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WOOPB04 | J-PARC MRの遅い取り出し | 30 |
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J-PARCメインリング(MR)では、3次共鳴を利用した遅い取り出しによって、加速された陽子ビームを素粒子・原子核実験施設へ供給する。遅い取り出し装置は、静香セプタム、セプタム磁石、バンプ磁石、共鳴を励起するための6極磁石、それらの電源から構成される。また蹴りだされたビームを診断するためのスクリーンモニターが設けられている。平成19年度に装置の大半が製作され、その後のオフラインでの試験に引き続き装置のインスール作業が行われた。今年の1月に行われたビームコミッショニングで30GeVに加速されたビームを素粒子・原子核実験施設へ導くことに成功した。取り出されたビームのスピルをフィードバックにより平滑化するための4極磁石とフィードバック制御装置はこの夏にインストールされ、秋からのビームコミッショニングで試験を行う予定となっている。以上の内容に加えて今後の課題についても報告する。 |
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WPBTA04 | Beam Injection and Fast Extraction Tuning of J-PARC MR | 307 |
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The beam commissioning of J-PARC MR has been started from May 2008 and is in progress. As usual, injection is in the very first stage and strongly related to other parts of MR commissioning including the extractions, fast extraction to neutrino beam line, where extracted beams finally reflect the overall commissioning result. The tuning of MR injection and fast extraction will be described here. |
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WPBDA02 | J-PARC MR BPMの運転経験 | 250 |
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2008, 2009年のビームコミッショニングでのBPMの動作状況を報告する。まず、動作の概要、およびコミッショニング初期の動作不良とその原因をまとめる。そのうち、ビームパイプの段差による電場の歪みで発生したと考えられるオフセット誤差については、原因の考察、応急対策、根本対策について述べる。次に、3BPM相関法による分解能の調査結果を示す。現在はバンチ当りビーム強度が設計値の1%程度で、かつほとんど1バンチ加速であり、信号が小さいため、データ1点(約50μs〜リング周回数にして約10ターン相当)の位置分解能は数100μmである。分解能向上のために平均操作を行なっている。さらにビーム・ベースド・アラインメントの測定状況の速報、今後のビーム強度増強に対応するための課題も含める予定である。 |
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WPBTA02 | ステアリング電磁石を用いたJ-PARC MRのβ関数測定 | 301 |
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J-PARC Main Ring(MR)には186台の水平および垂直方向のBPMがあり、各BPMの位置にステアリング電磁石が水平方向に93台、垂直方向に92台設置されている。これらの機器を用いてMRのβ関数を測定した。 測定方法として当初は1ヶ所のBPMに対しプラスキック、マイナスキックおよびキック無しの3ショットのビームを必要としていた。また、ステアリング設定の時間も考慮すると1ヶ所のβ関数測定に対し約10分の時間が必要であった。この方法ではリング一周のβ関数を測定するためには555ショット、時間にして92.5時間必要となる。 そこで今回新たに1ショットで32ヵ所のβ関数を測定できるプログラムを開発した。これによって12ショット、時間にして1時間で全周のβ関数を測定することが可能となった。以上のプログラムの改良点およびβ関数の測定結果について発表する。 |
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WPBTA03 | J-PARC MRのDispersion測定 | 304 |
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J-PARC Main Ring(MR)はそれぞれ3つの直線部とアーク部で構成されている。このうち直線部ではDispersionがゼロになるように設計されている。しかしながら、これまでのOptics計算では四極電磁石の磁極長を用いていたため、この計算結果をそのまま実際の電磁石に設定しDispersionの測定を行うとMR直線部のDispersionが残っていることが観測された。 この問題を解決するため、四極電磁石の全磁場測定結果から磁場の有効長の平均を求め、Optics計算に用いているLatticeを更新し、改めて直線部のDispersionをゼロにするような四極電磁石のK値を求めた。 この新しいK値を電磁石に設定し、Dispersionの測定を行ったところ、直線部のDispersionはゼロに近づいた。以上の計算および測定の結果および考察について報告する。 |