Paper | Title | Page |
---|---|---|
FPPSA08 | KEKにおけるERL放射光源用500kV電子銃の開発計画 | 860 |
|
||
ERL実証機となるコンパクトERL(cERL)の建設準備がKEK東カウンターホールにて進められている。cERL早期運転実現のため、開発要素の多い電子銃部については実機開発の他、バックアップおよびR&D機としてJAEAおよびKEKそれぞれにおいて同時に開発を進めることとなった。現在JAEAで先行して立上げが行われている1号機に対し、今後KEKにて立上げる2号機では、1号機との互換性を持たせつつも、①透過型光陰極の採用、②光陰極複数同時活性化およびその保存機能をもつ準備システムの開発、③電子銃の極高真空化のための真空系および600kV絶縁セラミック管の開発・改良に力点をおき現在、設計を進めている。 |
||
FPPSA15 | GaAs光カソード加熱によるダーク寿命の低下についての研究 | 894 |
|
||
広島大学ビーム物理研究室では、高輝度電子源のためのGaAs光カソードの研究をおこなっており、より高い量子効率でかつ長寿命のカソード生成を目指している。本実験では、将来の高輝度電子ビーム発生で使用する大強度レーザーによる、GaAs表面加熱の寿命への影響について研究した。GaAsにおいて、Csと酸素の蒸着(Yo-Yo法)によりNEA表面を生成した後、GaAsを加熱し、そのときの寿命の変化を測定した。その結果、カソードの温度上昇とともに寿命が急激に低下することが分かった。また、寿命が時間のみに依存するダーク寿命と、引き出し電荷量に依存するビーム寿命からなると仮定し、各々を加熱時、非加熱時で比較した。非加熱時の寿命はほぼビーム寿命で決まっているのに対し、温度上昇時にはダーク寿命が急激に低下し、その成分が支配的となることが分かった。 |
||
FPPSA12 | LバンドフォトカソードRF電子銃の開発(II) | 885 |
|
||
阪大産研Lバンド電子ライナックの高輝度化(大電荷量・低エミッタンス化)を図るために、KEKと広大先端研と共同で共振周波数1.3GHzのLバンドRF電子銃の開発を行っている。またこれと並行して、KEK超伝導加速器試験施設(KEK-STF)のビーム加速実験に用いるLバンドRF電子銃の開発およびそのビーム実験に向けたビームライン構築を開始した。これまでに、アルミ製の試験空胴および同軸導波管結合器を製作し、その特性評価を通してより高い性能のRF電子銃空胴および結合器のRF設計を行っている。また、エミッタンス補正用のソレノイド電磁石に関して、主コイルと補正コイル(バッキングコイル)を結合させたタイプのものを開発中である。本学会では、LバンドフォトカソードRF電子銃開発の現状について報告する。 |