Date: Thu, 7 Mar 2013 21:20:02 +0900 Message-ID: Subject: SL1kのデバイスサポートの御報告と御相談 From: Shuei YAMADA 横河 SL1000 に興味をお持ちのみなさま、 SL1000をEPICSで使ってみたところ、いくつか使い勝手の悪いことがありました。 J-PARC制御LANにインストールされた横河製のデバイスサポート(※1)にパッチ をあてて使い勝手を改善したのでご報告します。 ※1 http://www-linac.kek.jp/cont/epics/sl1000/sl1000-1.1.tar.gz からダウンロードしたもの 横河製のデバイスサポートで使い勝手が悪いのは以下の3点↓ 1) 各chの生波形のデータを直接取得できない 生波形を取得する場合、chに切り替えるコマンドを投げてから波形データ取得 のコマンドを投げるようになっていました。また、全chで1つの生波形レコード を共有していました。dbだけで複数の波形を取り込む様にするには、ch切り替 え→生波形取得→ch別のレコードにコピーする必要があります。J-PARC MRサイ クルに同期して長い波形をとる場合、MRサイクル内に完了しない可能性があり ました。 ==> 指定したチャンネルの波形を取得するコマンドを投げるようにデバイスサ ポートにgpibCmdを追加、各chの生波形レコードも追加。 2) waveformレコードのNELMフィールドが動的に変わってしまう (レコード長を 変えた場合、存在しない古いヒストリを読み込もうとした場合など) ==> デバイスサポートでNELMは変えない様に変更 3) レコード長を自由に選べない。epicsデータベースに用意されたレコード長 から選ぶ必要がある MEDMの画面でオシロスコープと同様の操作を実現するためにdbとデバイスサポー トが作り込まれていて、レコード長を自由に選べません。 ==> J-PARCでの当面の利用には支障がないので、db/デバイスサポートのソース コードを読みつつ暫く放置 ライセンス的に真っ黒に近いグレーですが、改変後のソース一式を添付します。 J-PARC制御LANでは /jk/epics/R3.14.12/modules/instrument/YokogawaSL1K/sl1000-1.1/ にソースコードが展開してあって、mercurialでバージョン管理しています。 宜しくお願い致します 山田秀衛 -- ---------------------------------------------------- Shuei Yamada, High Energy Accelerator Research Organization (KEK) ----------------------------------------------------