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WOOPB04 | J-PARC MRの遅い取り出し | 30 |
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J-PARCメインリング(MR)では、3次共鳴を利用した遅い取り出しによって、加速された陽子ビームを素粒子・原子核実験施設へ供給する。遅い取り出し装置は、静香セプタム、セプタム磁石、バンプ磁石、共鳴を励起するための6極磁石、それらの電源から構成される。また蹴りだされたビームを診断するためのスクリーンモニターが設けられている。平成19年度に装置の大半が製作され、その後のオフラインでの試験に引き続き装置のインスール作業が行われた。今年の1月に行われたビームコミッショニングで30GeVに加速されたビームを素粒子・原子核実験施設へ導くことに成功した。取り出されたビームのスピルをフィードバックにより平滑化するための4極磁石とフィードバック制御装置はこの夏にインストールされ、秋からのビームコミッショニングで試験を行う予定となっている。以上の内容に加えて今後の課題についても報告する。 |
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TPCOA07 | J-PARC MRコミッショニングと機器アプリケーションの進化 | 527 |
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J-PARC MR加速器は2008年5月にビームコミッショニングを開始した。 加速器の初期ビームコミッショニングは特殊な時期であり、さまざまな想定外の問題が判明して機器本体や制御アプリケーションは急速に改修されていくものである。 本稿では、MRの入出射機器(Kicker、Septumなど)を例にとって、約1年のコミッショニングでアプリケーションがどのように進化したかを報告する。 |
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WOCOA02 | F3RP61を利用した組込みEPICSの加速器制御への応用 | 435 |
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FA-M3 PLCのCPUモジュールであるF3RP61を利用した新しいInput / Output Controller (IOC)を開発した。F3RP61はOSとしてLinuxを採用した点に特徴がある。このため、F3RP61の上で直接、EPICSのコア・プログラムを実行することができる。FA-M3の多様で豊富なI/Oモジュールを利用することにより、このIOCには電源制御、インタロック状態のモニタ、ステッピング・モータ制御、ビームモニタのためのデータ収集などの様々な用途がある。このIOCの採用によって、これまでIOC層とPLC層に分かれていた二つのフロントエンド計算機を一つにまとめることが可能となり、アプリケーション・ソフトウェアの開発と維持が格段に容易になった。本稿ではJ-PARC主リング制御システムにおける導入例を中心に、F3RP61をIOCとして利用した各種の応用事例を紹介する。 |
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TPCOA05 | EPICSを用いたNetwork Switch & UPS装置等の統合的監視システムの開発 | 533 |
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J-PARC加速器設備の完成と調整運転の本格化と設置機器の増加にともないJ-PARC制御グループが管理する・Network Switch・UPSなどの機器においてもネットワークトラフィック、使用電力量などの負荷状態を正確に把握・監視することの必要性が増している。これまでの監視方法ではEPICSとの連携がない、UPSでは同時多数のUPS監視ができない等の問題があった。そこで今回、各機器をSNMP(SimpleNetwork Management Protocol)を用いてEPICS上で監視するために、SNMPのデバイスサポートであるdevSnmpを用いた監視用のEPICS databaseを整備し、同時に監視アプリケーションソフトを開発した。この監視システムと、このシステムを用いてJ-PARC MRのNET/UPS負荷状態について報告する。 |
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TPCOA04 | 組み込みEPICSを利用したJ-PARC遅い取り出しラインの制御 | 536 |
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J-PARC遅い取り出しラインのセプタム電源制御、ステッピングモーター制御、インターロック情報監視は横河電機社製のLinux対応CPUモジュールであるF3RP61によって実装された。 F3RP61がLinuxに対応している事により、PLCバスを介して豊富なI/OモジュールにアクセスできるEPICSのInput/Output Controller (IOC)として利用することが可能である。 F3RP61をIOCとして利用することにより、PLC用のラダープログラムとIOC用のプログラムの2つを開発する必要があった従来の方法に比べてソフトウェアの開発・保守が容易になり、開発コストを抑えることも可能になった。 本報告では、F3RP61を利用した遅い取り出しラインの制御の概要と動作実績について述べる。 |
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TPCOA01 | J-PARC主リングのビーム・ロス・モニタのデータ収集システムの改良 | 684 |
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大強度の陽子加速器であるJ-PARC主リングのオペレーションにとって、ビーム・ロス・モニタの果たす役割は大きい。主リングには総計316台のガス・チェンバー型のビーム・ロス・モニタが設置され、主リング全体にわたるビーム・ロスの空間分布とともに、各測定点での加速サイクル内での時間構造がモニタされる。 このためのデータ収集システムとして、これまでProgrammable Logic Controller (PLC)をベースにしたシステムが用いられてきたが、今回、制御ソフトウェアの保守性と性能の向上のため、PLCのCPUを通常のシーケンスCPUからLinuxをOSとして搭載したCPU(F3RP61)への置き換えを行った。 本稿では、F3RP61を使ったときの実装について報告する。 |