A   B   C   D   E   F   G   H   I   J   K   L   M   N   O   P   R   S   T   U   V   W   X   Y   Z  

Okamoto, H.

Paper Title Page
FOBTB03 S-LSRでの共鳴結合のためのチューン調整 1132
 
  • H. Souda, M. Nakao, H. Tongu, A. Noda
    京都大学 化学研究所
  • K. Jimbo
    京都大学 エネルギー理工学研究所
  • T. Shirai
    放射線医学総合研究所
  • H. Okamoto
    広島大学 先端物質科学研究科
  • M. Grieser
    Max-Planck-Institut für Kernphysik
  • A. Smirnov
    Joint Institute for Nuclear Research
 
 

S-LSRでは、3次元のレーザー冷却を行うため、シンクロ・ベータトロン共鳴を利用して進行方向の冷却力を横方向に伝える試みを行っている。進行方向と水平方向の結合は運動量分散のある領域に配置したRF空洞で、水平方向と横方向の結合は電子ビーム冷却装置のソレノイド磁場で行う。3次元冷却では差共鳴を用いるため、ベータトロンチューン・シンクロトロンチューンの小数部を一致させる必要があるが、これまでの運転ではベータトロンチューンとビーム寿命の再現性が悪かったため原因の調査を行い、リング四重極磁石を励磁電流180A(2.57T/m)で初期化することでこれを改善した。これに加え、RF電圧を変えてシンクロトロンチューンを変化させたところ、共鳴に起因するTune Separation(|νs-νx|=0.13)が観測された。本発表では、これらの測定結果とレーザー冷却への影響について報告する。

 
FOBTB04 S-LSRにおけるバンチビームのレーザー冷却実験の光学的観測 1135
 
  • M. Nakao, H. Souda, H. Tongu, A. Noda
    京都大学 化学研究所
  • K. Jimbo
    京都大学 エネルギー理工学研究所
  • H. Okamoto
    広島大学 先端物質科学研究科
  • M. Grieser
    Max-Planck-Institut für Kernphysik
  • A. Smirnov
    Joint Institute for Nuclear Research
 
 

京都大学化学研究所のイオン蓄積・冷却リングS-LSRにおいて、40keVのMgイオンビームをドリフトチューブのRF電場によってバンチ化し、280nmの紫外線レーザーで冷却する実験を行っている。 観測方法として、横方向のビーム幅をビームからの蛍光によって測定するCCDカメラによる方法と、PAT(Post Acceleration Tube)でビームの運動量を掃引したときの蛍光をPMTで観測する方法を用いた。CCDの測定ではシンクロトロンチューンと、水平方向と鉛直方向のベータトロンチューンとの差がそれぞれ整数になる共鳴条件で、入射時に1mmであったビーム幅が0.55mmに減少した。PATとPMTの測定ではCCDの測定でビーム幅が減少している条件の時にビームの進行方向の運動量広がりが大きくなっていることが分かった。これは共鳴によって横方向の運動量が進行方向に移っていることを示唆している。

 
WPBDA09 ビーム力学研究用イオントラップによる共鳴不安定性の実験的研究 121
 
  • S. Ohtsubo, M. Fujioka, H. Higaki, K. Ito, K. Izawa, M. Kuriki, H. Okamoto, K. Tanaka
    広島大学 大学院先端物質科学研究科
 
 

 加速器中を伝搬する荷電粒子ビームの運動と線形ポールトラップに閉じ込めたイオンプラズマの運動は空間電荷効果を考慮しても物理的にほぼ等価である。そこで、イオントラップに閉じ込めたイオンプラズマを用い、大強度ビームの共鳴不安定性について実験的に研究している。  トラップ中のアルゴンプラズマに与える集束力を変えながら、イオン数の測定を行った。その結果、コヒーレント振動のチューンが半整数に近づくと共鳴が発生し、ビーム(プラズマ)は不安定化することを確認した。この不安定領域はトラップに蓄積したイオン数に依存しシフトする。MCPとCCDカメラなどを用いた分布計測などに基づいて、クーロン場によるコヒーレント振動のディチューニングとプラズマ密度の関係を求めた。

 
純電子プラズマを用いた不整合駆動ハロー生成の実験  
 
  • S. Fujimoto, M. Kuriki, H. Higaki, K. Ito, H. Okamoto
    広島大学 大学院先端物質科学研究科
 
 

加速器の大強度化に伴いビームの空間電荷効果による集団運動の研究の重要性が高まっている。しかし、空間電荷効果の研究方法として解析的手法を用いるのは難しく、多粒子シミュレーションや空間電荷研究用の加速器を建造する方法も考えられているが計算や測定の精度やコスト面での問題がある。そこで我々はスムース近似の下で加速器中のビームと等価になる磁場トラップ中のプラズマを用いて研究を行っている。本研究ではプラズマを閉じ込めるための磁場トラップにCCDカメラと蛍光面からなる計測装置を取り付けた実験装置を用いる。磁場と静電場(調和ポテンシャル)を用いてトラップ中に高密度の電子プラズマを閉じ込め、閉じ込めた電子プラズマにかかるポテンシャルを急激に変化させることでミスマッチに等価な現象をトラップ中でおこすと、プラズマの核の周辺にハロー状の成分が形成されることを確認した。

 
FPPSA15 GaAs光カソード加熱によるダーク寿命の低下についての研究 894
 
  • C. Shonaka, M. Kuriki, H. Iijima, D. Kubo, Y. Masumoto, H. Okamoto, H. Higaki, K. Ito
    広島大学 大学院先端物質科学研究科
  • M. Yamamoto
    高エネルギー加速器研究機構
  • T. Konomi
    総合研究大学院大学
  • M. Kuwahara, S. Okumi, T. Nakanishi
    名古屋大学 大学院理学研究科
 
 

広島大学ビーム物理研究室では、高輝度電子源のためのGaAs光カソードの研究をおこなっており、より高い量子効率でかつ長寿命のカソード生成を目指している。本実験では、将来の高輝度電子ビーム発生で使用する大強度レーザーによる、GaAs表面加熱の寿命への影響について研究した。GaAsにおいて、Csと酸素の蒸着(Yo-Yo法)によりNEA表面を生成した後、GaAsを加熱し、そのときの寿命の変化を測定した。その結果、カソードの温度上昇とともに寿命が急激に低下することが分かった。また、寿命が時間のみに依存するダーク寿命と、引き出し電荷量に依存するビーム寿命からなると仮定し、各々を加熱時、非加熱時で比較した。非加熱時の寿命はほぼビーム寿命で決まっているのに対し、温度上昇時にはダーク寿命が急激に低下し、その成分が支配的となることが分かった。

 
FPPSA07 ナノイオンビームに向けたクーロン結晶の射出実験 857
 
  • K. Izawa, K. Ito, H. Higaki, H. Okamoto
    広島大学 大学院先端物質科学研究科
 
 

イオントラップ中に捕捉したイオン群にレーザー冷却法を適用して極低温にまで冷却するとクーロン結晶化する.この状態のエミッタンスは量子的な揺らぎを無視すればゼロとなる.従って,クーロン結晶状態を維持したままイオン群をトラップから取り出すことが出来れば,極めて低エミッタンスのビーム源となる.特に紐状のクーロン結晶の場合にはナノメータオーダーのビーム径,等間隔に並んだ結晶構造,そして非常に小さなビーム拡がりを有する”ナノイオンビーム”となる.  本発表では線形ポールトラップ中で生成したクーロン結晶の射出実験について報告する.