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Tanaka, H.

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FOOPG01 ハイブリッド加速手法を用いた手のひらサイズ加速器の990keV電子ビーム加速試験 1152
 
  • H. Tanaka, T. Nagayama, N. Zumoto, K. Yamamoto, K. Koyama
    三菱電機
 
 

FFAG加速手法とベータトロン加速手法をハイブリッド化した「ラップトップ加速器」を設計試作し990keVの電子ビーム加速試験に成功した。本体外径15cm、重量10kgの手のひらサイズの円形誘導加速器である。4つの偏向電磁石を一体化し、端部の漏洩磁場でビーム収束を行うことでコンパクト化を実現した。また、電磁石を軟磁性材料で製作することで1kHzの高加速繰り返しを実現した。電子銃高圧電源(電圧:30kV、パルス幅:2μs、繰り返し:1kHz)、電磁石電源(LC共振型)を新規に開発し、システム全体でコンパクト化を実現した。加速した電子ビームを針状のX線ターゲットの先端に衝突させ光源点サイズ約10μmのX線発生に成功した。

 
FOOPH04 SCSS試験加速器における極端紫外レーザー利用実験のためのマシン運転 836
 
  • K. Togawa, T. Inagaki, T. Ohshima, N. Hosoda, H. Maesaka, M. Nagasono, K. Tono, M. Yabashi, Y. Otake, H. Tanaka
    理化学研究所
  • M. Yamaga, S. Tanaka, T. Hasegawa, Y. Tajiri, T. Morinaga, Y. Kano, R. Yamamoto
    高輝度光科学研究センター
 
 

SPring-8におけるX線自由電子レーザー施設のプロトタイプ機として建設されたSCSS試験加速器は、極端紫外領域(波長50 nm~60 nm)のSASEレーザー光を発生する光源として、2008年度より本格的なユーザー利用実験のための運用が開始された。2008年度は海外の研究グループを含む計11の研究グループが利用実験を行い、1年間の総運転日数は95日(運転時間840時間)であった。この間のマシン稼働率は96%であり、1年を通して極めて安定な飽和状態の極端紫外レーザー光をユーザーに提供することができた。本学会では、SCSS試験加速器におけるユーザー運転の現状について報告する。

 
TPOPA04 J-PARC DTL・SDTL空洞トラブル報告 690
 
  • T. Ito, H. Asano
    日本原子力研究開発機構 J-PARCセンター
  • H. Tanaka, C. Kubota, K. Nanmo, F. Naito
    高エネルギー加速器研究機構
 
 

 J-PARCリニアック部を構成しているDTL及びSDTLは、加速器トンネル内へのインストール後2006年10月から運転を開始し、2009年6月まで3年弱運転を行ってきた。現在DTL及びSDTLはほぼ安定に稼働しビーム加速を行っているが、これまでトラブルが皆無だったわけではない。メンテナンス期間中に判明し対策を行ったトラブルもあるが、ビーム加速中に発生したトラブルもある。後者の場合ビーム加速を停止してしまうため、ユーザーへのビーム供給時間を奪い多大な迷惑をかけることになる。  本稿では、これまでに起こったトラブルの中から主にDTL・SDTL空洞本体、及びその付属機器に起因して発生したトラブルについて報告を行う。

 
TPMGA04 XFELバンチコンプレッサー多極磁場が与えるエミッタンスへの影響 585
 
  • T. Hara, H. Takebe, K. Togawa, H. Tanaka, N. Kumagai
    理化学研究所/XFEL
  • K. Fukami
    高輝度光科学研究センター
 
 

XFELでは、低エミッタンスでピーク電流の高い電子ビームが要求される。このためLINACには、偏向電磁石4台を用いたバンチコンプレッサー部に、エネルギーチャープをかけた電子バンチを通し、バンチ長を圧縮する過程が必要となる。この時、ディスパージョンで電子ビームが水平方向に大きく広がるため、偏向電磁石の多極磁場による電子ビームエミッタンスの増大が大きいと予想される。本発表ではXFEL/SPring-8を例に、偏向電磁石の多極磁場成分が電子ビームエミッタンスに与える影響について評価し、磁場補正の必要性等を議論する。

 
TPOPA27 SCSS試験加速器におけるアンジュレータ部での軌道補正性能の改善 641
 
  • S. Tanaka, M. Yamaga, Y. Tajiri, T. Hasegawa, T. Morinaga, Y. Kano, R. Yamamoto
    高輝度光科学研究センター
  • K. Togawa, M. Yabashi, Y. Otake, H. Tanaka
    理化学研究所 XFEL計画推進本部
 
 

昨年度の本学会において、SCSS試験加速器のレーザー増幅状態およびレーザー出射位置の安定化に向け、アンジュレータ部の軌道ドリフト自動補正システムを構築し、軌道ドリフトを抑制した結果について報告した。補正に用いるビームの位置情報は、データベースを介して最速0.5Hzの周期でしか読み出すことができず、この遅い読み出しスピードが補正周期(30秒に1回)を制限していた。この結果、比較的早いサブHz帯域のビーム軌道変動を抑制できず、レーザーの光軸を高い精度で維持することが困難であった。この問題を解決するため、同期データ収集システムを導入し、ショット毎の全データを利用し、S/Nを改善した上で補正の高速化を実現することに取り組んだ。本発表では、補正システム高速化に向けた取り組みと改善された補正性能について報告を行う。

 
FOOPH02 SCSS試験加速器におけるSASE-FEL安定化に向けたエネルギーフィードバック 830
 
  • Y. Tajiri, M. Yamaga, S. Tanaka, T. Hasegawa, T. Morinaga, Y. Kano, R. Yamamoto
    高輝度光科学研究センター
  • K. Togawa, H. Maesaka, M. Yabashi, Y. Otake, H. Tanaka
    理化学研究所 XFEL計画推進本部
 
 

XFELシステムの性能実証を目的に、SCSS試験加速器がSPring-8キャンパスに建設され、達成された安定なEUV領域のSASE-FELがユーザー実験に利用されている。精密実験には、レーザー特性の長期に渡る安定性が重要であり、これまでにも、個別のRF機器のピックアップ値に基づくRF位相と振幅の変動抑制や加速器パラメータの精密調整により、レーザーの安定化を図ってきた。しかし、ゲインの厳しい短波長域での長期安定性を常時確保する事は難しく、入射部のビームエネルギーと相関したレーザー出力の変動が観測された。そこで、レーザー特性を極限まで安定化する目的で、ビームのエネルギー変動を直接フィードバックに用い、入射部でのビームエネルギーの安定化、即ち、ビームのピーク電流の精密制御を試みた。本発表では、ビームのエネルギー情報を用いた簡便なフィードバックシステムの概要とその有効性について報告する。