誤動作と思われる要因をかなり減らすことが出来、暗転した運転に寄与している。 昨年の加速器学会後に発生した大きなトラブルは、電子銃高圧デッキ内でバイアスがかからなくなる故障であった。これは回路設計を間違え、本来なら浮かすべき所をモニタ回路を通じてアースがつながってしまったことに起因する。 ○高信頼化 安定したTop-up運転のために、継続した高信頼化を進めている。第2電子銃は一部運用を開始し、昨年秋に第1電子銃付近で放電が多発したときに、実際に第2電子銃に切替を行い、運転を問題なく継続することが出来た。第2電子銃は第1電子銃と電源が共通で、加速管室に入室して切替を行っているが、今年度中に独立の電源とする予定である。

 
WPBDA39 フェムト秒リアルタイム電子バンチ形状モニタ用のプローブレーザー開発 268
 
  • A. Maekawa, M. Uesaka
    東京大学工学系研究科原子力専攻
  • H. Tomizawa
    高輝度光科学研究センター
  • S. Matsubara
    理化学研究所
 
 

XFELにおいて30fs(FWHM)の極短電子バンチの計測を行うため、電気光学効果を用いた非破壊・リアルタイム・シングルショットのフェムト秒3次元(縦・横方向)バンチ形状モニタを開発している。横方向分布計測に必要となるラジアル偏光円環レーザー生成の基礎実験は完了し、現在は高時間分解能を達成する上で必須となる白色(>400nm)レーザーパルスの生成を行っている。フォトニック結晶ファイバを用いて生成しNOPAによって増幅した白色光のスペクトルをDAZZLERで補正することで、線形チャープ・矩形スペクトルをもつプローブレーザーをEO結晶へと輸送する。更に、高速の時間応答性を持つ有機EO結晶のオフラインでの評価試験も進めている。その他、バンチ形状モニタの要素技術開発の現状についても報告する。

 
TOBDB01 X線自由電子レーザー計画におけるビーム診断システムの開発状況 444
 
  • H. Maesaka, S. Inoue, S. Matsubara, A. Higashiya, T. Ohshima, M. Yabashi, T. Shintake, Y. Otake
    理化学研究所 X線自由電子レーザー計画合同推進本部
  • K. Yanagida, H. Ego, H. Tomizawa
    高輝度光科学研究センター
 
 

X線自由電子レーザー(XFEL)計画で使用するビーム診断システムの開発状況について報告する。XFEL装置では分解能0.5μm以下のBPM ,分解能10μm以下のスクリーンモニタ(SCM),高速でノイズに強いCT,ビームの時間構造を分解能10fs以下で測定するためのRFディフレクタ(RFDEF)が必要となる。これらの要求を満たすため,共振周波数4760MHzのRF-BPM,差動型のCT,オーダーメード光学系のSCM,共振周波数5712MHzのRFDEF空胴を開発してきた。前回報告以降,RF-BPM,CT,SCMについては量産初号機が出来上がったので,SCSS試験加速器においてビームテストをおこなった。その結果,XFELに必要な性能を持っていることの確証を得た。また,RFDEFについては7セルモデルを製作し,低電力RF測定をおこなった。その結果,必要な性能があることを確認した。

 
TOBDB02 XFEL用スクリーンモニタの空間分解能 448
 
  • K. Yanagida, H. Tomizawa
    高輝度光科学研究センター
  • S. Inoue, H. Maesaka, S. Matsubara, Y. Otake
    理化学研究所
 
 

X線自由電子レーザー計画で使用されるスクリーンモニタは10μm以下の空間分解能が要求される。我々は空間分解能に寄与する要因を分析し、最適な設計及び製作を行い、評価試験を行った。分解能に寄与する主たる要因としてレンズ等の収差、CCDピクセルサイズ、回折パターンの大きさ及び発光点深度によるデフォーカスがある。特に回折については、OTRの円錐状に拡がる発光角分布を繰り込んだFraunhofer回折パターンを考慮した。設計手法はこれら要因の寄与(分解能)を全て計算し、最適化を行うことであった。本システムにおいて最小の分解能(半値半幅)を計算で見積もった結果、OTRを観測する場合は約2μm、Ce:YAG等の場合は約3μmになった。SCSS試験加速器にて測定された最小ビームサイズはOTRの場合で14.5μm、Ce:YAGの場合で18.5μmであり、上記の分解能で計測されていると思われる。

 
TOBDB03 EO計測によるフェムト秒リアルタイム電子バンチ形状モニタの設計開発 452
 
  • A. Maekawa, M. Uesaka
    東京大学大学院工学系研究科原子力専攻
  • H. Tomizawa
    高輝度光科学研究センター
 
 

現在建設中のXFELでは、30fs(FWHM)の極短・低エミッタンス電子バンチ生成とアンジュレータへの正確な輸送が必要とされる。安定なSASE発振のために、XFEL運転中にフェムト秒電子バンチの3次元形状(縦・横方向分布)を電気光学(Electro-Optic)効果によって非破壊・リアルタイム・シングルショットで計測するモニタの設計開発を行っている。フェムト秒の高時間分解能を達成するために白色(>400nm)レーザーパルスと高速の時間応答性を持つ有機EO結晶及びアモルファス型カーEO結晶を、横方向分布計測のためにラジアル偏光円環レーザーをそれぞれ活用する。この3次元バンチ形状計測について、概念設計の詳細と主要構成要素の開発状況、数値計算による時間・空間分解能の見積の結果について報告する。

 
FPPSA18 振幅を安定化したレーザーパルス同期RF発振器の開発 903
 
  • H. Dewa, A. Mizuno, T. Taniuchi, H. Tomizawa, H. Hanaki
    高輝度光科学研究センター
 
 

フォトカソードRF電子銃においてRF位相とレーザーパルスの同期技術は重要であり、時間ジッターは発生する電子ビームの安定度を左右する。SPring-8においては低ジッターの同期を実現するために2002年から89.25MHzのレーザーパルスのフォトディテクター出力信号を32逓倍して2856MHzのRF信号を生成している。この回路は原理的に低ジッターであるが、単純にフォトディテクター出力信号を増幅して2856MHzのBPFを通しただけの回路のためレーザーのパワーの変動によりRFの振幅が変動する問題があった。これに対処するために今回振幅を安定化したレーザーパルス信号ドライブRF発振器の開発をおこなった。RF振幅の安定化のためにリミッティングアンプを導入した結果、RF振幅のRMS偏差は従来の回路と比較して1.18%から0.173%に減少し、ジッターもサンプリングオシロの測定限界以下まで低減できた。

 
FPACA54 SPring-8線型加速器における低暗電流加速管の開発 1087
 
  • T. Taniuchi, T. Asaka, T. Kobayashi, S. Suzuki, H. Dewa, H. Tomizawa, H. Hanaki, T. Magome, A. Mizuno, K. Yanagida
    高輝度光科学研究センター
 
 

SPring-8では、線型加速器から出射される暗電流を低減するため、従来の加速管に比べて暗電流量の少ない加速管の開発を行っている。従来の加速管との違いは、ディスク先端の表面電界を低減するため断面形状を楕円化していること、カップリング孔付近の電流集中をさけるためシングルフィード型導波管カプラーを採用していることである。本発表では、加速管の設計及び完成した加速管の特性について報告する。