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Tamasaku, K.

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WPBDA13 EUV-FELパルスの到達時間の直接測定の試み 233
 
  • S. Matsubara, H. Maesaka, T. Ohshima, S. Inoue, N. Hosoda, K. Tamasaku, T. Togashi, M. Nagasono, A. Higashiya, M. Yabashi, Y. Otake
    理化学研究所 X線自由電子レーザー計画推進本部
 
 

理化学研究所が推し進めるXFEL計画の加速器では、50fs精度のタイミングシステムが必要である。XFELの原理実証用の試験加速器においては、タイミングシステムの時間基準信号と加速器の電子ビームの同期精度が、rmsで50 fs程度であることが確認されている。しかしながら、実際にユーザが使用するEUV-FEL光と時間基準信号との同期性を評価する手法がなく、この手法の確立が急務である。この手法を確立する最初の試みとして、波長60nmのEUVパルスのタイミングを真空用高速PDを用いて直接観測する方法を試験した。大ピーク強度の光を直接観測することで、高いS/Nが期待できる。この試験では、PDによる時間基準信号に対するジッタの測定限界が2.5 ps(rms)であるこが判った。この結果は、先に述べた50fsの測定精度には及ばないが、パルスEUV光のタイミング調整が簡便に行えることを証明するものである。

 
WOACB03 XFEL/SPring-8のタイミング・低電力RFシステムの建設状況 401
 
  • N. Hosoda, T. Ohshima, H. Maesaka, S. Matsubara, K. Tamasaku, Y. Otake
    理化学研究所 X線自由電子レーザー計画推進本部
  • M. Musha
    電気通信大学レーザー新世代研究センター
 
 

XFELを安定発振するためには、RF系を時間変動50fs、振幅変動0.01%で駆動することが要求されている。(値は全て標準偏差。)これを実現するために我々は、タイミング・低電力RFシステム全体について温度安定化に特に配慮し、光ファイバー網を含む全てのモジュールを、温調水を用いた水冷ダクトやラックに入れる設計にした。その温度変動は0.05Kを実現している。例えばクライストロン駆動アンプの温度計数はそれぞれ260fs/K、0.8%/Kであり、要求を満たすための温度安定度は0.2K、0.01Kである。水冷ラックにより、時間変動については要求を達成している。振幅変動については不十分とも思えるが、測定値は測定系の誤差や分解能で制限された値であり、試験加速器では4Kの変動位まではレーザー発振をしているので、実際の値はもっといいと考えている。今回は温度安定化に的を絞りながら、建設状況を報告する。