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Kameda, J.

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TOACD01 油冷式金属磁性体コア装荷高周波加速構造 791
 
  • Y. Morita, T. Takahashi
    東京大学大学院理学系研究科物理学専攻
  • J. Kameda
    東京大学宇宙線研究所
  • T. Kageyama
    高エネルギー加速器研究機構
  • S. Yamashita
    東京大学素粒子物理国際研究センター
 
 

金属磁性体FINEMETは高い透磁率と飽和磁束密度をもつ。我々はこの優れた磁性体を装荷した油冷式高周波加速構造を開発し、将来の陽子・イオン加速器の可能性を切り拓くため研究を進めている。その特徴はコアの大きな熱負荷を冷却するために低粘度のノルマルパラフィン油を使用し、コアに樹脂を含浸もしくはコーティングする必要がない点である。コアを油で直接冷却することが可能となり、また樹脂含浸のないコアは柔軟な構造をもつため熱応力を緩和できると考えている。さらにコアを径方向に分割することにより熱応力を和らげる。ノルマルパラフィン油は絶縁油に比肩する耐圧特性をもつので磁性箔帯層間絶縁にも有利である。本報告では加速構造の概略とその開発のための基礎研究であるANSYSを用いたコア温度の2次元分布計算および流路内でのノルマルパラフィン流速の3次元分布計算の結果を示す。

 
FPACA60 油冷式金属磁性体コア装荷高周波加速構造の三次元電磁場解析 1107
 
  • T. Takahashi, Y. Morita
    東京大学大学院理学系研究科物理学専攻
  • J. Kameda
    東京大学宇宙線研究所
  • T. Kageyama
    高エネルギー加速器研究機構
  • S. Yamashita
    東京大学素粒子物理国際研究センター
 
 

我々は金属磁性体FINEMETを使用したコアを油で冷却する高周波加速構造の開発を進めている。油はノルマルパラフィンを乱流域で使用する。この油は腐食作用が無いため、コアをエポキシ樹脂で含浸・コーティングなどの防錆対策が不要になり、コアの熱応力の緩和が期待できる。加えて、ノルマルパラフィンは絶縁油に匹敵する耐電圧性能を有する点も冷媒として採用した主要理由のひとつである。設計はコアを径方向に三分割し、FRPで作った流路と組み合わせる構造で進めている。FINEMETコアは電磁気学的及び熱構造力学的に大きな異方性を持っているため特殊な計算が必要となる。この計算ではコアを構成するFINEMET箔帯の異方性をマクロ媒質的にモデル化して行い、共振周波数の最適化や加速構造の電磁場解析を行ってきた。本報告ではこの三次元電磁場解析の現状及び、その結果の評価を行う。